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金融政策決定会合

いま、あなたの心の中には、どの様な音楽が流れていますか。
 
ここのところ、新聞などのメディアを通じて、“日本銀行のマイナス金利政策解除”に関するニュースを目にすることが多くあります。

特に、マイナス金利政策解除には、日本銀行(日銀)の植田和男総裁は2024年の春季労使交渉が大きなポイントとしていました。

連合(日本労働組合総連合会)によると、2024年春闘の1次集計では、基本給を底上げするベースアップ(ベア)と定期昇給(定昇)を合わせた賃上げ率は平均で5.28%となり、前年同時期比+1.48ポイント上昇し1991年の5.66%以来33年ぶりの5%超となっているそうです。

また、同じく公表された中小企業の賃上げ率は4.42%に達し、32年ぶりの高水準となっています。

この結果を受けて、賃金の引き上げ機運は中小にも広がり、物価と賃金が持続的に上がる好循環に弾みがつくとして、3月18日‐19日に開催する金融政策決定会合で、日銀はマイナス金利政策を解除する見通しとの報道がされています。
 
賃上げのニュースを受け、街頭での「全然、給与が上がらない」、「しょぼい賃上げ」などのインタビューを垂れ流す、相変わらずの番組構成には疑問を感じますが、それは置いといてと。
 
金融政策決定会合って?
日銀のホームページを見ると、次のような記載がありました。

Q:金融政策決定会合とは何ですか? いつ開催されるのですか?

A: 日本銀行の最高意思決定機関である政策委員会の会合のうち、金融政策の運営に関する事項を審議・決定する会合を、金融政策決定会合といいます。
開催日:年8回、各会合とも2日間開催(開催日は公表)
※2024年は1/22-23、3/18-19、4/25-26、6/13-14、7/30-31、9/19-20、10/30-31、12/18-19
議事内容:(1)金融市場調節方針、(2)基準割引率、基準貸付利率および預金準備率、(3)金融政策手段(オペレーションにかかる手形や債券の種類や条件、担保の種類等)、(4)経済・金融情勢に関する基本的見解等を議事事項とします。
 
この議事内容の(1)金融市場調節方針のひとつが“政策金利”となります。

中央銀行である日銀は、短期金利、日銀当座預金残高に関する運営方針を定期的に点検・決定します(金融市場調整)。

今回、マイナス金利政策解除と言っているのは、金融機関が日銀に預ける当座預金の一部にマイナス0.1%の金利を適用するしくみで、これが日銀の政策金利になっているそうです。
マイナス金利を解除したら後は何が政策金利になるかが一つの焦点になっているようです。
日銀内では現在3つに分かれている当座預金の構造をマイナス金利導入前の姿に戻す案が浮上していおり、当座預金にあずけるよう定められた金額を超える「超過準備」分に0.1%の金利をつけ、現在マイナス0.1〜0%で推移している短期金利(無担保コール翌日物レート)を0〜0.1%に誘導する案が有力と伝えられています。(日本経済新聞)
 
あれ?
政策金利って、決まったものじゃないの?と不思議な感じがします。

この他にも、イールドカーブ・コントロール(YCC)と呼ばれる長短金利操作はどうなるのかなど、様々なことが議論されると思います。

ちなみに、日銀の役割は、大きくは1)日本銀行券の発行2)物価の安定3)金融システムの安定と言われています。

最近でも、米国の商業不動産の悪化などに起因するNYCB(New York Community Bancorp, Inc)の株価下落、同じく米国不動産市況の影響により、15年ぶりに赤字計上のあおぞら銀行の株価下落などがあります。
(まぁ、何故か旧村上ファンドが参戦してきましたが。。)

物価の安定のみならず、金融システムの安定も視野にいれながら、日銀の舵取りに注目が集まるのかも知れません。

本日の1曲は、ももいろクローバーZの「Brand New Day」です。
この曲は、日本テレビ「ぶらり途中下車の旅」のテーマ曲となっています。

本日は、ここまで。お付き合いいただき、有難うございました。
 

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