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窒息しそうな気分に言葉を与える──マーク・フィッシャー『資本主義リアリズム』

2月23日現在、いまこの文章を読んでいるひとの数は最大でも38人。ありがとうございます。ただ、この数になっても、結局どういうひとが読んでくれてるのかがあんまりよくわからない。ただ、ひとつ読者の共通認識としてあるのが「いま社会で流通しているもの以外の言葉やイメージを探している」という点じゃないかなと思う。

会社や人間関係のあり方でもいい、売れてる音楽や本でもいい、自分の身の回りの出来事に違和感があり、息が詰まる。なにか別のものはないか?そんなふうに考えている人たち。ちなみに、こう書いたぼく自身が、強くそう思っているのだけれど。

さて、もしこの感覚が正しいとしたら、マーク・フィッシャー『資本主義リアリズム』は完全に必読書だ。ぼくは読んでみて「あ、やっぱ、そうっすよね」って気持ちになった。もう、とにかく、めちゃくちゃそう思った! なにか新しいことが書いてあるわけじゃない。ただ、チャラいニュアンスではまったくなく、心底「共感」したのだ。

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