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投資信託の保有期間は2種類ある

いま、あなたの心の中には、どの様な音楽が流れていますか。
 
4月22日付の日経電子版の見出しに『投資信託の保有期間、長期化傾向が定着』とありました。

その記事の中では「投資信託の保有期間が長期化しつつあり、2024年3月末時点で、ファンドを購入してから解約せずに継続保有している人の保有期間は全ファンドの平均で2.9年となり、10年前に比べて1年近く延びた。」とありました。
 
保有期間と言うと、ファンドを購入してから売却(解約)するまでの期間と思いがちなんですが、購入後に売却せずいまも保有を継続している場合も保有期間と考える様にもなっており、2つの種類の保有期間があると言う事になります。

ちなみに、購入後に売却するまでの期間の平均は、2.7年となっています。
 
記事では、QUICK資産運用研究所が、各ファンドを購入した人全員について、解約者、未解約保有者それぞれの保有期間を平均化した平均保有期間を概算推計する手法を開発したとのことで、具体的には、個別ファンドの設定以降の購入(設定)額、解約額や基準価格などの日々の推移を基に計測するとのことです。
 
さらに記事では、ETFなどを除く全てのファンドに加え、新NISA(少額投資非課税制度)のつみたて投資枠および成長投資枠向けファンドの各平均保有期間を「平均保有期間(解約者)」と「平均保有期間(未解約保有者)」に分けて測り、2014年からの推移をグラフで表示しています。

そのグラフでは、全ファンドの保有期間が伸びているのに対し、新NISA向けのファンドは保有期間が短くなってきていたのですが、2年ほど前から反転し保有期間が伸び始めています。

なお、新NISA向けファンドの平均保有期間の水準自体は全ファンドに比べて高くなく、未解約保有者の平均保有期間はつみたて投資枠が1.4年、成長投資枠が2.2年といった状況だそうです。

ちなみに、新NISA向けファンドの平均保有期間が短いのには理由があります。
そのあたりは記事をご確認頂ければと思います。
 
より具体的な例として、純資産残高上位のファンドについて見てみると、解約者の平均保有期間が最長なのは「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド (毎月分配型)」の3.7年となります。2005年2月から運用を開始し、運用期間は19年以上となります。
 
また、未解約保有者の平均保有期間を見ると、新NISA向けアクティブ運用ファンドの「グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)」と「グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)」が3.1年で最長となっており、運用期間はそれぞれ7.5年、3.7年とそれほど長くはありませんが、継続保有している受益者が相当数いることを示していると記事では記載されています。
 
最後に、最近大人気の「eMAXIS Slim 全世界株式 (オール・カントリー) 」(オルカン)の未解約保有者の平均保有期間は0.8年と短くなっていますが、こちらは新たに投資を始める方が多いからなのでしょうかね。

本日の1曲は、森口博子さんの「ETERNAL WIND〜ほほえみは光る風の中〜」です。

本日は、ここまで。お付き合いいただき、有難うございました。

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