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No.08【配布前に先読み】ただウクレレを弾くだけじゃない、ウクレレ奏者に出会った話

こんにちは、陰山です。
新年度が始まってあっという間に2か月が過ぎようとしています。
今年の陰山家は、兄の卒園・入学、妹の入園とイベントが盛りだくさん。
バッグ・上履き入れ・お弁当セットなどその準備に追われた3月、名前記入に提出書類は全て手書きの地獄のような4月…。
ようやく落ち着いたかと思えば趣味のバレーボールと、最近ようやく発売された「ゼルダの伝説」に精を出し、
毎日忙しなく過ごしています。世の中のお母さん、本当にお疲れ様です。

どうでもよいことを長々と書いてしまいましたが、安心してください。世田谷十八番もちゃんと活動しております。お待ちかねの先読み記事です。
No.08「技と心」では、ウクレレ奏者であり、講師でもある綱島真さんのインタビューをお届けします。

本名の「真(まこと)」から付けたという「MAK(マック)」という活動名。
まりえさんに倣って、私も親しみを込めてMAKさんと呼ばせていただこう。

活動拠点が1つではない先達

これまで発行してきた号と明らかに違う点が1つ。
インタビューを快く引き受けてくださってきた先達の皆様は、お店や工場、神社など、活動の拠点がありました。
今回、MAKさんにはその拠点がありません。
ありません、というと少し語弊があるかもしれません。活動拠点が複数あると言う方が正しいのかな。
普段はウクレレ講師として、世田谷区に複数ある区民センターや足を延ばして埼玉まで、「ウクレレの心を教えに」生徒さんたちの元へ向かわれます。
そこではウクレレの技術はもちろんのこと、ウクレレを通して人と心を通わせる楽しさに重きを置いて活動されていらっしゃいます。

「あくまでもウクレレは伴奏楽器。ここに歌を乗せることが重要」だとして、声高らかに歌っています。
しかも、そのほとんどが演歌や昭和歌謡。MAKさん曰く、ウクレレで演歌を歌うのは日本で一番最初かもしれないとのこと。
たしかにミスマッチにも思うこの組み合わせ。でもなんだか心が鎮まるのはなぜだろう…。

ウクレレの概念が覆ります

ウクレレと言えばハワイ。暖かな気候に穏やかな波。そこにポロンポロンとさわやかに弾かれた音色に合わせてリズムに乗る人たち…。
そんな明るい印象のある楽器でしたが、MAKさんが弾くとなんだかアコギにもエレキにも三味線にも聴こえる不思議。
静かに怒り、悲しみ、恨み、そんな感情を乗せながら弾いてるかと思いきや、突然何かに憑りつかれたようにジャカジャカ弾きだしたり…。
その音色に合わせてMAKさんの声量も自由自在に操られていて、ぼそぼそと語りかけるようにしていたはずなのに、とてつもない声量で騒ぐ(褒めています)。
公園で練習をしていると近所から「うるさい」と通報され、警察のお世話になったこともあるというほど、とんでもない声量をお持ちです。
声量おばけだな、あれは。

年齢から判断してはいけない。先達は皆元気

一番驚いたのは、なんとMAKさんは御年83歳だということ。
背筋がピンと伸びて一直線、自転車だってスイスイ漕ぐ。
なんと言ってもそのフットワークの軽さ!
「原稿をお持ちに伺いたいのですが、いつ頃が~…」と最後まで言い切る前に「ありがとう!じゃあ15分後に…」って、
80代とは思えない!いや、私の先達の認識が間違っているのかもしれない。今の先達たちは皆、元気。
(えぇ~!15分後!原稿をプリントして、自転車爆漕ぎして間に合うかな…)と思った私は完全に敗北です。
取材を終えてからもMAKさんの想いはとどまることなく「1時間じゃ話足りなかった」と、何度もその続きを聞かせてくれました。

ウクレレ技術と、心を乗せて歌うMAKさんに
魅せられた生徒さん達

また、取材当日はMAKさんのウクレレ人生で初めてという単独リサイタルでした。
当日は豪雨にも関わらず、普段各所で教わっている生徒さん達も自前のウクレレを持ち寄って、リサイタルと言いながら皆さんで歌って弾いておられました。
終わったあとには生徒さん達から花束贈呈も。この日集まった皆さんに囲まれて、MAKさんもとても嬉しそう。

今では50名ほどの受講生にウクレレを教えているというMAKさん。コロナ禍でその人数は減ってしまったと言うけれど、それでもなおMAKさんの元に人が集まる理由。
それはMAKさんが何度も仰っていたように「心を通わせる」ことに重きを置いているからに尽きるんだろう。
特にMAKさんがこだわっているものが「言葉」。同じ意味を持つ言葉でも、こう変えたら伝わるんじゃないか、響くんじゃないか、相手に届くんじゃないか、と何度も頭をこねくり回して紡ぐ言葉たち。
言葉を受け取る私たちへの配慮を怠らないから、こちらも気持ちよく受け取ることができて、それすなわち「心を通わせる瞬間」なのだろう。

MAKさんに会える条件は…

そんなMAKさんに会えるのは、晴れた日で風の弱いお昼時。
砧公園や駒沢公園、馬事公苑前のけやき広場や井の頭公園など。
ひと際大きな声で高らかに歌う先達に遭遇したら、高確率でMAKさんです。
木漏れ日の中、優しいウクレレの音色と力強いMAKさんの歌声…。
まもなく梅雨入りとなり、遭遇できるタイミングが一時的に減るかと思いますので、「晴れ」「風が弱い」「お昼時」を狙ってMAK探しにお散歩するのもいいかもしれません。

世田谷十八番がMAKさんと出会ったのも、まさにこの条件の揃っていた日。
いつでもどこでも会えるとは限らない。
本当に一期一会。
こういう出会いがあるから楽しいんだよなぁ。

誌面では、MAKさんがこれまで歩んでこられた人生、その経験から生まれた十八番、単に技術だけではない「心のウクレレ」とはどういうことか、たっぷりとお届けします。

またNo.08の裏面では「下高井戸シネマ」の劇場支配人である木下陽香さんを取材させていただきました。
こちらはまりえさんが先読み記事を執筆、先日公開され、なんとnoteの「今日の注目記事」として取り上げていただきました!

中面、裏面共に文字がびっしり、読み応えのある誌面になりました。
ぜひお手に取っていただけたら嬉しいです。

ウクレレ奏者・MAKさんこと綱島真さんのインタビューを収録した「世田谷十八番」No.08の配布場所はこちら↓


世田谷十八番
世田谷に暮らす先達から十八番を見出し、次世代にお届けするインタビューマガジンです。もっと自分らしく生きるためのヒントを、先達の十八番から見出す活動をしています。
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