見出し画像

[ITIL4] 4つのP→4つの側面へ

顧客に価値を提供するために考慮べきサービスマネジメントの観点として、ITILv3(2011)では4つのP(People,Process,Product,Partner)、ITIL4では4つの側面として整理がされていますが、この2つには微妙な違いがあります。

その違いについて、自分なりの理解を共有させていただきます。

画像1

追加された観点は、基本的にはデジタル時代に対応するためのアップデートだと考えています。

バリューストリーム

ITILは基本的には全体最適の視点にたってサービスマネジメントを実践していきますが、デジタル時代においては顧客を理解したうえで、顧客が望む価値を確実に提供することがより一層求められます。

よって、プロセスという効率化・効果的な業務推進という目線だけではなく、要望を理解するところから、実際に価値を顧客に届けるまでの一連の流れ(バリューストリーム)を業務として設計・運用することが重要となるため、観点として追加されたと考えています。

情報(インフォメーション)

顧客を理解するために様々なデータを取得し、情報として蓄積・分析・評価することで、多様な顧客の個別要望に迅速に対応することが可能となります。サービスマネジメントにおいても、それらの情報をどのように管理していくのかは重要な観点となるため、今回追加されたと考えています。

PESTLE

PESTLEは、企業が展開するビジネス環境(外部)を6つの視点で整理したものです。具体的には以下の6つになります。

Political:政治的
Economic:経済的
Sociological:社会的
Technological:技術的
Legal:法的
Environmental:環境的

変化が激しく、不確実性が増すデジタル時代(VUCA時代※)においては、内部の観点だけではなく、外部環境の変化をいち早く察知して適応していく必要があるため、今回観点として追加されたと考えています。

※Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字を並べたアクロニム。Wikipediaより

本日は以上です。ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?