19SS COLLECTION SOURCE OF INSPIRATION Vol.1

19SSコレクションのインスピレーション源とは?

Sellenatelaにまつわる様々なストーリーをお伝えしていく「STORIES」。今回は、2/5(火)からオンラインショップで展開が始まる19SSコレクションについてのお話です。

19SSコレクションのシーズンテーマは、「Artifacts in the Nature(自然のなかの人工物)」。

コレクションづくりへ取りかかろうとしていた昨年の4月頃、Sellenatelaデザイナー榎本の頭のなかには大自然にポツンと存在している大きな建造物の姿がありました。その存在感をイメージしながら過ごしていたある日、アメリカ・ニューメキシコ州にある Georgia O’Keeffe(ジョージア・オキーフ)の家に関する本と出会います。

ジョージア・オキーフは、20世紀のアメリカを代表する女性画家です。前衛芸術がまだ知られていなかった時代に、花や風景などを抽象的に描き「アメリカモダニズムの母」と呼ばれました。

そして、独自の美意識を持ち、世の中に流されず、精神的にも経済的にも自立をして生きた姿が、没後30年が経った今でも先鋭的なスタイルアイコンとして人気を博しています。

Georgia O'keeffe
http://alovelybeing.com/journal/on-this-day-in-history-56003.html より

Sellenatelaデザイナーの榎本がオキーフの作品に初めて出会ったのは、アメリカに留学していた20代前半の頃でした。ポストカードやカレンダーで見かける鮮やかな花の絵が印象的で、アメリカ人が好きな大衆向け作家というイメージを持っており、その後も幾度となくオキーフの作品に触れる機会はあったのですが、作品が生まれた背景や生き方に関心を持ったのはつい数年前のことです。

きっかけは、一枚の部屋の写真でした。静かな美しさを感じさせるその空間が、榎本がイメージしていたジョージア・オキーフというアメリカの人気作家のイメージと異なり、彼女の人生に興味を抱きました。

 https://artistshomes.org/site/georgia-o’keeffe-home-studio より

ジョージア・オキーフ

1887年、アメリカ・ウィスコンシン州生まれ。美術学校で学んだのち、20代は商業芸術家や美術教師をしながら生計をたて、作品づくりを続けます。あるときオキーフの作品が、ニューヨークで画廊を主宰する写真家のアルフレッド・スティーグリッツの目に止まり、ニューヨークのアートシーンでデビューを果たすこととなります。その後オキーフは、展覧会への出展を重ね、代表作となる画面いっぱいに拡大した花の絵や、ニューヨークの摩天楼の絵などを生み出し、アーティストとして成功をおさめました。

オキーフとスティーグリッツは、創作活動のパートナーとしてだけでなく惹かれ合い、のちに結婚をしますが、夫婦として一緒に暮らした期間は短いものでした。理由の一つは、スティーグリッツはいつでも周りに人を集めていたかったのに対し、オキーフは孤独と静寂を愛し、一人になる時間を大切にしていたからです。そんな性質の違いから、オキーフにとって、スティーグリッツが中心となったニューヨークのアートシーンの人間関係は厄介なものでした。

愛する人との葛藤やアートシーンのしがらみなど、華やかな成功の裏側で苦しみもがいたオキーフは、心が静かになれる自分の本当の居場所を探します。

そして、大都会の喧騒から逃れるように旅をしたニューメキシコの自然に恋をし、自らの終の住処となるふたつの家を手に入れます。

ジョージア・オキーフとふたつの家

オキーフは1940年にニューメキシコ州ゴーストランチの家を、1945年にアビキューの家を購入しています。ゴーストランチの自然は厳しく、切り立つ絶壁や多色の土がオキーフを魅了し、魂を揺さぶりました。そして、その自然の美しさを描いた作品を多く生み出しています。アビキューの環境はゴーストランチほど厳しくなく、オキーフが夢見た野菜やハーブを育てる庭を持つこともでき、暮らしを楽しむことができました。

このふたつの家があることで、画家としての魂の充足と、ひとりの人間としての暮らしの充足、その両方を得ることができました。そして、ふたつの家を、自分の求める姿になるよう修復や改装を繰り返します。それはオキーフが、98歳でこの世を去るまで続けました。

Sellenatela デザイナー榎本は、19SSコレクションの制作をはじめた昨年の春頃に「ジョージア・オキーフとふたつの家」という本と出会い、その当時漠然と頭の中にあった「自然の中の人工物、孤高の存在感」というイメージと、数年興味を抱いていたオキーフの人生とが繋がり、19SSコレクションを「ジョージア・オキーフとふたつの家」をインスピレーション源に制作することを決めました。

オキーフの人生に惹かれて

この本を通して榎本が強く惹かれたのは、オキーフの、自分の心が安らぐ環境を自らつくっていく強さと、死ぬ間際までそれを諦めなかった精神力でした。今よりも女性が自分の人生を貫くことが難しかった時代に、自分の心が求めることに正直に生きた姿はとても逞しく、美しく、まさに孤高の存在です。

そんなオキーフの精神力や生命力のポジティブなエネルギーを、今回のコレクションで表現ができ たらという思いから、19SSコレクションを制作しています。

19SS COLLECTION “Artifacts in the Nature”
https://www.sellenatela.com/collections/19ss-collection

後編へつづく

Sellenatela(セレナテラ)
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