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「ケーブルモンスター」感想〜見せてくれた「諦めの先の幸せ」

こんにちは。12月に開幕した、「LAWSON presents 夏川椎菜 3rd Live Tour 2023-2024 ケーブルモンスター」。ついにこのツアーも閉幕に近づいてきました。筆者は東京公演2daysと名古屋公演に参加しましたが、全ての公演が素晴らしかったです。自分自身初参加の夏川さんの声出しライブという事もありましたが、それ以外にも今までのライブとはまた違う良さがあると感じました。自分がライブで何を感じたのかを、セトリ順に振り返っていきます。


ブロック1

1. メイクストロボノイズ!!! 
2. エイリアンサークル
3. クラクトリトルプライド

4年ぶりとなる声出しライブの幕開けはメイクストロボノイズ!!!から。Pre-2ndやMAKEOVERとは違ったライブ開幕の演出で、「caution!」「どうしよう!」の一節が聞こえてきて、その後夏川さんが登場。曲が始まるという演出でした。立川1日目のこのブロックの最後に夏川さんが「最高の幕開け!」と言っていたように、観客の魂を震わせる力強い1stブロックとなりました。以下、各曲の感想です。

1.メイクストロボノイズ!!!

この曲は、ライブ前の数日、数週間前にイライラする事があった人に特に刺さると思います。「酷い事あったよね!そのイライラ叫び飛ばそうぜ!」という風に笑
コールもとても良かったです。「もうどうしようもないってなってんだ…」の所は覚えるの大変でしたが、覚えた甲斐があったなと思える楽しさでした。
「子丑寅卯!」の部分、卯年の2023にやれたのは楽しかったですが、よく考えると子年は2020年な事に気づき以下のような解釈を…
9割方たまたまなんでしょうが、夏川さんの音楽の事ばっか考えるとこういう解釈をするようになります()

それはそうと(*>△<)<卯〜!で手をうさ耳にする夏川さんはめちゃくちゃ可愛い。

2.エイリアンサークル
この曲の2曲目起用はかなり意外でした。ストロボを歌ってヒヨコ達が「もっとコールしたい!」と思った時に楽しいコール曲を入れてきてくれました。「オー、オー、エイリアン」の所の腕の上げ下げ、「OK」の所の🙆‍♂️←この振りは両方楽しかったです。
(*>△<)<びーばーうちゅうじん の声はめちゃくちゃ可愛かった。

多くの他人とは分かりあえない世界だからこそ、この空間の中だけでもみんなで輪になれた、とても良い時間だったと思います。こういう「せめてこの空間の中では!」みたいなメッセージを感じる部分はライブ内の他の箇所にも見られます。

3.クラクトリトルプライド
号泣。
Pre-2ndやMAKEOVERではライブ最終盤で使われ、「声出しツアーを最高の状態で迎える為に、ライブ後も自分なりに頑張っていくぞ!」という夏川さんからのメッセージを受け取れたこの曲を、声出しツアーが始まるこのタイミングで「今から最高のライブにするぞ!」というメッセージで使ってこられると、オタクとして感じるものがありました。ここまで応援し続けて良かったな。やっとこの舞台に来れたんだと改めて実感できました。

ブロック2

4. イエローフラッグ
5. Bluff2
6. ワルモノウィル
7. 羊たちが沈黙 

クラクトでヒヨコ群の士気はだいぶ高まったはずですが、MCを挟んで「もっと気持ち出せるよな!?」と更に煽ってくるような4、5曲目。この2曲の作詞は両方ワタナベハジメさんであり、言葉の力で我々の魂を震わせてきます。音の力、言葉の力、色んなパワーをぶつけてくるのがチーム夏川だなと感じられる場面でした。その後の2曲はネガティブめな歌詞でかつ激しい曲。ノリノリでこれらの曲を浴びる事で、溜まったイライラを発散できた気がします。
以下、各曲の感想です。

4.イエローフラッグ
ずっとずっと待ち望んでいた「準備よけりゃ声出して」黄色い旗を掲げられる瞬間!2年ぶりのライブ披露にも関わらず揃ったヒヨコ群のペンライトの動きで、「俺たちがヒヨコ群だ」と会場全体が一体になれた瞬間だったと思います。

5. Bluff2
イエローフラッグの後なので、「毛羽立つこんな世界に生まれた」というヒヨコを想起させる歌詞が刺さります。自分達は他の誰でもなくヒヨコ群なのだという誇りのようなものを感じ取れました。
こういう形で煽ってくれると燃えてきます。

6.ワルモノウィル
この曲が唯一の全ツアー皆勤賞らしいですね。ずっと夏川さんのライブを支えてきた唯一無二の存在という立ち位置を手にしたこの曲。Bメロの、身体全体で感情を表す膝の動きはいつ見てもカッチョイイ。

7.羊たちが沈黙
自分は2階から俯瞰してステージを観た公演があったのですが、その日この曲を浴びて、サビで夏川さんとヒ労組(特に伊藤千明さんと山本陽介さん)がズンズンと横揺れしているのが、ミュージカルに出てくるコミカルな集団みたいに見えました。その激しくてコミカルな独特な世界観にコールで参加出来たのは嬉しかったですね。
この曲はオブラートに包まず「クソみたいな事」って言う歌詞がとても好き。日常生活でクソだと思った事は、大人でも抑えこまず「クソが!」って思っていいんだよなと思えます。

ブロック3

8. 消えないメランコリー
9. コーリング・ロンリー
10. キミトグライド
11. だりむくり
12. ササクレ

このブロック、とても興味深かったので長めに語ります。注目したのはキミトグライド→だりむくりの流れです。ここには2つの"時間的変化"があると解釈できるなと考えました。
1つ目は「夕方から夜」の変化です。
この2曲は「鬱屈とした日々の夕方〜夜」を送る人間の気持ちを表してるように感じました。
今回のライブでオレンジ色の照明が灯っていた「キミトグライド」→小説は残業を終えた社会人のストーリーだった「だりむくり」の流れは、子供が遊びから帰る17時すぎ以降の時間を想起させます。
2つ目は、「子供から大人への変化」です。
キミトグライドは2019年発売のアルバム「ログライン」の収録曲ですが、このアルバム発売にあたり公開されたインタビュー記事で、当時の夏川さんはこの曲に対し次のように語っています。

行くあてが明確にあるわけじゃないけど、次の自分が根付く場所に向かおうという意思はちゃんとあるみたいな。歌詞には後悔や諦めも見え隠れしているんですけど、そこに私がちょっとだけ、前に進む力を加えられたらなと思いながら歌いました。

「ログライン」インタビュー記事(音楽ナタリー)より引用

「根付く場所」とありました。この言葉をケーブルサラダの曲の歌詞で言い換えてみると、「馴染みの場所」がピッタリハマるんじゃないでしょうか?
「学校」にいつも通っていた子供が、「職場」に通う大人になる。ここまでの人生に対する後悔や諦めの気持ちを抱きながら、それでも前を向いて職に就く。そんな子供と大人の境目の人間の心情を歌っているようにも感じます。
この曲最後の歌詞は「春が過ぎていくよ」。
この後にだりむくりがある事で、この「春」を「青春」と解釈しやすくなっているような気がしますし、だりむくりが残酷にも青春は過ぎ去ってしまい大人に"なってしまった"事を伝える役割を果たしている(と僕は思っている)ので、残酷だけど良い流れだよなと感じました。

以下、各曲の感想です。

8.消えないメランコリー
ライブで聴く夏川さんの声が音源より高くなる影響もあり、Aメロ前の「あーーー」が本当に可愛かった。この一瞬だけでチケ代の元が半分は取れる(言い過ぎ?)。やぎぬまかなさんの描く、いわゆる「渋谷系」の楽曲は夏川さんと相性バツグン、ケーブルサラダのコンセプトに「懐古するネガティブな気持ち」がうっすらと(自分には)見えるからこそ曲調とネガティブな部分が見え隠れする歌詞とのアンバランスさに拍車がかかる為、更に相性が良くなるんだろうなと思っています。

9. コーリング・ロンリー
生で聞いて涙が出ました。
この曲のテーマを自分なりに文字にすると「年齢的に子供では明らかにないんだけど、精神的に大人にもなりきれていない自分に抱く悲しさ」。こんな感じになります。これが大学生である自分には凄く刺さりました。大人になっても心が子供のままでいる事は決して悪い事ではないはずだけれど、実年齢と精神年齢の乖離に苦しむ事になるはず。「心も身体も大人」である周りの人間から取り残されていくような感覚を抱くんでしょうか。(自分にはまだ分かりません)
また前述した通りライブでは声が音源より高くなり幼く聞こえます。子供のように可愛い声の人が「大人になったらね…」とか言ってるのは可愛すぎるし切なすぎました。

この曲に関しては、純粋にメロディーが良くて自分に刺さったんだろうなと感じたので、この曲を描いた谷口かやなさんの所属するsympathyの曲をいくつか聴いたのですが、凄く良いと感じる曲が多く…やはりこういう曲調が自分に刺さってたんだなと納得できました。
インタビューで夏川さんは「こういう曲を歌えるのは年齢的にこれが最後だろうからトライした」と語ってましたが、こういうタイプの曲、もっと聴きたいです…

10.キミトグライド

この曲の持つ「哀愁・もの悲しさ・切なさ」は前の2曲との親和性がありますし、何しろ意外な起用だったと思うので、特徴的なこの曲のイントロを聴いた瞬間、多くのヒヨコ群に衝撃が走ったはずです。僕は1公演目でのあの瞬間のけぞりました。
超有名な曲じゃなく、刺さるオタクには刺さりまくる曲に既存曲枠を割くところは夏川さんらしさですね。

11.だりむくり
先ほどお話しした「時間経過」。この解釈に至ったのは間違いなく小説のおかげです。「内気な社会人が夜の公園で泣きながら酒を飲んでいる」というストーリーが脳内に浮かんできたからこそ、この曲がナメクジな自分にとって身近な曲で、ナメクジ達が抱く悲哀の気持ちに寄り添ってくれていると強く感じられました。
「時間経過」の表現は、照明の演出にも見られました。

この演出の良い所は、「真っ暗な中に灯る月明かりや街灯の白い光」という情景が、まんま小説だりむくりと一致する所です。これ狙ってやってたら相当凄いですよ(偉そうにすいません)。
ちなみに観客の我々も、↓の方法でこの照明演出を表現できます。良いなと思ったら是非パクってください笑


12.ササクレ
この曲を生で浴びる事で「夏川さんの、自分の持つポジティブではない気持ちを隠さず音楽にしてぶつけてくれる所」ってやっぱ良いよなと再確認しました。
先ほど「時間経過」の話をしましたが、この位置で披露された事により自分はこの曲に深夜のイメージを得て、前2曲との繋がりがあるように感じました。ポジティブでない事を考える事、また考えたくなくてもネガティブな事が頭を回るのって深夜に多いじゃないですか。
イメージとしては残業してお酒を飲んで家に帰った一人暮らしのサラリーマンが、ベッドの中で自分の存在を虚しく思い悔しくなるみたいな感じ。
それとPre-2ndの最終公演で「深夜にMC考えたからこのツアーはエモめのMCが多くなった」と言ってたので、本人がMCでエモめの曲と言っていて、自己分析の末に出来た(であろう)この曲を描いたのも深夜なんじゃないかと邪推。
また、だりむくり→ササクレの流れは小説と一致しているので、小説で伝えたかった事がこのブロックで表現したかった事に近いのかなと自分は捉えました。

ブロック4

13. I Can Bleah
14. 奔放ストラテジー
15. ユエニ
16. ライダー
17. passable :(
18. ラフセカンド

ブロック3は、子供時代に戻れない悲しさや日常生活を送る上でぶつかる辛いところをみんなで再確認し、社会に生きる中で自分に満足がいっていない気持ち(?)を会場のみんなで共有した時間でした。
それに対しブロック4は、そんな自分、そんな社会を肯定する時間だと思っています。「子供の頃に描いた夢を叶えられる大人は少ない。でも夢が叶わなかったとしても、今の自分のままでいいじゃないか」という感じ。
じゃあ何故今の自分のままでいいのか。 
ブロック4はその答えそのものだと思っています。このブロック前半3曲は音を聞いていて楽しい曲、生バンドライブの良さを味わえる曲が続きました。そして後半。ここの3曲は歌詞や演出で「等身大の自分」を肯定でき、夏川さんの優しさを感じられる仕組みになっていました(詳しくは後述)。
「これからもライブに参加すれば盛り上がれる曲を聴ける」事を教えてくれる前半、今の自分を肯定でき、「夏川さんが僕たちの人生に寄り添ってくれてる」事も教えてくれる後半。この2つが、我々が日常生活を送る支えになるのではないのでしょうか。
以下、そんな6曲の感想です。

13. I Can Bleah
楽しい、楽しすぎる。ライブ翌日の筋肉痛の主な原因。その上夏川ワールド全開で、
(*>△<)<まだまだ足りな〜い!! 
(*>△<)<いい加減にしろ〜〜!! 
はめちゃくちゃ可愛かったですね。

14. 奔放ストラテジー
MAKEOVERでは、ボクはゾンビの後に似たタイプのワルモノウィルを置いてきました。「似たタイプの楽曲を2個重ねて相乗効果を狙う」というのは夏川さんのセトリの一つの特徴なんでしょうが、ここでこういう重ね方をしてきましたか…気持ち良すぎましたね。

15. ユエニ
新しい挑戦だったこの曲、デビューの時から年齢を重ねた今抱いている、女性としての複雑な感情を大人っぽさを感じられる上品なメロディに乗せて歌い切ってくれました。SuperBloomで聴いた時も良かったですが、やはり生バンだと良さが倍増しますね。歌詞をじっくりと噛み締めても魅力のあるこの曲ですが、前2曲の影響でかなり楽しい雰囲気の曲になっていましたね。個人的にかなり好きなユエニの起用法でした。

16. ライダー
リリース当初、自分はこの曲に暗めな印象を持っていました。「昔思い描いていた姿とは程遠い今の自分を虚しく思う」的な。ただライブでその印象が一変しました。腕を上下し、サビでワイパー(肩組み)をしたあの尊い空間に入って、ラストの「来週もこのままさ」の歌詞に追加で「でもそれでいいんじゃない?」というメッセージをで感じ取れました。
昔、ハレノバとかを聞いて「人生生きてくれって言ってるからめっちゃ頑張らないと...!」と焦ってしまう自分がいたのですが、そういう自分のようなヒヨコに「ほどほどでいいんだよ」って伝えてくれるのもこの曲のありがたいところです。
そして、身体全体を動かしながら
(*>△<)<ん!ぱ! ってやってる夏川さんがめちゃくちゃ可愛かったですね。
自主ラジオで片足立ちは翌日以降の強い筋肉痛を招くと言ってましたが、可愛いのでもっとやってください(鬼畜)

17 passable :(
ライダーと同じエモーショナルな気持ちを抱かせるこの曲ですが、Cメロの「1年生になったら」をイメージした歌詞がとても好きです。
「友達100人できるかな」という"夢"は叶わず大人になってしまったけれど、集まったヒヨコ群達でこれから色んな経験をしていこうというメッセージを受け取れます。
生で聴くと、夢が叶わなかった事への切なさと、それを受け止めた上で前を向く人物の心情を現したメロディの良さもより強く伝わってきます。
「諦めなよ、そうだろ?」と「諦める事」を促す歌詞を歌った夏川さんが、その後に可愛く「ららら〜ら…」と歌うシーンは、「諦めた」人生の先に夏川さんが待っていてくれている事を示してるんじゃないかと自分は妄想してしまいます。
夏川さんの優しさが感じられる曲で本当に好きです。「I know I know」で✌️の第二関節曲げる振りも好き。
18. ラフセカンド
前のブログで沢山語ったこの曲ですが、ライブで浴びると「fu〜♪」の部分が本当に良いですね。
前を向いたヒヨコ達が、愉快に人生を歌う。この空間が本当に愛おしいです。
今まで、ヒ労組が入ってからのツアーの本編最後の曲は「アンチテーゼ(Pre-2nd)」、「クラクトリトルプライド(MAKEOVER)」と激しいタイプの曲でした。ラフセカンドはそういう「個の楽曲の強さで殴る」タイプではなく、「空間の尊さで観客の心を満たすタイプ」だなと捉えました。

遠征で浴びると更に良さが増す曲でもあったと個人的に思います。僕は首都圏の自宅から名古屋に昼のバスで行って当日夜のバスで帰るという行動をしたんですが、多くの人は中々こんなトチ狂った行動しないでしょう。「これが自分の生き方なんやな〜」と感じながら名古屋に行ってラフセカンドを聴いた時、夏川さんに「君、愉快な人生送ってんね!」って言われたような気がして。最高だなって思いました。

アンコール

19. ボクはゾンビ
20. 東京Day1、愛知 ハレノバテイクオーバー
  東京Day2 、神戸Day1 アンチテーゼ
  福岡、神戸Day2 ステテクレバー
21. メイクストロボノイズ!!!

本編で、ヒヨコ達が前を向く一つのストーリーが幕を閉じました。アンコールでは、明るい気持ちになったヒヨコ群を最後まで楽しませるべく、「モンスター級」の激しく、楽しい3曲でライブを締めくくってくれます。20曲目は日替わりでしたが、ファン魂を煽ってくるような曲達の起用法でしたね。
以下、各曲の感想です。

19. ボクはゾンビ
「モンスター」がテーマだからという理由で、割と早めにこの曲の採用は決まっていたようです。ステテク、チアチアなど人気最上級の曲よりテーマに合った曲を積極的に起用していくスタイルはかなり好きです。
 
20曲目については、自分が参加した公演で披露された曲についてのみ語ります
20. ハレノバテイクオーバー(立川Day1)、名古屋
夏川さんにとってもファンにとっても特別なこの曲。夏川椎菜さんの良さを実感できたからこそ、この激しい曲で「喉枯れてでも愛を叫んだらぁ」という気持ちになります笑
印象的だったのはこの曲直前の夏川さんのMCを聞いて、ハレノバを直接匂わせる発言は無かったのに自分が「これ次絶対ハレノバだ」と悟り、最初からリズムに乗る事ができたことですね。夏川さんと心が通じ合ったような気持ちになれて本当に嬉しかったです。

20. アンチテーゼ(立川Day2)
立川Day2のEC、今日もハレノバだと考え全力でハレノバのリズムに乗る構えをした所で聞こえてきた「1.2.3」。衝撃のあまり「マジ?え、マジ?」と声が出ちゃいました。そして何と言っても最後のコール!!
リリースから3年以上待って、ついにここを叫べる瞬間が来ました。個人的に、アンチテーゼは夏川さんの楽曲にハマり込むきっかけになった曲なので感無量でした。

21.メイクストロボノイズ!!!
ライブは大団円、「我らの勝ち」を確信した瞬間に流れるこの曲。最後の1秒まで自分の中のモンスターを暴れさせたいという気持ちを沢山のコールで満たさせてくれます。
ラスサビのアレンジが本当にカッコいい。この音楽をこれからも浴びていきたい!

○総括
このツアーで感じたのは、MAKEOVERの延長線上にこのライブがあるんだろうなという所です。「モヤモヤした複雑な感情」を音楽という間接的な表現で伝えてくれるライブですが、この表現がここまで上手くいったのは、「喜怒哀楽」4つにフォーカスして表現したMAKEOVERがあったからこそだと思います。
既存曲にも目を向けてみましょう。今回のセトリに組み込まれた既存曲は、ログライン収録が2(+日替わり1)つ、Ep01収録が1つ、コンポジット収録曲が3(+日替わり2つ)となっており、コンポジットの曲が多数使われている事がわかります。またEp01以前に発表された曲で今回披露された曲は1つもありません。ここにも、「Pre-2ndやMAKEOVERで積み上げたもので勝負」という意図を感じられます。その意図の上でこの大成功があったので、今までのライブに行った人の中には「あの時間って大事だったんだな。あのライブにも行っててよかったな」と感じた人がいるんじゃないでしょうか。

私はツアー開幕前に何本か「夏川さんの音楽の目指す先は何か」を考えるブログを投稿しました。そしてそのブログでは以下のような意見を出して終わりました。

「クソ喰らえ」と感じる自分の価値観を叫んでネガティブをポジティブに変えて、ヒヨコ群を(またナンちゃん本人も?)一般社会と戦わせる原動力にする。それが夏川さんの音楽の目指す先なのではないか?

当noteより引用(一部改編)

自分の影響でナメクジな他人の人生を好転させる。こういう存在になりたいと、あの人は昔から考えていたのかなと思います。

当noteより引用(原文ママ)

実際の夏川さんの考えが自分の妄想した内容に近かったのかどうかもライブで明らかになった気がします。
ブロック4の後半を浴びて、「夏川さんは昔からこんな感じの"不景気な社会の中でも、笑顔で自分たちの存在とこの社会を肯定できる空間"」が昔から作りたかったのかなと思いましたし、そこは「ヒヨコ群が前を向いて社会という戦いの場に戻す空間」という面で妄想した内容と近いのかなと思いました。
そして、最後の方のMCで自分が行った公演で毎回「夏川が頑張っているのを見て、自分ももうちょっと頑張ってみようかなと思ってくれたら嬉しい」といったような言葉を言ってくれました。
これも前のブログで自分が妄想した内容と似ておりとても嬉しかったです。
その中で、一番忘れられないのは名古屋公演のMCです。
ラフセカンドに絡めて「皆さんが今年沢山笑えるように、夏川が助けになれたらいいなと思います」と言ってくれた後に、「ヒヨコ群の皆さんは私が笑顔にします!」と宣言してくれました。
個人的に、ケーブルサラダのインタビューのサブタイトルである「あきらめの先で笑う人生」というフレーズが気に入っていたのですが、この言葉を聞いて確信しました。

やはり自分の人生は、「あきらめの先で夏川さんに笑顔にしてもらう人生」なんだなと。

正直、夏川さんが自分の中でここまで大きな存在になってくれるとはライブの前には思ってませんでした。そういう意味でこのツアーは、自分の中の"夏川椎菜観"が大きく変わったライブでした。そして大事なのは、ヒヨコ群含めたチーム夏川の旅はまだ終わらないという事。
成功体験をまた一つ積んだチーム夏川の更なる活躍を期待して、このブログを締めさせて頂きます。(執筆時は神奈川公演前なので、まずライブを華麗に完走するのを期待!)

これからも、愉快な人生を共に!


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