「幸福度を最大にする生き方」に関する実証的なデータ〜【書評】「予測不能の時代」矢野和男

著者は日立製作所のフェロー。腕にはめるウェラブルで人々の無意識の行動を分析することで幸福度をを測定する技術を開発した。

本書のテーマは簡単に言えば「予測不能な未来をどう生きれば、企業も組織も人も幸せになれるか」というもの。

著者は、変化に立ち向かうための16の視点を掲げているが、その中でも印象に残る視点をいくつかあげてみたい。

まず、「矛盾を引き受ける」こと。例えば、長期的に取り組みたいことと短期的に取り組まなければならないことが矛盾していて葛藤が生じることがあるかもしれない。著者はこのような矛盾をありのままに受け入れよと言う。そうすることで幸福感が得られる自分自身になれると言う。

次に今の制約の中で何かを始めること。モチベーションを高めて始めるのではない、始めることでモチベーションが高まるのだ。文字を1字書き始めるのでも十分始めることにあたる。とにかく始めることだ。

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