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【MTGアリーナ】猫プリズン(白単厳粛)の手引【ヒストリックBO1】


はじめに

こちらの白単厳粛の記事を見て非常に感触が良かったので使い続けていたが、禁止改定により「ゴブリン」「アゾリウスオーラ」「赤単」(=カモ)で溢れていたヒストリック環境が激変してしまった
デッキの種類が増えたことも逆風だが、特に《思考囲い》を使用するデッキが急増して《九つの命》+《厳粛》が決めにくくなってしまった。

そこで、デッキを回しつつ苦手な相手(と環境に多いデッキ)用に調整を行ったのでメモとしてnoteに残すことにした。
デッキリストは以下の通り。このままMTGアリーナでインポートできる。

デッキ
4 隔離されたステップ (ONS) 324
4 九つの命 (M21) 28
4 厳粛 (AKR) 35
16 平地 (M20) 261
3 牧歌的な教示者 (THB) 24
3 魔術遠眼鏡 (ELD) 233
4 ギデオンの介入 (AKR) 20
2 大いなる創造者、カーン (WAR) 1
3 不可解な終焉 (RIX) 1
4 ルーンの光輪 (M21) 32
2 墓掘りの檻 (M20) 227
4 凱旋の神殿 (M20) 257
3 安らかなる眠り (AKR) 33
1 残骸の漂着 (XLN) 34
3 神聖の力線 (M20) 26

サイドボード
1 墓掘りの檻 (M20) 227
1 魔術遠眼鏡 (ELD) 233
2 秘儀術師のフクロウ (ELD) 206
2 石臼 (M19) 242
1 不滅の太陽 (RIX) 180
1 白金の天使 (M10) 218
2 隕石ゴーレム (M19) 241
2 ガラスの棺 (ELD) 15
1 混沌のワンド (M19) 228
1 危険な櫃 (AKR) 278
1 更生の泉 (M19) 235

調整したデッキで月初のプラチナ4からミシックまで到達。
あたり運にかなり左右されるが、それ故にプレイングにほとんど左右されずに相手のデッキ読みだけで一定の成績を収めることができるのが利点。

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解説:《厳粛》

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《九つの命》との組み合わせによりダメージを無効化する。
ダメージではなくライフを失わせる効果には無力なので他のカードと併用して負け筋を潰してロックをかけていく。

《九つの命》とのコンボ専用だと思われがちだが、地味に環境の色々なものに刺さるので《厳粛》の先置きだけでもコンボ成立までの時間をかせぐ、もしくは、コンボ成立後のロックに役立つ。

《世界を揺るがすもの、ニッサ》
+1能力は土地を0/0のクリーチャーに+1/+1カウンターを3つ乗せるため《厳粛》によってカウンターが乗らなくなりそのまま墓地に置かれる

《漸増爆弾》《爆発域》
カウンターが乗らないので3マナの《九つの命》《厳粛》が破壊できない。

《黒き剣のギデオン》
-6で《厳粛》を追放できるプレインズウォーカーだが、常在型能力でクリーチャーでもあるので忠誠度カウンターが乗らずに出てきた瞬間に墓地送りになる。

《ハイドロイド混成体》
《大食のハイドラ》
《戦慄衆の解体者》
《塩水生まれの殺し屋》

+1/+1カウンターですので

英雄譚
カウンターが乗らないので章が進まなくなる

解説:《神聖の力戦》

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環境に多すぎる《思考囲い》が本当に辛いので《神聖の力戦》を追加しました。仮想敵は《思考囲い》でしたが、《思考囲い》ほど多くない《思考消去》や、めったに出くわさないものの食らっただけで終了な《屍呆症》や《漂流自我》からも身を守ってくれます。

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元々は黒いデッキの《思考囲い》メタとして採用したが、赤単にも効果を発揮する。
本体火力を全て無効化できるため《九つの命》+《厳粛》を揃えるまでの時間をより多く稼げるようになった。

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サクリファイス系のデッキにも効果は高い。特に《忘れられた神々の僧侶》と《血の芸術家》はライフルーズなので《九つの命》+《厳粛》を突破してくるが、《思考囲い》のついでに対処できるので非常にお得。

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相手の相棒が《夢の巣のルールス》の場合は赤黒アルカニストor青白オーラ、《湧き出る源、ジェガンサ》だった場合は赤単orサクリファイスなので、1回マリガンしてでも《神聖の力戦》がある初手を狙ったほうがいい。青白オーラには不要なカードだが、そもそも青白オーラには超有利で負けようがないので問題ない。

解説:《安らかなる眠り》

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禁止改定前と比べて墓地を利用するデッキが増加したので《墓掘りの檻》に加えて《安らかなる眠り》を大幅増量。
墓地対策は《墓掘りの檻》も有効だが、最近流行りつつある《王神の贈り物》に対しては対策になっていないので、墓地をまとめて追放できる《安らかな眠り》に軍配が上がる。
《血の芸術家》のような死亡時効果への対策も兼ねられるし、アーティファクトである《墓掘りの檻》はラクドスデッキに採用される可能性がある《魔性》で破壊されてしまう。エンチャントである《安らかなる眠り》であれば安心して墓地対策を任せられる。《牧歌的な教示者》でサーチできるのも○。

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余談だが、《安らかなる眠り》の代わりに《虚空の力戦》を試した時期があったが、白ではないので素引きしたときに出しにくく、トークンは追放しないのでヤギ・トークン&《血の芸術家》で削りきられたのがトラウマになって信用できなくなった。

解説:《魔術遠眼鏡》

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禁止改定前に比べて重要度が増したカード。
主にプレインズウォーカーの忠誠度能力を封じるために使用する。その他にもデッキの種類が大幅に増えたため、相手のデッキをいち早く確認するのに重宝する。相手が手札にあるカードを指定できれば一番いいが、手札にプレインズウォーカーがなくても先読みして宣言しておくのが安全だ。

《九つの魂》+《厳粛》成立後も負けに繋がるプレインズウォーカーは以下の通り。色で判断して手遅れになる前に無力化しよう。

《ドミナリアの英雄、テフェリー》
奥義で負け

《精霊龍、ウギン》
-Xで負け

《アーク弓のレインジャー、ビビアン》
本人は危険ではないが、サイドボードから《絶え間ない飢餓、ウラモグ》や《再利用の賢者》などを持ってこられて負ける

《龍神、ニコル・ボーラス》
奥義で負け

《悪夢の詩神、アショク》
-3のバウンスも厄介だが、+1で生成されるトークンにライブラリーを破壊されて負ける

《炎鎖のアングラス》
+1が対象を取らずライフを失わせてくるので負ける。
ほとんど出会うことはないと思うが、赤黒デッキで他に何も指定するものがなければ指定しておくと吉

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《ボーラスの城塞》も10点ライフルーズが対象を取らないため危険。こちらがライフを減らす選択肢がないのでライブラリーから唱え放題になるのも危ない。《夢の巣のルールス》が相棒じゃないサクリファイス(とくにジャンド)ならば真っ先に指定すべきカードだ。
プレインズウォーカー以外にも指定しておくことで延命をはかって《九つの魂》+《厳粛》を達成しやすくなるので相手のデッキを的確に予想すること

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解説:《ルーンの光輪》

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延命のための万能カード。《神聖の力戦》を起きそこねた時にプロテクション《思考囲い》になることが割と多い。相手が複数引いたクリーチャーを指定できるとお得なので見極めが大切。《魔術遠眼鏡》で手札を覗いて置けると助かる。

《九つの魂》+《厳粛》を突破されそうなカード名を指定してロックを強固にする目的もあるが、指定内容は《神聖の力戦》と同じなので割愛する。

クリーチャー・トークンはカード名ではないので指定できない。

解説:《ギデオンの介入》

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主に《厳粛》を破壊するカード、ライフを失わせるカード、特殊勝利など《九つの命》+《厳粛》を突破してくるカードへの対策。

《踏みつけ》《探索する獣》はダメージ軽減を無効化することで《九つの命》の上からダメージを通してくる。
《些細な盗み》《大渦の脈動》《絶え間ない飢餓、ウラモグ》は《厳粛》を排除することでコンボを突破してくるメジャーなカード。

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白系(特に白単色)はパーマネント追放系のカードが多いので厄介。採用基準も趣味みたいなところがあるので《魔術遠眼鏡》で覗き見できればラッキー

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《大いなる創造者、カーン》は絶対に止めておきたいカード
サイドボードから色んなカードを持ってきてロックを突破してくるだけでなく、こちらの《石臼》まで無効化してくる諸悪の根源。
さらに《魔術遠眼鏡》で指定すると自分の《大いなる創造者、カーン》が使えなくなってしまう。
おまけに無色故にあらゆるデッキに採用できるのでどこから出てくるかも予想しにくい。

なんだこいつ。

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《副陽の接近》も注意しておきたいが1回目を唱えられても2回目を唱えられる前に《ギデオンの介入》を出してしまえば防げるのでガードはやや下げてもいいかもしれない。(この手のデッキには最初から不利ではあるが…)

《ルーンの光輪》と同じく、クリーチャー・トークンはカード名ではないので指定できない。

サイドボード

《石臼》
フィニッシャー

《隕石ゴーレム》《ガラスの棺》
除去

《墓掘りの檻》《魔術遠眼鏡》
対策カード枠

《更生の泉》
相手の《王神の立像》の対策

《混沌のワンド》
相手の《副陽の接近》で勝てたら楽しそうなロマン枠

《危険な櫃》
ミラー時に相手の《九つの命》を破壊する。お互いに《九つの命》を出していてもAPNAPの差で自分のターンに起動すれば勝てるはず

《秘儀術師のフクロウ》
《九つの命》+《厳粛》が揃わなくて死にそうな時に

戦術ガイド

《九つの命》+《厳粛》が成立している状態で環境の各デッキごとの基本的な詰み状態を作るパターンと注意点を紹介する。

ゴブリン:やや有利

《群衆の親分、クレンコ》
《魔術遠眼鏡》

負けはしないが起動しまくってMTGアリーナを破壊してくるらしい。

コンボを突破する手段はないが、早いターンでの《上流階級のゴブリン、マクサス》、《人目を引く詮索者》のトップで《群衆の親分、クレンコ》がこんにちはする、普通に殴られるなど、負けパターンは結構多い。
横並べが得意な関係上、他のデッキで使える《九つの命》で数ターン延命している間に《厳粛》を置くという流れが成立しない場合がある。

アゾリウスオーラ

特になし

コンボを突破できない上に少ないクリーチャーを強化して戦うので《ルーンの光輪》《ギデオンの介入》が刺さりまくって原則も容易。実はトークンを生み出す《結束のカルトーシュ》が一番の強敵。

黒単《王神の贈り物》

特になし

各種墓地対策カードが刺さりまくる

ラクドス《戦慄衆の秘儀術師》:有利

《死の飢えのタイタン、クロクサ》
 →《ギデオンの介入》《墓掘りの檻》《安らかなる眠り》
《忘れられた神々の僧侶》
 →《神聖の力戦》《ルーンの光輪》《魔術遠眼鏡》

《夢の巣のルールス》で《死の飢えのタイタン、クロクサ》を使い回されると負けるので何らかの手段で止める。
墓地対策が刺さりまくるので有利だが、横並べが得意なので《九つの命》単体での延命は効果が薄め

サクリファイス:有利

《大釜の使い魔》
 →《魔術遠眼鏡》《墓掘りの檻》《安らかなる眠り》
《忘れられた神々の僧侶》
 →《神聖の力戦》《ルーンの光輪》《魔術遠眼鏡》
《血の芸術家》
 →《神聖の力戦》《ルーンの光輪》《安らかなる眠り》
《ボーラスの城塞》
 →《魔術遠眼鏡》

《隠された手、ケシス》コンボ:有利

《神秘を操る者、ジェイス》
 →《ギデオンの介入》

《安らかなる眠り》か《墓掘りの檻》があれば概ね負けない

スゥルタイランプ:不利

《大渦の脈動》
 →《ギデオンの介入》
《精霊龍、ウギン》
 →《魔術遠眼鏡》

《世界を揺るがすもの、ニッサ》は強いが、コンボが完成していればクリーチャーが増えるだけなので負けに直結はしない。
そもそも《厳粛》が効果的で慣れてない相手だと勝手に土地を1枚減らしてくれる。常在型能力は残っているので注意

緑単プレインズウォーカーズ:相当不利

《絶え間ない飢餓、ウラモグ》
 →《ギデオンの介入》
《精霊龍、ウギン》
 →《魔術遠眼鏡》
《大いなる創造者、カーン》
 
→《ギデオンの介入》 やむなく《魔術遠眼鏡》
《アーク弓のレインジャー、ビビアン》
 →《魔術遠眼鏡》
《探索する獣》
 →《ギデオンの介入》

止める対象が多すぎる…

グリクシスコントロール:不利

《王神、ニコル・ボーラス》
 →《神聖の力戦》《ルーンの光輪》《魔術遠眼鏡》
《破滅の龍、ニコル・ボーラス》
 →《魔術遠眼鏡》 変身能力の阻害
《覚醒の龍、ニコル・ボーラス》
 →《神聖の力戦》《ルーンの光輪》《魔術遠眼鏡》
《龍神、ニコル・ボーラス》
 →《魔術遠眼鏡》

打ち消しが搭載されている場合が多いので有利ということはまずない。いろいろな種類のボーラスを全て機能停止させれば勝ちだが、なかなかに達成は困難

「バントコントロール」:不利

《ドミナリアの英雄、テフェリー》
 →《魔術遠眼鏡》
《副陽の接近》
 →《ギデオンの介入》

序盤にしれっと《吸収》や《ドビンの拒否権》を《ギデオンの介入》で指定しておくと楽になる。それでも打ち消しがあると厳しい

青単:無理

《些細な盗み》
 →《ギデオンの介入》

なにかの間違いで《九つの命》+《厳粛》が揃うことを祈る。相手の手札は全部土地だと信じて戦う。
なにかの間違いでコンボが成立しても《些細な盗み》で簡単に突破されるので祈る。

蛇足

名前を指定するカードが多いので名前の指定違いには注意が必要。
実際、《波乱の悪魔》《騒乱の悪魔》を間違えて負けたことが何度かある。

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ゼンディカーの夜明け以降

ゼンディカーの夜明け後の環境は正直何もわからないが、猫プリズン単体で考えるととても良さそうなカードが追加される。

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この手のデッキでありがちなコンボパーツ2枚以降いらない問題を見事に解決している上に土地枠に突っ込めるので他のカード枚数を圧迫もしない(とくに名前指定型だけ数が多ければ多いほうが良い)。両面土地は赤白もあるので占術土地と合わせて色マナも安定しそうだ

さいごに

最後にもう一度、参考にさせてもらった記事を紹介して本記事を終了とする。「数が多く勝てる相手には必ず勝ちたい」というコンセプトはラダーでは実に理にかなってると関心してしまった。相手が負けていることに気が付かなかったり放置されたりで時間がかかる場合もあるが、回していて面白いデッキなのでぜひ使ってみてもらいたい

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