見出し画像

スタートアップとエンジェル

いま、あなたの心の中には、どの様な音楽が流れていますか。
 
日本経済新聞の1面の見出しに『個人の新興投資、上限拡大 金融庁~1社100万円超も』とあります。
記事では「未上場のスタートアップに個人マネーがまわりやすくするため、現在1社につき一律50万円までとしている個人の年間投資の上限を年収などに応じて100万円以上に引き上げる。企業の調達額の上限も5倍(1億円未満→5億円未満)にする。個人の運用手段と資金不足がネックになりがちなスタートアップ双方の選択肢を広げ、成長が見込める事業を後押しする。」としています。
記事にもありますが、スタートアップの資金調達は、2015年の金融商品取引法の改正により、多くの人から少額ずつ資金を集める株式投資型クラウドファンディング(CF)と呼ぶ制度が創設され、資金を集めたい企業は、CF仲介事業者を通じて投資家から資金を募ることになります。今回、金融庁はCF制度の規制を緩和するとしています。
記事には、個人投資家は投資先が上場したり第三者へ売却されたりすると投資額を上回るリターンが期待できるほか、配当や株主優待を受けられる場合もある。一定の条件を満たす未上場企業に投資した場合に株式譲渡益や所得にかかわる税控除を受けられるとあります。

ちなみにスタートアップの成功率ってどのくらいでしょうか?
たとえば、アメリカの起業家養成スクール「Yコンビネーター」の創業者、ポール・グレアム氏によれば、スタートアップの成功は7%しかなく(成功の定義は最低40億円以上の企業価値をつけること)、Airbnbなどのように大化けする確率は0.3%ほどしかない」という説もあります。他にも、起業から10年後の存続率が約26%と言う調査もある様です。

このように、スタートアップが成功し、投資先の上場などによる投資額を上回るリターンを受け取る可能性が低いことを投資者はしっかりと理解しておかなければならないと思います。

いまもそうですが、スタートアップを謳いながら詐欺的な企業はいくらでもありますので、制度を悪用するモノは沢山います。
それを見極めるための企業情報開示なのですが、やはり開示を行うには相当のコストが発生しますので、スタートアップ企業にとっては負担となります。それなりの金額を出資するVC(ベンチャーキャピタル)などは、厳しい目でスタートアップ起業を監視しますが、個人投資家には難しいと思います。
なので、投資金額が棄損してもいいくらいの心持で、この様なスタートアップへ投資する投資家を、エンジェル投資家と言います。
本日の1曲は、中村あゆみさん「翼の折れたエンジェル」です。

本日は、ここまで。お付き合いいただき、有難うございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?