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さだまさしの生き様に改めて学ぶことが多々あった『日曜日の初耳学』

『ラストマン』最終回の感動の余韻が冷めないまま、流れで最後まで観てしまった『日曜日の初耳学』。「インタビュアー林修」のゲストはさだまさし。

今年で歌手生活50周年。4,500回以上開催してきたコンサートの回数は日本のアーティストの中でダントツNo.1。71歳の今も精力的にコンサート活動中。

実は大晦日、除夜の鐘を聴いた後は『年の初めはさだまさし』を毎年なんだかんだ欠かさず観ている私です(笑)。おハガキ読みながらの軽妙なトークと、カウントダウンコンサートを終えた直後にも関わらずさらにまた生歌を披露するその姿に毎年元気をもらっています。『今夜も生でさだまさし』も、ザッピングして偶然たどり着けばついつい観てしまいます。

さだまさしの魅力って改めて何なんでしょう?

昨日のインタビューの内容。『北の国から』のテーマソング誕生秘話も、映画『長江』を撮るのに35億円の借金した話も、歌詞の内容で大炎上した話も、これまで何度も同じ話を聞いています。でも毎回新鮮な気持ちでそれらの話を″初めて聞くかのごとく″笑いながら聞けてしまうその”トーク力”には脱帽です。

さださんがここまで現役で頑張ろうとするパワーの源は、「ファンの存在」に他ならないといことを昨日でまた再確認できたような気がします。

借金を返すにも曲を作って歌うことしかできないからたくさんコンサートを開催。そのお陰で借金は30年で完済。無事に完済できたのはファンの皆さんがコンサートに足を運んでくれたからこそ。その気持ちに恩返しするには感謝の気持ちを込めたコンサートを開催。この”無限ループ”で50年歌い続けてきたというさださんのファンへの”想い”は、自らの”音楽人生そのもの”なんだと感じました。

カズレーザーがさださんの歌詞の凄いところを解説していましたが、ある意味私はさださんの歌詞って変なひねりがなくて、素直にその時感じたことをそのまま歌詞にしているような気がするんですよね。

「関白宣言」の「女性蔑視」的な歌詞が大問題になったことがそういえばありました。当時の私は僭越ながら林先生と同じ歌詞解釈で(笑)、あの歌詞は奥さんへの壮大なラブレターだと思っていたので炎上に驚いた記憶があります。

子供が育って 年をとったら
俺より先に死んではいけない
例えばわずか一日でもいい
俺より早く逝ってはいけない
何にもいらない俺の手を握り
涙のしずくふたつ以上こぼせ
お前のお陰でいい人生だったと
俺が言うから必ず言うから

忘れてくれるな 俺の愛する女は
愛する女は 生涯お前ひとり
忘れてくれるな 俺の愛する女は
愛する女は 生涯お前ただ一人

『関白宣言』


こんな愛情たっぷりの言葉をかけてもらえたら、苦労もたくさんあったけれどこの人と結婚して幸せな人生だったと思えるはずですよね。

「防人の詩」は「戦争礼賛」だと言われていました。でもあの歌詞はどう考えても命の尊さを歌った反戦歌ですよね。歌詞は全体で一つのものだから、一部だけを切り取られてしまうと作り手としては非常に不本意だと思います。

森山直太朗の「生きてることが辛いなら」も過激な歌詞だと炎上したことがありました。さださんは昨日も軽くそのことに触れていましたが、その時のさださんからの「お前間違ってない」という励ましの言葉に直太朗氏もどんなにか救われたと思います。特に昔と違って今は誰でもすぐに批判的な言葉を発信できてしまいますから。

50年もの長きに渡り音楽業界の第一線で走り続けてきたさださんなので、直太朗氏はじめ色んなアーティストたちから慕われているのも納得です。昨日私が一番印象に残ったのは、

自分が味わってきたものの中で彼らが役に立つ道具があれば、全部置いていきたいと思う

というような言葉でした。酸いも甘いも噛み分けてきた音楽人生。後輩たちに自分が経験してきた全てのことを余すことなく伝え遺していく覚悟はできている…これって、実はできそうでできない人もたくさんいると思うんです。でも、さださんは才能ある若手の”音楽人たち”をきちんと育てて、長く生き残らせることも自らの使命のように感じているんだと感じました。

一方で老いていく自分を見つめながらも、米津玄師をライバル視してまだまだ若手に負けないという強い想いを持ち続けているさださんのバイタリティーには私も刺激を受けました。

もうこんな歳だから……とついつい色々あきらめてしまそうになる自分もいますが「土俵に手をつくまでは絶対あきらめない」さだまさし精神を見習って、夢に向かって粘り強く前進していきたいものです。

全ての経験を糧にして、その類稀なる″人間力″で自分も自分の周りの人たちをも明るく照らして導いて行く…さだまさし。その魅力はまだまだ計り知れません。

長い文章最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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