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Google Colabから追い出されたStable Diffusion WebUI民

Google colabが静止した日

2023年4月21日 Stability AIのエマド・モスタークCEOが、

「StableDiffusionを始めとしたカスタムモデルの需要が高まっていることから、AWSでモデルを配信する以外に、GPUが使えるクラウドサービスを使うのがいいかもしれない。」
「そうだ、Google Colabを使おう」

とTweetしたところ、Google ColaboratoryのプロダクトリーダーであるChris Perry氏が

Google ColabのGPUが吹き飛んでしまう。
無課金のユーザーの相互ノート型コンピューティングを制限します。
なぜなら、Stable Diffusion Web UIの使用があまりにも多すぎて予算が賄えないからです。

有料課金ユーザーに関してはこの限りではありません。
我々もStable Diffusion Web UIが好きですし、こうなるまで黙認してきましたがもう限界です。

と返答し、同日からGoogle ColabでStable Diffusion Web UIを使おうとするとアカウント停止を通告する警告メッセージが出るようになった。

どうやらStable Diffusion Web UIを名指ししたコードの禁止っぽいので、Stable Diffusion Web UIをGoogle Driveに保存してColabノートからWeb UIの文字を消すと言う方法で回避したり、他の手段を取ることは可能かもしれないが、そもそも公式が使うなと言うものを使っていると悪質と見られてGoogleそのもののアカウントを停止させられるかもしれない。

どうする?

Google Colabに課金する?

ヘビーユーザーはこれまでの感謝を込めて一度ぐらいはGoogle Colabに課金してもいいかもしれない。
料金としては

https://colab.research.google.com/signup/pricing?hl=ja

で一番安いプランで1179円、1か月あたり100コンピューティングユニットが使えるようになる。
これがどれくらいかって言うと、無料版と同じTesla T4((RTX2060super相当)を使う場合は約50時間、V100 (RTX2080ti相当)18時間、A100(RTX3080ti相当)で7時間半とかなり心もとない。
特にStable Diffusion Web UIだと画像を生成していない時間も長く、かといってコンピューティングユニットの節約のため、Colabノートを止めるとまたUIを1から起動するのにかなり時間がかかるので、快適とは程遠い環境であろう。
そういう意味ではGoogleも本来想定していた使い方ではない方法でGPUを長時間占有されるのは不本意だったとも言える。

どのサービスを利用するにもお金がかかるよね

イラスト風のAI画像を出すにはNovelAIやNijijurneyなどと契約する方法もあるが、そのいずれも「大量の画像を生成し、よさそうなものを選んで更にi2iを行う」いわゆるチェリーピッキングとは相性が悪い。
また、それぞれのサービスごとに絵柄や呪文が異なり、使用感はWeb UIとかなり異なるだろう。

やはりゲーミングPCを買うしかないのか?

高級グラフィックボードを搭載したゲーミングPCを購入し、リモートデスクトップ等で画像生成を行うのがやはり最強の選択肢ではある。
月額課金を気にせず(電気代と相談しながら)好きなだけ生成できるのは強みだ。
ただし、初期投資はコスパ最強に近いRTX4070ti機でも30万円前後とAI生成サイトと比較すればかなり重い。

当面の凌ぎ方

GPUではなく、CPUでも動くことは動く。特にiPhoneやiPadの最新版なら1枚1分程度とかなり時間はかかるものの、Draw Things app
「Draw Things: AI Generation」をApp Storeで (apple.com)
を使うことで生成自体は可能だ。

safetensorsファイルも対応しているものの、内部でckptファイルに変換するためあまり大きなファイルだときちんと変換できずに壊れたファイルが出てしまうようなので注意が必要だ。

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