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読み手の事を考えた文章を目指したい 『博報堂スピーチライターが教える 短くても伝わる文章のコツ』読書ログ#60

『博報堂スピーチライターが教える 短くても伝わる文章のコツ』(ひきた よしあき)

noteで50本近く書いたあたりで、一気に読み返した事があります。自分のnoteを最初から最後まで。もうね、恥ずかしいったらありゃしない。

長年にわたり雑多に大量の本を読んできたので、文章の良しあしはそれなりにわかるつもり。とてもじゃないけど、自分の文章はほめられたものじゃない。イマイチだ。

でもね、イマイチなのは良いのです。第一、そんなこと、書いてる本人が書いている最中から気が付いている。一番良くわかっている。それでも書いてる。二三年もしたら上手くなるだろうくらいの気持ちでやっている。

徳力さんの記事と公演を見て、最初は自分の為のアウトプットに徹するときめたからそれでいいのだ。

でもねー

やみくもに書いていてもしょうがないなとも思うのです。

ピアノの練習をしていても、左手の使い方が勝手に身に付く、なんてことは絶対に無い。教則本を見て、その通りに何度も弾いてみるからできるようになる。

たぶん文章もそうだ。

せめて、書くたびに少しづつ良くなっていくことを願いたい。

このままではいけない、教則本が欲しい! そうだ、本屋に行こう! 本屋で「今すぐ文章が上達する88の技と術」みたいな本を買うのだ。

早速書店へ行きました。そして、一番最初に目に入った本を手に取り、表紙をめくくると衝撃的な言葉が目に入ります。

ジャンプコミックスだと作者の似顔絵と、作者からのメッセージが書いてあるところ。

表紙をめくったときに見える、表紙の紙が折り返してある部分。

そこに(必死になって調べたところ、そこは「本のそで」というらしいのだけど)、こんなことが書いてありました。

伝わらない人ほど長い文章を書く

あいたたた。買いました。そして、すぐに読み始めました。カレーを食べながら読みました。(カレーは片手で食べられるので読書向き、よってランチの5割はカレー、残りの5割は寿司)

本書では様々なテクニックや心得が具体的に書かれています。さらっと実例を挙げて書いてあります。とても分かりやすい。

それに、文字が大きくて大事なところには最初から色がついている本なのに、骨太な感じがする。

そして「読み手の事を第一に考える」という優しさが、通奏低音のように、すべてのページからにじみ出ている。

これ、ちゃんと血肉にして自分のアウトプットにつなげようと思ったら、結構大変なんじゃないかな。でも、それだけの価値はありそう。こんなに親切な文章を書けるのだもの、これに近づけたらきっと楽しいに違いない、きっと読む人も心地よいに違いない。こんな境地にたどり着きたい。

なんて思いながら読み進めていると、ちょっと具体的な文章力トレーニングの章にたどり着きます、そして、そのうちの一つが、うまくなるには『徹底的にアウトプットする』ときました。

文章上達の秘訣は、アウトプットの量で決まる。(P190)

と言い切ります。

そうか、やみくもでもいいのか。

以前、さとなおさんが、打率よりも打数だ、というnoteを書きました。

本書の著者も同じことを言います。

天才とは量です。どの世界においてもこの法則は、変わりません。(P194)

天才までは行かなくても、今よりも少し上手なアウトプットが、今よりもサラサラと書けるようになれたら、仕事でも私生活でも楽しいことが増えそうだ。

量を書くことで、自分の文章が様式化され、洗練されていくのです。(P193)

他人の評価から逃げず、アウトプットを続ける。書く行為をイベント化しない、日常に溶かす。とも。これもさとなおさんが言っている習慣にしてしまえと一緒だ。

読んでいて楽しい気持ちになりました。よかった、よかった。

まだ、現時点では読んだだけなので、この文章もイマイチなままです。そのうち上手になるでしょう。続けさえすれば。

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