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角野隼斗ピアノリサイタルツアー2024KEYS@仙台に行ってきた

私の唯一の"推し活"である角野隼斗さんのコンサート、2024年もツアー最初が仙台の東京エレクトロンホール宮城で行われました。このツアーのテーマは"KEYS"で、鍵盤や調を意味すると同時に、聴きに来た方にとっての何かの"鍵"となれば、というメッセージ。以下、備忘録なので若干ネタバレとなりますので、これからのコンサーをと聴きに行かれる方は、聴いてから読まれることをお勧めします。(サムネイルはアンコール撮影許可時に著者撮影)

この日の曲目は以下:
J.S.バッハ:イタリア協奏曲 BWV971
モーツァルト:ピアノソナタ第11番 イ長調 K. 331「トルコ行進曲付き」
角野隼斗:24の調によるトルコ行進曲変奏曲

角野隼斗:大猫のワルツ
ガーシュウィン(角野隼斗編曲):パリのアメリカ人
ラヴェル(角野隼斗編曲):ボレロ

前半出だしのバッハとモーツァルトは、ピアノを習った方には馴染みのある曲目で、さらに今回の角野隼斗のオリジナリティとして、トルコ行進曲を24の調でアレンジする。YouTuberの"かてぃん"をよく知る方であれば、すでにトルコ行進曲のアレンジはご存知であろう。今回、それを12階調の長調・単調合わせて24通りにアレンジし、それを舞台演出にも反映させたという点が前半のお楽しみ♫

休憩挟んで後半は角野のお馴染み「大猫のワルツ」。ちなみに彼の猫の名前は「プリン」というらしい(同名の異なる猫の動画も多数出回っているので注意)。ここで注目すべきは、舞台に配置された鍵盤楽器。向かって左は「チェレスタ」、奥がアップライトピアノ、そして右にグランドピアノとその上の小さな「トイピアノ」と「メロディカ」。トークでは「(このような布陣は)要塞のようでもあり落ち着く」と話していた。チェレスタは、どこで聞いた音なのだろうと思っていたら、チャイコフスキーの「くるみ割り人形」で使われていたものだとコンサート後に知った。

そして、角野が敬愛するガーシュインの「パリのアメリカ人」のアレンジでは、本来、フルオーケストラの協奏曲である曲目を、これらの鍵盤楽器で表現することにチャレンジ。真ん中に置かれた椅子に座りながら、クルクルと異なる鍵盤楽器を扱う様子は、すでにYouTubeでも目にしていたが、ライブのコンサートで行うということの緊張感はいかばかりのものかと、ドキドキしながら見守った。

最後は同様にラヴェルの名曲「ボレロ」を今回のコンサートのためにアレンジ。これもまた、通奏低音の印象的なメロディを基調としつつ、さまざまに鍵盤楽器(トイピアノとメロディカ含む)を使っていたのが印象的。アップライトピアノはあえて籠もった音にしてグランドピアノとの差別化を強調していたし。それにしても、ブラインドでピアノの鍵盤を打音できるのはプロとして当然であるとはいえ、180°、あるいは90°回転して、あるいは同時に異なる鍵盤楽器を演奏できるためには、どのくらいの空間認知力が必要なのだろう。

ほぼ満席の会場でアンコールを求める聴衆は割れるばかりの拍手を送ったが、まずはオリジナルの「ノクターン:夜明け」という素敵な曲が披露された。ノクターンは夜想曲であるが、夜明けをイメージしたという紹介の言葉に、なるほどと思う。さらにアンコールの定番となっている「子犬のワルツ」、そして最後は撮影許可の「きらきら星変奏曲」。動画は「30秒まで」OKとするのは、自身がYouTubeで発信する現代のアーティストならではのスタンダード。

この日のコンサートには、知り合いも多数、聴きに来られていて、S本先生とそのお母様とアフターコンサートでワインバーにご一緒して、あれこれお話させていただいた。御年85歳になるお母様は「80歳から社交ダンスを始めたのだけど、とても楽しい♫」と仰っておられて、これからのロールモデルにさせていただきたいと思った。お元気のコツは、社交ダンスの他にも毎朝のスムージー(特別レシピ)かもしれない。

パンフレット表紙になっている会場の大きなポスターのデザイン

ちなみに、おそらく多くのファンも知らないかもしれない小ネタとして、角野隼斗さんは、昨年10月に京都で開催されたSTSフォーラムという世界各国の科学技術大臣やその関係者等の集まりの際、ピアノ演奏を披露された、なんてことが、私の推しポイント。実はその"仕込み"が昨年3月の時点で為されていたことも目撃しました(下記はそのサントリーホールでの公演に行った際のnote記事)。

次はサントリーホールに行きます♫

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