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ギャグ・4コマ漫画千冊 170〜176冊目 『南国少年パプワくん』 全7巻 感想


『南国少年パプワくん』ガンガンコミックス 柴田亜美

このマンガは『月刊少年ガンガン』(エニックス)において、1991年から1995年まで連載され、続編があるのは知らたかったが、続編『PAPUWA』がある。ここまでギャグ漫画を読んできているが、ガンガンで連載されていたマンガが多いことに驚いた。当時は、ガンガンを読んでいなかったが、今頃になってガンガンの漫画をたくさん読むことになるとはね。なぜ、このマンガを選んだのかというと、そういえば、子供の頃こんなのあったけど読んだことなかったな、んばばって言ってるのだけは知ってるけど、内容はしらないなと、このマンガの表紙が目に入ったときに思ったので、せっかくだし読んでみることにした。

秘石を盗んで、ガンマ団という組織から抜け出そうとしたシンタローは、船で逃げる最中に組織の追っ手から攻撃を受け、とある島に漂着することになり、そこで人語を操る奇妙な生物(ナマモノ)と一人の少年・パプワと犬・チャッピーと暮らすことになる。とっても90年代っぽいなと思えるドタバタコメディだ。後半からは、少年バトルマンガに様変わりしていく。物語の最終盤にはノアの方舟を使ったSF的な展開があるけど、無理くり取ってつけたような感じもする。それも、90年代っぽくて懐古を喚び起こす。良くも悪くもThe 90's といった趣ですね。

女性キャラは一人しか登場しない。しかも、少女で、ほとんど話に出てこない。一応、物語には関わりがるが。あとは、作者の柴田亜美さんがカバーの折返しに写真で登場する。バブリーな装いだ。他は、人語を話す生物(ナマモノ)か、イケメンでムキムキの男性たちだけである。すごく話がホモホモしてきます。男性キャラは、パプワくんを除き、顔のパーツが同じなので、金髪キャラが多くなってくると、こいつ誰だっけ?ハーレムだっけ、ミヤギだっけ、グンマだっけ、え?ルーザー?いや、真シンタローか?と困惑してしまった。私が見分けられていないだけかもしれない。シンタローがいつもやられ役となって、パプワくんに無理難題を押し付けられたり、チャッピーに頭をかじられたり、足が生えたオスの魚・タンノくんと雌雄同体のかたつむり・イトウくんに言い寄られたりして、ドタバタすることになる。ギャグは定番がほとんどだ。シンタローがやられて、ウギャーとなる流れ。なんというか、素直なギャグと言ったらいいかな。

印象に残っているのは、パプワくんが事あるごとに披露する室戸名物シットロト踊りである。「んばば、んばんば、めらっさめらっさ」と唱えながら、日の丸が描かれた扇子を両手に持って踊るんだけど、一体なんなのかわからない。ただ、私も「んばば」と言いたくなってくるのが不思議である。

南国やジャングルを舞台にしたギャグ漫画では、他に『ハレのちグゥ』とか『ジャングルの王者ターちゃん♡』とかあるけど、なんでこういう型が多いんだろうか。非現実的な状況を設定しやすいのかな。

正直、今読むと面白くて笑えるとは、私は言えないが、小学生の頃を思い出させてくれるマンガだった。素直にギャアアアと叫んだり、ふざけたりした楽しかった記憶を甦らせてくれるマンガでした。

それでは、引き続きギャグ漫画と4コマ漫画を読み進めます。また次回。んばば

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