気密111

実際に気密測定を実施してみた

現在、"せやま仕様の家"を関西で2棟建てています。そのうちの1棟で気密測定を実施したので、レポートします。

※"せやま仕様の家"とは?
私が推奨している「ちょうどいい塩梅基準」をすべてクリアした家の事。以下、標準仕様チェック表をすべて網羅しています。

今後、"せやま仕様の家"を日本全国に広めていきたいので、その足掛かりとして、関西エリア限定でモデルケースとなる家を年間数棟だけ建てていく予定です。施工は、私の知り合いの工務店にお願いしています。

<標準仕様チェック表:全網羅した家が"せやま仕様の家">

標準仕様チェック表

家の仕様は?

気密に大きく影響する主な仕様は、以下の通り。特別な気密処理は行わず、ちょうどいい塩梅レベルに抑えた仕様です。

・窓
オール樹脂サッシ
Low-Eペアガラス(アルゴンガス)
樹脂スペーサー

・断熱
硬質ウレタン吹付(壁80mm以上、屋根160mm以上)
基礎断熱
屋根断熱

・気密
気密テープなどの気密処理は無し

気密1

測定条件は?

・タイミング
断熱施工後
➡完成後も含めて2回実施してもいいですが、完成後だと手直しが効かないので、断熱工事施工後のみで十分かと思います。

※掃き出し窓については、工程の都合で窓枠未施工の状態ですが、外部で気密がとれていれば数値に大きな影響はありません。

・目張り
仮設玄関ドア
給気口・排気口
水道・電気関連の配管一式
➡なるべく何もしない状態での測定が理想ですが、この開口は工程上仕方ないので、目張りをします。どこもかしこも目張りして数値を上げようとする業者がいますので、目張りの程度は注意が必要です。

結果は?

気密11

C値=0.2!!

せやま基準0.7以下を大きく下回りました。素晴らしい数値。職人の丁寧な施工の賜物です。

総相当隙間面積が30㎠なので、家全体の隙間を合わせても、5.5cm×5.5cmの正方形程の隙間しかないとういうことになります。

一番言いたいのは

何も特別な事をしなくても、適切な建材セレクトと職人の丁寧な施工があれば、これくらいの気密数値が出るよということです。

特に、職人の施工は大きいですね。職人が、私のプレッシャーを感じつつ、しっかり良い仕事をしてくれたのだと思います。

気密数値を保証してもらうことは、現場に適度な緊張感と、職人の達成感を生むことができるので、性能担保以外の観点からも有効です。

さらに

屋根断熱を壁の2倍にすることで、漏気しやすい金物部分を断熱材で覆うことができる点は、気密数値に大きく貢献しているものと思われます。

屋根断熱は夏の暑さ対策として大切なので、壁の2倍以上にしましょうね!といつも言ってますが、気密性能の観点でもかなり有効です。

気密1111

まとめ

特別な工法を使ったり、たくさんお金をかけなくても、これくらいの気密数値は出ます。必ず気密測定をしましょう。ちょうどいい塩梅基準の「C値0.7以下」は、別に難しい基準ではありません。楽勝です。

また、気密測定は、気密性能の担保だけでなく、職人の丁寧な施工にも大きく影響するので、性能にこだわるなら必須です。下手な職人がやると、こんな数値はでませんからね。

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