見出し画像

【Vol.15】SEOと相性が良くないオウンドメディアとは #SEOJapanNewsletter

※この記事は、9/19 12:30に配信したメールマガジンのバックナンバーです。

こんにちは、SEO Japan編集部です。

当メルマガでは木曜日に、SEO Japan編集部が集めたSEO/CROを中心としたWebマーケティング全般のニュースを、コラムとまとめて配信しております。

※メールマガジンは以下のURLから登録できます。
http://www.seojapan.com/mail-magazine/

■SEOと相性が良くないオウンドメディアとは

Webマーケティングを始めるにあたり、まず、オウンドメディアの構築・運営とSEOをセットで考えるケースは多いのではないでしょうか。

例えば、「SEOを施したオウンドメディア経由で集客してリードの獲得に繋げよう」といったものです。

しかし、オウンドメディアとSEOは必ずしも相性が良いわけではありません。

SEOありきでオウンドメディアを考えてしまうと、効果の出ないSEO施策に少なくない予算とリソースを投下することになってしまいます。

そこで、今回は「オウンドメディアとSEOの関係性」について、簡単にまとめてみたいと思います。

01.オウンドメディアとSEOは相性が良いものの、SEOは万能ではない

オウンドメディアは「コンテンツ=個別記事を投下していく」という性質上、SEOと相性が良いです。

コンテンツを作成する際にSEOを意識しておき、うまく検索上位にランクインさせることができれば、検索エンジン経由でのアクセス獲得が臨めます。

しかし、SEOは万能ではありません。

狙ったキーワードで上位表示できたとしても、必ずしもコンバージョンに繋がるわけではないからです。

02.SEOが適さない例:採用系オウンドメディア

例えば、自社への採用に繋げるために、採用系オウンドメディアを運営するとします。

基本的に、採用系のオウンドメディアはSEOに馴染まないケースが多いです。

広いユーザー層にアプローチしようとして、「テレアポ コツ」「社会人 基礎知識」のようなワードで上位表示を狙っても、自社への採用に繋がる可能性は低いでしょう。

なぜなら、ユーザーが知りたいのは「テレアポのコツ」や「社会人としての基礎知識」の情報であり、「その情報を発信している企業」ではないからです。

「この情報を発信している企業はどこなんだろう。気になるから会社概要を覗いてみようかな」とは、まずなりません。

採用に直結する要素として重要なのは、「会社の認知度」です。
SEOだけで認知度を高めようとすると、数多くのキーワードの上位を抑える必要がありますが、費用とリソースが膨大になるため、効率が悪いです。

そのため、採用系オウンドメディアには「自社に興味を持っているユーザーの受け皿」としての役割を持たせ、認知獲得は求人広告や動画広告といった媒体を活用するのが順当ではないかと思います。

例として「採用系のオウンドメディア」をあげましたが、「ユーザーのニーズが検索キーワードに表れにくいもの」はSEO向きではありません。
SEOは顕在化したニーズの受け皿としては適切であるものの、認知が獲得できていないものには不向きといえます。

03.SEOも広告の一種

「脱広告のためにSEOに取り組みたい」というご相談を受けることがあります。

「運用型広告は出稿し続けるのに広告費がかかるが、SEOであれば広告費を抑えられるため」という理由が多いようです。

しかし、SEOもある意味では広告の一種です。
名目としての「広告費」はかからないかもしれませんが、ユーザーのリサーチを行ったり、コンテンツを作成したり、サイトを改善したりと、人件費やサイト改善の費用が継続的にかかります。

SEOはうまくいけば費用対効果が高い施策となりますが、施策開始からしばらくは赤字を掘り続けるケースの方が圧倒的に多いです。「検索順位の変動の理由が突き止めにくい」という不確定要素もあります。

SEOは万能であるかのような印象があるかもしれませんが、「安い・早い・効果が大きい」というメリットばかりの施策ではないのが現実です。

もちろん、取り組む価値はありますが、しっかり予算や時間といったリソースを投下しないと結果に繋げるのは難しい施策となります。

04.SEOは効果的だが、SEOありきで考えると方向性がズレていく

Webマーケティングには、SEO・運用型広告・SNSといくつかの手段がありますが、SEOが突出して優れているわけではありません。
いずれも長所と短所がありますし、状況に応じて適する手段も変わってきます。

理想をいえば、「すべてを組み合わせて全体を最適化すること」が必要です。

SEOはあくまでもひとつの手段にすぎません。言い換えるなら、一技術です。
技術ありきで施策を考えると、施策の方向性や意思決定がズレていきます。

貴重な時間や予算といったリソースを無駄にしないためにも、目的から逆算して手段を選択する必要があるのです。

「これしかない」と思い込みを捨てるためにも、施策の手段は幅広く検討することをおすすめします。

■今週ピックアップした記事4本

01.SEO施策を実行する前に必ず確認しておきたい3つのポイント

https://www.seohacks.net/blog/column/4333/

上のコラムは「目的に応じて手段を検討する」という趣旨で書きましたが、SEOの個別施策に応じても同じことがいえます。

(1) 課題と期待される効果は明確になっているか
(2) サイト全体の最適化を考えられているか
(3) 効果測定のタイミングと検証方法はセットになっているか

この記事では、SEOの個別施策について、上の3つの観点から具体的に解説されています。
SEOに取り組むにあたって、ぜひ一度読んでおきたい記事です。

02.米Google、関連検索機能の People Also Ask を拡張――サジェストを動的に次々と追加

https://www.suzukikenichi.com/blog/people-also-ask-added-dynamically/

アメリカのGoogle検索結果では、クエリによって、スクロールすることで次々に質問(サジェスト)と答えが表れるという機能が実装されています。

要するに、スクロールし続けても自然検索結果になかなか辿りつかないため、ユーザーがサイトへ流入しにくい仕様となっているのです。

他にも、強調スニペットや広告枠の拡大、ローカルパック(Google Mapの表示)によって、自然検索結果は次々と押し下げられるなど、もはやSEOは自然検索だけを考えていれば良いわけではなくなりました。

この「People Also Ask」は日本ではまだ未実装ですが、集客を自然検索のみに頼るのはより危うくなっていくのは事実でしょう。広い視点をもって考える必要があります。

03.Googleの検索結果において、自身のサイトをよりクリックされやすくする5つの方法

https://www.seojapan.com/blog/how-to-make-your-google-search-snippets-more-clickable

一切クリックが発生しない検索、いわゆる「ゼロクリックサーチ」が全体の5割前後にも上っていることが注目されています。

検索結果におけるクリック数が減ると、サイトへのオーガニック流入が減るため、サイトのクリック率はより注視されるようになるでしょう。

この記事では、「検索スニペットの表示を活用してクリック率を上げる5つの方法」についてわかりやすく解説されています。

タイトル・ディスクリプションの調整から、構造化マークアップまで。全体像の確認に使える記事です。

04.検索結果に騙されたけど、SNSに救われた話 (コンテンツSEOで上位表示するためのノウハウ解説を添えて)


「いきなりぎっくり腰になったため、検索してみたものの、役に立たない情報で溢れていた」ということを詳しくまとめられている興味深いnoteです。

SEOのリサーチでは、上位のコンテンツを眺めてヒントを得ることもあるかと思いますが、検索結果を眺めすぎるとユーザーに対して余計な情報を入れてしまうこともあります。
(このnoteでは、「ぎっくり腰が魔女の一撃と呼ばれる)という余計な情報に対して言及されています)

「ユーザーがいつ検索するのか」など、ユーザーが検索する状況や心境に合わせ、本当に役に立つコンテンツを作ることを心掛けなければならないと改めて認識しました。

Webマーケティングについて気になることはありませんか?

SEO Japan編集部では、皆様からのSEOやCRO(コンバージョン率最適化)をはじめとした、Webマーケティングに関する疑問やトピックを受け付けています。

当メールマガジンで取り上げてほしいトピックなどがございましたら、ぜひseo-magazine@ioix.comにご連絡ください。

SEOJapan編集部(中の人)より

最近、ファクトフルネスという本を読みました。

統計学と社会学の観点から、「世界がいかに良くなっているか」「人が世界に対してどんな偏見を持っているか」について書かれた本なのですが、マーケティングの考え方にも通じるところがあって面白かったです。

データは切り取り方によって、同じものでも良く見えたり悪く見えたりするため、データを活用してマーケティング施策を改善する際には、データの捉え方に気を付けようと感じました。

具体例を交えつつで読みやすく書かれた本なので、ビジネス書を読むのに疲れた方にもおすすめです。

アイオイクスでは、新たなメンバーを募集しています

アイオイクス株式会社では、一緒にWebコンサルティング事業を担っていただけるメンバーを募集しています。

SEOやCRO(コンバージョン率最適化)を中心としたWebマーケティングについて、深く学べる環境です。

SEOやWebマーケティングに興味のある方はぜひご応募ください!

http://www.seojapan.com/recruit/

今後も週1回、SEOやWebマーケティングに関するニュースを配信して参ります。

もし、よろしければ当noteをフォローしていただくか、以下のURLよりメールマガジンを購読いただければ幸いです。

https://www.seojapan.com/mail-magazine/