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全日空 vs 日本航空

ここの所、ANAとJALの新機材の導入の話題が、ニュースに取り上げられています。かたやボーイング787-10、かたやエアバスA350-1000、それも最新鋭の長胴型でまさにがっぷり四つです。

787-10は、もはや中型機の範疇ではなく、777-200よりも胴体が長いのです。全長68.3m。ただ、胴体の幅はシリーズ共通ですので、全体のフォルムは細長くなっています。

対するA350-1000も全長73.8m、ペイロードでいえばA350ですが、運用速度は787-10の方が早いのです。しかも、貨物機構想は両機ともすでにローンチ寸前までいっています。

ただ、搭載しているエンジンは、ロールスロイス トレントで、同じです。
流石にこの規模の機体でETOPSが350を超えてくるとなると、並のレベルのエンジンで歯が立ちません。しかも、燃料の消費率が良くなければなりませんし、騒音レベルも低く抑える必要に迫られています。

かなり以前は、ANAはボーイング、JALはダグラスの時代が長く続きました。そのあとは、ジャンボ一色の時代になりました。そして、767とA330・340の覇権争いになってきたのです。

さらには、ボーイングの737シリーズ対エアバスのA320シリーズの対決になってきました。そこに、A380という超巨大な4発ジェットを市場に投入したのですが、コロナ禍によって航空旅行自体が完全にシュリンクしてしまい、あちこちの空港のスポットは、飛べない飛行機の駐機場になってしまったのです。

この時、驚くべきことに、最新鋭機でさえ、器材過多の判断のもとに、運用から外れて駐機場で減価償却するだけの存在になってなってしまったのです。その時の空港写真は、胸が痛むものばかりです。

コロナ禍が明けて、航空需要が復活し始めると、時代が数年進んだだけなのに、燃費問題が喧しくなってきました。そこに歩を合わせるように新型エンジンを搭載したエアバスNEOシリーズが投入され、器材の更新が一挙に進み始めました。

そこに降ってわいた、ボーイング737MAXの事故。一挙にエアバスが元気になりました。そして、現在のANAとJALに見る器材導入合戦につながっていくのです。

これからの商戦を、両社はどのように乗り切っていくのでしょうか。目が離せないですね。

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