白いくまもん

インフラアーキテクトです。 登山、旅行、触れた作品の感想、心と感情の動きとか。暗号通…

白いくまもん

インフラアーキテクトです。 登山、旅行、触れた作品の感想、心と感情の動きとか。暗号通貨もほんの少し。 無双直伝英進流、富木流合気道 ex)記者、SRE・運用エンジニア

マガジン

  • Web3.0と暗号通貨

    暗号通貨(crypto-currency)関連のこと。政治学的な視点から眺めています。DAOやWeb3.0など。

  • タイトル練習

  • 古流と居合

    古流の身体操法について書きます。身体を観察する、ということ。

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編集者はおそろしい精度で感想を伝える──人を編集するということ

人がいちどで理解できる情報量はかぎられている。話し手は聞き手の現状と思考の粒度をそくざに把握し、相手に適した内容と方法で伝える必要がある。11月9日、コルクラボ文化祭2019を締めくくった「サディの虎」で、サディこと編集者・佐渡島さんは、4人の作家から持ち込まれた原稿やアニメに対して公開編集を行った。 4人は出自も状況も、原稿の質も、作品への向き合い方もバラバラだった。1人は大学生で、話を考えるのはうまいが、本気で絵を描くことからは逃げている漫画家。1人は外資のサラリーマン

    • 台湾の玉山登山について

      2023年9月8日に台湾最高峰の玉山(主峰)に日帰りで登ってきました。これから登ろうとする人のために、ちょっとした備忘録を残します 参考資料まず下記の2つを見てください。この方のブログがすべての基礎になります。 ①実際の登山内容 ②交通情報などの詳細情報 方針を決める上の方は、玉山の登山道にある排雲山荘に泊まるパターンでした。この山小屋に泊まって、1泊2日で玉山主峰に登るのが標準的な登山のようです。 もう一つのパターンは、登山口から玉山まで日帰りでピストンするパターン

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      • 登山の体温管理における失敗談①低体温症

        2023年10月の第1週は、山の天気が話題になった週である。涸沢に紅葉を撮りに行った人が、白い山肌を撮っていた。 10月6,7日には、栃木の朝日岳で計4人が亡くなる遭難が起きた。そのうち少なくとも1人は「低体温症で動けない」状況だったようだ。 登山をしていると「夏山でも低体温になる」という話を聞く。実際に死者も出ており、今回の栃木の朝日岳もそうだし、過去の北海道のトムラウシ山でもそうだ。 ただ、少なくとも私は、知識だけでは実感できなかった。具体的に何を準備したらいいのか

        • 妙高トレイル48㎞

          6/25(土)に開かれた妙高トレイルランニングレースに参加してきました。 48キロは未知の距離、かつトレイルコースという消費が激しいコース。 さらにgoo天気だと、長野県は最高気温35.9度の快晴。スタート前から暑くて、ザックを背負ったら汗が噴き出る感じ。 練習状況について。登山はしていたが、ランニングはせいぜい30分程度。ロードを走ると膝が痛くなるので、走る練習はしていなかった。それでもゴールまで動き続けられた 参加するきっかけは、6/4(土)に飯縄山→瑪瑙山の縦走をし

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        記事

          2020年を終えて。

          2020年は、エンジニアになることを決めた年でした。 ①記者からエンジニアに転職2019年からブロックチェーンの記者をしていました。G20に行ったり、暗号通貨の流出事件の記者会見に行ったり、LINEとYahooの統合会見に行ったりしました。 いろんな人に取材するなかで、ブロックチェーンに閉じないエンジニアリングの基礎を身に付けたい&お金を稼ぐ側でビジネス基礎を身に付けたいという思いが強くなりました。 なので、この2点を満たす会社に、6月から転職しました。 ②RPAロボ

          2020年を終えて。

          面倒なヒゲそりをやめたい……美容外科でヒゲ脱毛

          日本社会の男にとって、毎朝欠かせない面倒なコト、「ヒゲそり」。 外国人ならどれだけヒゲを伸ばしても、なんとなく似合っているし、なんか許される感じがする。けれど日本人が同じことをすると、スーツには似合わず、会社の同僚や上司からの視線が気になる…… 積極的にヒゲを伸ばしている人をのぞき、日本人男性の多くは、毎日ヒゲをそる儀式が欠かせない。朝起きて、電気シェーバーをあごに当て、電源スイッチをオン。ヴィィーーンという爆音とともに、刃がヒゲに当たるたびジャリジャリ音もついてくる。鏡

          面倒なヒゲそりをやめたい……美容外科でヒゲ脱毛

          国家主導で乗り出すブロックチェーン開発──中国のニュースを振り返る

          「イノベーションのための重要な突破口として、ブロックチェーンを捉えなければならない」 2019年10月24日、習近平主席が中央委員会の研究会のなかで述べた。ここ数年、中国はブロックチェーンを活用しており、ついに国家主席が直接言及したことになる。フェイスブックの「リブラ」と並んで、2019年の画期的な日として記憶されるだろう。 習主席がこう述べてから、重要なニュースがあいついだ。ブロックチェーンの重要な要素である暗号技術の推進を目的とする法律が、全人代で可決された。中国の中

          国家主導で乗り出すブロックチェーン開発──中国のニュースを振り返る

          エロとは想像力である【ASMRにであう】

          小学生のころ、放課後にエロ本を見つけて「うぉぉ」と声を上げた。 カン蹴りの最中に茂みに隠れていたら、葉っぱの裏にエッチな漫画があったのだ。雨が降ったのか表紙はしわくちゃ。しかし、それにまさる女性の肌のまぶしさとポーズがあった。 となりにいた男と一緒に、唾をのみこみながら、1ページ1ページ大事にめくっていった。濡れているので、力の入れ具合を誤ると、大事なところが破けてしまう……そぉーっと。そぉーっと。ゆびさきから均等に力をいれて…… そうしてカン蹴りの鬼に見つかった。いい

          エロとは想像力である【ASMRにであう】

          きみは何もしらない。自分に対する愛よりも、深い愛で愛した女。目だけですべてを語る女。そういうひとが病院で寝たきりになって、毎日手を握りつづける。面会時間を過ぎているのに、医者は声もかけられない。そうした経験を、きみはしらない

          「わたしは大丈夫だよ」って強がらなくていい相手がいるだけで、どれだけ救われるだろうか。 このひとにだけは、自分を取りつくろう必要がない。自分の弱いところも、情けないところも全部さらけだしても、隣にいてくれるひと。ただ手を握って、抱きしめて、それだけで安心させてくれるひと。 人間はきっと、そういうひとがそばにいてくれるだけで生きていける。 プロポーズを受け入れた新婦は、医者から「失明するかもしれない。いますぐ手術をする必要がある」と告げられた。 新婦はきっと不安に押しつ

          きみは何もしらない。自分に対する愛よりも、深い愛で愛した女。目だけですべてを語る女。そういうひとが病院で寝たきりになって、毎日手を握りつづける。面会時間を過ぎているのに、医者は声もかけられない。そうした経験を、きみはしらない

          『モナ・リザ』は「美しい」かーー古い作品と古典の違い

          「どうしても『モナ・リザ』を美しいと思えないんだ」 ある喫茶店で女性に向かって言った。都内、有楽町、駅前のビル。二階の古風な喫茶店で、土曜日の午後に遅い昼食をとっていた。 「みんな美しいという。教科書でも『モナ・リザ』は美の象徴として紹介される。美しいと思いこもうとした時期もあった。でもやっぱり、あれは美しくない」 君の方がよっぽど美しいよーーという言葉は呑みこんで、続けた。 「『モナ・リザ』に触れる言説には『モナリザを美しいと思いなさい。思わなければ、あなたは異端な

          『モナ・リザ』は「美しい」かーー古い作品と古典の違い

          「不快さに慣れる」無意識の檻:WiFi更新

          WiFi環境をVRチャット向けに整えた。Kindleのダウンロードが2秒で終わるようになった。快適になってはじめて、通信速度の遅さが不快だったことに気づいた。不快さを感じないように自分に言い聞かせていた。 自宅を5G環境にいま情報現実(VR)に取り組む準備をしている。VRでの生「ヴァーチャル・リビング」を、まじめに構築する最後の機会だ。 背景には、VRの空間のコミケ、「ヴァーチャル・マーケット」3が想定外に参加者を集めたことがある。内実を探ってみたら、VR空間で生きている

          「不快さに慣れる」無意識の檻:WiFi更新

          コミケに匹敵? 70万人超が熱狂するVR空間の「コミケ」と、コミュニケーションの未来

          VR(情報現実)空間が急速に進化している。VR上のコミケ「ヴァーチャル・マーケット(Vケット)」は、わずか2年目でのべ70万人超を動員した。日本テレビも報じている。FacebookはVRを次世代のSNSと位置付けた。インターネット社会の、将来的な社会基盤になりうる。 2年目で70万人超を動員2919年9月21日から28日まで、VR上のコミック・マーケット(コミケ)とも言われる「Vケット」が開かれた。動員数は70万人を超えている。日本テレビの「news zero」も報じた。あ

          コミケに匹敵? 70万人超が熱狂するVR空間の「コミケ」と、コミュニケーションの未来

          苦しまないようにするのではなく、苦しみ方を教える

          好きな物語は、主人公が自身のもっとも弱い部分に立ち向かうものだ。 映画『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』を見た。主人公は小学生。アスペルガー症候群で、環境からの刺激に敏感だ。他人の咀嚼音、トラックのエンジン音、喋り声、地面の振動。全てが知覚に襲いかかってくる。タンバリンで音を鳴らし続けなければ、外を歩くことさえできない。 他人とかかわるのが怖い。外を出歩くのが怖い。ブランコに乗るのさえ怖い。 父親はそんな彼のために、一緒に外に出て探検する遊びをしていた。何かを

          苦しまないようにするのではなく、苦しみ方を教える

          第二回「暗号通貨と金融」

          暗号通貨が既存金融の一部として認識されるようになった。新しいように見えるが、数年前に通り過ぎた議論だ。次はDeFi(分散型金融)の理解が進んでいくだろう。 ビットコインはコモディティ(投資商品)として公式に認められた。ニューヨーク証券取引所の親会社「ICE」が設立した子会社は、9月にも現物決済の先物取引を開始するとしている。 背景にはさまざまなことがある。マネロン対策を主導する国際組織のFATFは6月、暗号通貨の規制に関する解釈を確定した。これにより「綺麗なビットコイン」

          第二回「暗号通貨と金融」

          怒りの後の悲しみ

          電話してもいい? と聞かれて「いいよ、どうしたの」と答えると、スマホが震えた。スマホを耳元に近づけると彼女は言った。 「友達が手首を切った。見つけた両親が救急車を呼んで、親しかったから私にも連絡が来た」 私は怒りをおぼえたんだ──。 彼女は電話でそう言った。友人が死のうとしたのに怒りをおぼえるとは思わなくて、僕は「なんで怒るの」と聞いていた。 「最初は、彼女も相談してくれたらいいのにと思った。落ち込む傾向のある子で、今までも相談に乗ってきていた。でもその子は、私との関

          怒りの後の悲しみ

          つきもとちかげの第一歩。

          あらゆる作家にとって初期の数作は重要だ。熟練の技術もなく、自らの全てを捧げて描くしかないので、ごまかせない「作家そのもの」が出てしまう。 月本千景という作家も、その例に漏れない。10年後には「この1冊が、月本千景の第一歩だったね。今を貫く全てが詰まっている」と読者は回想することになるだろう。 2019年8月31日、月本さん初の単行本となる『つきのもと』が発売された。作家生活における初期の3作が収められ、装丁やデザインにお金を惜しまず、初版500冊全てに著者のサインが入る。

          つきもとちかげの第一歩。