天丼

住宅会社の商品戦略と「天丼屋理論」

天丼おいしいですよね。

住宅会社の商品戦略

一般的に住宅会社は、松竹梅の商品を作ります。商品数が多くて、実に分かりにくい。でもきっと意味があるはずだ、隠された何かが。

ということで、せやまの独断で、商品数が多い理由を考察します。

天丼屋理論とは?

せやまが天丼屋理論と名付けた理論があります。しかし、全く広まっていません!なんでや!説明します。

あなたは、「ランチタイム価格980円~!特大アナゴも!」という看板に引かれて、天丼屋に入りました。どの天丼が食べたいですか?

特上天丼 1,980円(特大アナゴ付)
上天丼 1,280円(アナゴ付)
天丼 980円

せやまなら、迷わず上から二番目の「上天丼(アナゴ付)」を選びますね。だって「天丼と300円しか違わないなら、上天丼がいいかな。ま、特大アナゴじゃなくてもいいしね。」となるでしょ。天丼屋の戦略にまんまとね。仮に、

上天丼 1,280円(アナゴ付)
天丼 980円

だと、天丼を選ぶ人が増えるでしょう。お店からしたら、販売単価が落ちちゃう。「特大アナゴ!」と看板にかけないので、集客も落ちる。仮に、

特上天丼 1,980円(特大アナゴ付)
上天丼 1,280円(アナゴ付)

だと、価格に割高感があり、看板に「980円~」と書けないので、集客が落ちるでしょうね。なので、

特上天丼 1,980円(特大アナゴ付)
上天丼 1,280円(アナゴ付)
天丼 980円

とすることで、
・安さをPRして、集客できる!
・高級感をPRして、集客できる!
・単価を上げることができる!

わけ。住宅でいうと、

ローコスト商品で「住宅の安さ」をPRし、ハイグレード商品で「住宅の高級感・高性能」をPRし、最終的には上から2番目のグレードで「お得感」を感じてもらって、そこそこの「単価」で住宅を販売する。いう感じです。

実に理にかなっていて素晴らしいけど、購入者と性能評価するせやまからすると、実に分かりにくい!なんとかなりませんかね?

せやまが考える理想形

商品は1つにするのが誠実と思います。大将おまかせのみ!の寿司屋みたいな感じ。もしくは、一番のおすすめはこの商品!と明示する。

やりすぎずやらなさすぎずの「ちょうどいい塩梅」の考えで、こだわって建材をセレクトしていくと、やっぱりそのセレクトが、一番おすすめになります。それ以外をおすすめするのは、どうも気が進まない。

例えば、窓ガラスの中空層。

空気からアルゴンガスに変えると、数万円で断熱性能2割上がるから、アルゴンガスはコスパいい。真空にすれば、さらに断熱性能は上がるけど、値段が跳ね上がる。なら、アルゴンガスでちょうどいい塩梅だね。と選んだ場合。

やっぱりお客さんには、ちょうどいい塩梅のアルゴンガスをおすすめしたいわけです。空気もアルゴンも真空もおすすめ!とは、どうしても言えません。

その上で、コスト厳しいなら、やむをえず空気!予算余ってるなら真空どうぞ!というのはいいですけどね。一番コスパの高いおすすめは、アルゴンガスです!と言いたいですよ、そりゃ。

最後に

とはいえ、天丼屋理論によって、住宅会社の商品群が一つになることはないと思うので、一番売れているグレードの商品で性能を見極めるしかないでしょうね。

「家がなんと●●円~!」とかいうPRは、ローグレードの話なので、あてにしない。「断熱レベルはHEAT20G2基準クリア!」とかいうPRは、ハイグレードの話なので、あてにしない。というスタンスくらいでちょうどいいかな。

あ~ややこし。

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【マニアック性能評価】ハウスメーカーの性能を詳しく評価
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