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ポール・ボキューズ

フランス、リヨン近郊のコロンジュ・オ・モン・ドール村にある「レストラン ポール・ボキューズ」は、1956年から続く家族経営のレストランだ。
1959年にポール・ボキューズさんが父ジョルジュから店を引き継ぎ、
1965年「ミシュラン・ガイド」で3つ星を獲得。
以来、2019年版まで55年間3つ星を維持し続けてきた。

フレンチといえば、それまでの宮廷料理からの流れであったバターやクリームをたっぷり使うもの。これには理由がある。

フランスの首都であるパリも、王族たちが住んだロワールもヴェルサイユも、フランスの内陸部。
昔は、新鮮な魚介類を新鮮なまま届けることが難しかったであろうし、
森で獲れるジビエも、衛生状態などを鑑みると食材の鮮度はかなり悪かったであろう。
そんな素材の臭みを消すためや、火を通すことでパサついた肉質を隠すために、脂分であるバターやクリームをたっぷり使うこと、そして濃厚なソースが必要だった。

ホテル・リッツやサヴォイ・ホテル、グランド・ホテル等の料理長を歴任したオーギュスト・エスコフィエが1903年に出版した「料理の手引き」という著書で、5000のレシピをまとめ、調理法やソースを近代的に分類、これは今でもバイブルとされる。

その後フランス料理は洗練され、輸送が発達し、新鮮なものを新鮮なまま、清潔に届けることで、新鮮な素材の旨みを料理に活かす手法が発展し始めることで、バターやクリーム、濃厚なソースを使わないという流れと、地元のものをその地元で美味しく味わう「地産地消」の流れが合わさり、「ヌーベル・キュイジーヌ(新しい料理)」が生まれた。(ポール・ボキューズ自身は「ヌーベル・キュイジーヌ」は「料理」ではなく「料理人」(=戦後の料理人)の話だ、と言っている。)

リヨン近郊の「ラ・ピラミッド」という一軒家の「地産地消」的な料理を推し進めたグランシェフ、フェルナン・ポワンの弟子がポール・ボキューズだ。

ポワンの料理は毎日変わったのに対して、ボキューズの料理は40年間変わることはなかった。

ちなみに、おなじみのクレーム・ブリュレを作ったのもポール・ボキューズだ。

生まれ変わるとしたら?「多分料理人。」
最も恐れることは?「厨房でバターを禁じられること。」
若者に言葉を残すとしたら?「働きなさい。働きなさい。そして働きなさい。」
あなたの格言は?「100歳まで生きるがごとく仕事をし、明日、人生が終わるかもしれないくらい楽しもう。」

ポール・ボキューズは2018年1月に91歳でお亡くなりになり、
残念ながら2020年版のミシュランから2つ星に格下げされた。

若い時、お金がなくてリヨンまで行ったのに、3つ星のポール・ボキューズに行けなくて、 Le Sud というBrasserieに行ったことを思い出す。それでも嬉しくてメニューを持って帰って来たw

そんなポール・ボキューズに日本で初めて訪れた。
素敵なメンバーで、ちょっとお洒落して、シャンパン飲んで、フレンチ食べて
目も耳も舌も大満足。
また行きたい。

楽しかった。
たまにはフレンチもいいよね。

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