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子供を持つこと6

この頃ニュースで「え!こんなことで裁判起こすの…」と思ってしまうようなものを見ます。具体的にいうと失礼かもですが、その多くが、「子供が怪我をした、または亡くなってしまった。その原因は注意書きをしなかったこの製品にあるからその製品を作った会社を訴える」というものだ。

側から見ると、なんかズレているのでは?と感じてしまうが、それほど、子供って、大切でかけがえのないものなのだろうと思います。

私の曽祖母の弟タツオは戦争で亡くなりました。その母(高祖母)はそれが信じられず、老いて亡くなるまでずっと「タツオが帰って来ないんじゃ。」と気にかけていたそうです。

私の祖父の姉は30代の時殺人事件で殺されました。その両親(曾祖父母)は最後まで「犯人を許さない」と言っていたそうです。

テレビで見る、病気や事件事故でお子さんを亡くした方の表情は何とも言えません。辛いだけでは表現できないほど辛いでしょう。

「親より先に死ぬのは親不孝」と言います。何事もなく人生を過ごせたのであれば、親が先に亡くなり、その後に子が亡くなるというのが一般的な順序であるので、親が死ぬのはしょうがないと思うんです。でもやはりそうでない子供が亡くなるというのは、予測していないだけ本当に辛いと思います。

でも実際絶対亡くならないとは断言できません。そう思っていないと、気持ちを保てないと思います。

昔は衛生環境や病弊などで亡くなる子供も多かったと言います。しかし今、ほとんどの子供が生きられるようになった中で、「生きているのが当たり前」と思っている人が昔より多いと感じます。明らかに自分が悪いのに、子供の死亡事故を会社のせいにする。精一杯治療を行なった医師に暴言を浴びせる。など。

ある新聞記事で心に残っているものがあります。はっきりとは覚えていないのですが、雪崩の事故で高校生とその先生何人かが亡くなってしまったという。そのある生徒の両親に関する記事でした。他の生徒の親の多くは先生を訴えました。しかし彼らは違いました。「先生も被害者。先生だけを責めたくない。」そう言って趣味の登山を今でも続け、事故の再発防止に取り組んでいるという。

どれほど彼らも辛かっただろうか。

私は子供が亡くなってしまったら正常な判断を下せる自信がない。自分をコントロールできないと思う。

そういう意味で、子供を亡くす経験はしたくないのです。

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