衰退していくイギリスアイドル界で何が起こったか

今月の記事は先月の記事の続きで書いていこうと思います。

K-POPの台頭する中新しいアイドルがなかなか出てこなくなったイギリスで何が起こったか、一言で言えば『90〜00年代への揺り戻し』です。

新世代のガールグループから見える90〜00年代ノスタルジー
スパイス・ガールズが活躍した90年代やガールズ・アラウドが活躍した00年代はイギリスでたくさんのアイドルグループが生まれ勢いがありました。
以前noteにも書いたフロー(FLO)も音楽性やファッションなど90〜00年代を思い起こさせます。
また近年シンプルなロゴデザインが増えてきた中フローのロゴは00年代を彷彿とさせるCGでデザインされています。

FLO

現在4人で活動するキュートバッド(CuteBad)は00年代を代表する音楽制作チームゼノマニア(Xenomania)が楽曲を作っています。
またスパイス・ガールズのように個々人のファッションやメイクに個性を持たせています。

CuteBad

先日惜しまれながら解散したメラデイズ(Melladaze)はシングルのアートワークをブラッツを彷彿とさせるカートゥーンイラストで飾りました。

Melladaze "Fake Friends"

若者の間でY2Kブームが来ているのも相まって20年代デビューしたグループ達は上手に90〜00年代テイストを取り入れながら活躍しています。

90〜00代グループの再結成
今若手に混ざって再結成したベテラン勢も活躍しています。
特に勢いがあるのが昨年デビュー25周年を迎えベストアルバムが1位を取ったステップスです。

Steps

また2013年に放送された『ザ・ビッグ・リユニオン(The Big Reunion)』というテレビ番組も有名グループの再結成に一役買いました。
この番組でブルー(Blue)、アトミック・キトゥン(Atomic Kitten)、リバティー・X(Liberty X)などが再結成を果たしました。

The Big Reunion

LGBTQ+コミュニティの強い支援
近年多様性の尊重を訴えプライド・イベントが開催されるようになり90〜00年代アイドルグループのメンバーがゲストパフォーマーとして呼ばれるようになりました。

Sarah harding at Leeds Pride

LGBTQ+啓発フェス『マイティー・フープラ』(Mighty Hoopla)では多くの90〜00年代アイドルグループが当事者やアライとして出演しています。

Mighty Hoopla line up
Cheryl at Mighty Hoopla

またマイティー・フープラは90〜00年代アイドルグループの再結成の場となっています。
去年はThe 411が再結成を果たして話題となり今年はクレア(Clea)がマイティー・フープラでの再結成ライブを公表しています。

The 411 at Mighty Hoopla
Clea

イギリスアイドル業界は2010年代に勢いが落ちてきたからこそ自然と90〜00年代への回帰に行き着いたのではと思っています。
あの頃のイギリスは個性的なグループがたくさんいて楽しい時代でした。
フローを始め次世代のグループがあの頃のような盛り上がりを取り戻すのを願っていますしステップスのようにあの時代の青春を甦らせるグループの活躍も楽しみにしています。

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