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我ら、はみだしっ子!

流れてきたツイートで知ったのですが、今日10月7日は漫画家の三原順さんのお誕生日だったのですね。

今年の夏は出身地である札幌市で大きな回顧展もあり、思い出す機会が多くなっていました。

私は学生時代からオタクでしたが、花とゆめなどの少女雑誌は殆ど見たことがなく(動物のお医者さんはコミックス派)、三原順さんも全く知りませんでした。

28歳のころ、当時好きだった漫画のファンサイトを作っていて、そこで知り合った12歳下の高校生の子に勧められ、三原順さんの代表作「はみだしっ子」を初めて読んだのでした。

ガンと殴られ息を止めたような、首を絞められたような、涙がどんどん出てきてどうしようもなかった。

私はグレアムでアンジーでサーニンだった。(マックスだった、と言えない自己肯定感の低さよ…)きっと当時の「誰にも言えない」女の子たちはみんなそう思っていたのかもしれません。

今でいうネグレクトで育った男の子4人が、様々な問題を真摯に考え、時には逃げ、振り返り、少しずつ少年になっていくというお話です。

とはいえハッピーエンドではなく読者に考えさせるような含みを持って終わらせており、昭和当時としては革新的な少女漫画だったのではないでしょうか。↓ちょっぴり読めます。

ぶしつけで申し訳ないのですが、誕生日に誕生日を知れたという事もあり、三原順さんのホロスコープを見てみました。出生時間は不明なのでソーラーサインで作っています。

天秤座に天体が集中しており土星も入っているので、とても責任感が強く周囲への気配りと自分のルールを持って動いていらっしゃった方なのだと思います。

海王星と土星の合はイメージや想像を具現化する実行力を持ちます。この海王星土星に水星も重なっているので、自分の頭の妄想だけではなく、現実世界で起きたらどうなるのか?この場合の傾向は?などと、想像を実際の生命の中で色付けしていこうとします。

そしてここに蟹座の天王星が90度というゆさぶりをかけています。てんびん座からすると蟹座は10番目にあたりますから、社会的な名声や地位、誰もがわかる肩書きを飛び越えてしまうような衝動性。蟹座ですから周囲の思惑や期待を切り捨てていくような感じでしょうか。

じっさい三原さんは札幌市で有数の進学校に進みながら大学進学をせず、在学中から投稿を続け卒業後に漫画家デビューするという「周囲のこうあって欲しい」を切り捨てて己の信じた道を進んでいます。

投稿は14回に及び、入賞した際にも「あなたの書く漫画は何を言いたいのかいつもわからない」など辛辣な書評を貰うほど。それでも三原さんは自分のスタイルを曲げませんでした。このあたりは蠍座の金星なのかなと思います。

そして注目すべきは冥王星と射手座火星の120度、海王星水星の60度で形成された風と火の小三角形です。

射手座の火星は自分が立てた目標をどこまでも追い込みます。そこに冥王星が加われば燃料切れを起こすことの無いサーキットカー。海王星水星という夢と知性のエンジンを積み、どこまでも走り続けたのではないでしょうか。

出生時間がわからないのですが、もしかしたら月は牡牛座20度台で冥王星と90度だったのではないのかな、と思いました。

不動宮の月冥王星90度は自分のこだわりを徹底的に自分のペースで突き詰めます。その方が安定するので、周囲が心配するようなオーバーワーク、過集中も本人には全く気になりません。(三原さんのカラー原画はCGかと思うほどの精巧さ)

この冥王星はドラゴンテイルに重なっており、木星が調停。三原さんがそのコミュニティではコアなファンや熱烈な応援支援を受けていながらも、その状況に甘んじることなく、常に「誰もが平等に受け入れられるために」という視点で動かれていたのではないかと思います。

キロンはやぎ座で、天秤座からみると4番目の位置。利益目的で制度化されたもの、年功序列のような抗えない地元の風習などで、辛い思いをされたことがあるのかもしれません。だからこそ「名もなき弱き者」の痛みや無力感を知り、叫んでくれたのかなとも思います。

三原さんは1994年に42歳で病没されていますが、前年の1993年に連載を開始されているのですね。三原さん御本人は勿論、周囲の皆さまの悔しさ、哀しみ、如何許りだったかと思います。リアルタイムで知りたい漫画家さんでした。素晴らしい作品を残して下さり、本当にありがとうございました。

今思うと、はみだしっ子を進めてくれた高校生の女の子も、はみだしっ子でした。ハルちゃんお元気ですか。今はどこにいますか。いつか会えたらいいな。 

みのむし



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