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田中流仕事の流儀【受講生課題記事】

※こちらはco-ba school「ライティング基礎ワークショップ」の受講生が、課題として作成したインタビュー記事です。

「よろしくお願いします」
きりっとした服装、スタイリッシュな顔立ちとその体から発せられるオーラは頼もしく優しい。
現45歳、製薬会社に勤める田中さん。
もし自分がサラリーマンをしていたら、なってほしい先輩ランキングはダントツの一位だ。
職場の異動・親御さんの死、人生のターニングポイントを迎えられた田中さんの視点は絶対に自分の視点より高い。
田中さんの見ている景色を少しでも見たくて、今回、田中流仕事の流儀を教わりました。

──以前は営業のお仕事をされていて、今回内勤に移動になり、仕事環境が変わって何か大きく変わったことは具体的にありますか?

今回の異動で大きく変わったのは、やりたいこととか達成感をこだわって生きてきたが、そういうのは無くてもいいなと思えてきたこと。みんなで和気あいあいとやっていて、営業の蹴落としあいと違って助け合いなんですよね。

──考えが180°違いますね。

周りの仲間が「楽しく頑張ってやろうよ」というスタンスです。しっかりとモチベーションがあってなおかつプロフェッショナルな感覚を持っていて、結局人と環境なんだなと思った。

──異動と同じタイミングで親御さんの死が重なって自分の生き方を振り返って、振り返る前と振り返った後では変わったことはありますか?

一つは仕事が出来るありがたさ。周りに人がいて当たり前に仕事が出来ること。自分が死んじゃったら何もなくなる。色んな環境が変われば当たり前じゃなくなる。でも、そういう場があって周りに人がいることがありがたい。そう身に染みて思いました。もう一つは、仕事に集中しすぎて、仕事+αが出来てなくてもっと視野を広げていきたいこと。結果的にそうすることが仕事にもプラスになる。その二つです。

──ライティングセミナーでの技術は具体的にどう活かしていきたいですか?

一つは仕事を円滑にしやすくするためです。自分と違う人が同じ書くことをやっていても人によって伝わり方が違います。一つの仕事で相手に的確に伝えることのできるスキルを持つことはアドバンテージになります。よって、自分のやっている事が評価されることに繋がること間違いありません。後は、自分が生きていた中で本・webとか読んで救われてきた部分が沢山ある。普通に考えたらつまんない日常が色んな事に巡り合う中で日常が浮かび上がる感じ、楽しくなる部分があったので、やっぱり自分が伝えることで誰か感じてくれたらなあと思った。
ライティングは何かもうちょっとカジュアルな形に出来るのかなと甘い考えがあったんですけど、やっぱりめちゃめちゃ深いと感じたので長い時間かけてやっていきたいなと思います。

──本やwebを見られるという事で、皆さんに読んでもらいたいオススメの一冊ってありますか?

古いんですが、ジャックケルラックと言うアメリカの作家さんがいて、有名なオンザロードって本です。ビートニクっていう50年代~60年代アメリカで流行った活動で、これまでの常識を壊していくぜみたいな、ハチャメチャなロードムービー的な本です。昔の文体なんですけど凄くワクワクさせられてぶっ飛んでて、欝々とした日々を過ごしている時にその本を読んでみてかなり壊され、影響を受けた。もう少し人生楽しくやってもいいんじゃないっていう感覚を教えてもらった本なので、自分にとってはオススメの一冊です。

──これからやってみたいことってありますか?

自分がいいなと思った日常を引き上げてくれたものがいっぱいあるので、そういうものがこんなに素敵だったという事を誰かに伝えることが出来て、誰かが見て喜んでくれたら凄くうれしいなと思います。
やっぱ言葉だと、ここにいる人にしか伝わらないけど、文字であれば不特定多数の人に見てもらえる可能性があると思って一つツールとしてライティングの技術を身につけたいな。

──田中さんにとって仕事とはなんですか?

仕事は自分を形作ってくれたもの。
営業の仕事をやって戦えるような自分じゃないと思っていた。でもダイブして戦って自分がどこまで出来るのか答えを見てみたい気持ちがずっとあり、今も続いています。

──前に、辞めたい時もあったとおっしゃっていましたが、どのようにして乗り越えたんですか?

最初にどこまでやれるか見てみたいという思いがあったので、ここで辞めてしまえば楽なんですが、もう少し戦ってみたいなという気持ちと、その先に何かあるんじゃないかと勝手に思い込んでいました。やりがいとかそこにしがみつきたい、そこでやりたい理由もあったのでもう少し、もう少しと思ってやってきた。

──最後に営業を20年されて身に着けた信頼を勝ち取る必勝法を教えて下さい

正直に頑張ってやっている先輩の姿ってかっこいいじゃないですか。そういう風でいたいと思って、その場を切り抜ける嘘をついちゃうとかそういう事はしたくない。その時(分からない時)は恥をかいちゃったり、嫌な思いをしてもやっぱりそこは嘘をつかない・ずるい事をしないことが最終的には長い目で見ると人が何かの時に手を差し伸べてくれたりとか積み上がっていく感覚があります。

インタビュー中も笑顔を絶やさずに分かりやすく説明をしてくれた田中さん。小手先の技術に頼るのではなく、仕事に対して紳士に向き合って自然体でいることの大事さを教えてもらいました。この記事が少しでも読者の糧になってくれると幸いです。
今日はありがとうございました。

(インタビュー・文/小山瑠惟)




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