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せめて60歳前半までには歯科治療を受けて欲しい

今日は患者さんの紹介をします。

Bさんは10年前、65歳の時にある歯科を受診しました。

これまでは、歯科医院を受診しては抜歯され、入れ歯を治すという対症療法の繰り返しでした。

ほとんどが抜歯適応でしたが、Bさんの主訴はグラグラする「左下の歯だけを抜いて欲しい」でした。

このような主訴や訴えで歯医者に来院する患者さんは多いです。

先日お話した「対症療法」の歯科医院に行ってしまうとこの繰り返しで

どんどん悪くなるんです。


この方は左下の歯を抜歯、義歯を修理して歯周治療に進みました。

歯周基本治療だけでは難しい症例で(交通事故をきっかけに1年ほど来院が途絶えました。)

私が介入したのは2015年自費歯周治療=短期集中歯周治療からです。

自費歯周治療後は、当時は保険算定でのSPTがなかったため、自費メインテナンスで月1回の病状安定期治療を行いました。

月1回の来院時に食事改善の話をしました。


そして5年後

Bさんの口腔内はもちろん、肌艶、身体全体がふっくらされ、来院時はにこやかで健康的に見えるまでになりました。

当然、ここに至るまでには、炎症コントロールの手技、禁煙支援及び指導のポイントの理解は必要ですが

今回は食事指導というテーマでの症例紹介ですので、食事指導のポイントのみを解説します。


食事指導

初診時のBさんの食事は、お粥、豆腐、プリンでした。

「孫と一緒にご飯が食べたい」という強い気持ちがありました。

炎症のコントロールが落ち着き、動揺が軽減し始めたメインテナンス時には

歯磨き指導よりも、糖質を控え、炎症を抑制する脂質オメガ3の摂取とビタミン

そして良質なタンパク質摂取を多く取るよう指導していきました。

私はBさんが68歳の時に出会いました。

2年間の歯周治療に関わり、それ以降は、そこの歯科医院の歯科衛生士に引き継ぎ、私の仕事は終わりました。


その後Bさんがどのようにコントロールされているかは分かりません。


私はBさんの症例を成功事例とは考えていません。

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