国というものの単位が小さくなると思うその理由

国に「拡大の機能」「持続の機能」「庇護の機能」があると認識する。
「拡大の機能」は市場での競争力を得て国力を増大するための法整備や予算分配等である。「持続の機能」は行政、司法、立法、経済活動の運営をスムーズに行い、秩序をもたらすためのシステム面である。「庇護の機能」は不可避的に存在する弱者を救済する機能および、国民の安全を保証するための軍事等である。
こんにち、「拡大の機能」は柔軟性と機敏さを求められている。「持続の機能」はコストがゼロ化されてきていて、ここの部分はOS化していく方向に思える。「庇護の機能」は国のキャラによって様々だが、人権意識が薄い国ほど投資を考えていないし、人権意識が高い国ほど投資が重荷になっているように見える。特にこの庇護の機能は、一見うまくいっているように見える国でも、移民を許容しながらも一部の民族への庇護を無視するなど、純血主義によってなんとか表面上うまくいっているように見える場合もあるのではないか。

上記3点から、「『文化単位で集まった小さく柔軟な国』が今後も増えていくのではないか」と感じられた。あくまで個人の感想でしかないが、AirBnBがホテル業の最小単位を再定義したように、テクノロジーが国を開始する最小単位を再定義しているのが今後数年なのではないだろうか、と思っている。

拡大の機能はそれぞれの国で工夫し、維持の機能は自前で設計開発せずにオープンソースで公開されているパブリックブロックチェーン基盤のシステムを徹底し、庇護の機能は「国のキャラ」に応じて人権重視度が異なるためにそれぞれになるだろうが、軍事に関しては金で借りるなり同盟国で相互に守るなりで成立するので、割と気軽にカタルーニャ的独立があるんじゃなかろうか。

ピーターティールのSeastead Instituteなどは国家新設にあたる土地の問題を技術で解決しにかかっているし、EnergyWebFoundationは電力送電網のP2P化によってオール自然エネルギーのオール電化社会を末端のExploitingなしに可能にしようとしている。Aragon Oneは組織設立やStake管理について、つまり「中心がない組織の取締役会」を可能にしているし、StableCoinでもBTCT(Swingby Protocol)でも基軸通貨を運用するシステムについてもオープンソースから調達できる。フィリピンのおしゃれなプレハブ住宅を販売するRevolution Precraftedなどがマンション建築を手がけ、交通は自動運転のバスやQR支払いベースのキックスクーターで、配送はドローンなり小型自動運転車でよいだろう。電気と貨幣がオープン化されるといろいろ面白い。

さて、上記は香港やシンガポールや新センやホンジュラスのZEDE地域の延長線上にある「チャーターシティ2.0」と呼べるだろう。ある憲章に乗っ取って数10年後の発展を約束に、国から街を借り切って再開発する事業だ。憲章を明示的に公開した上で、住みたい人だけが住む街だ。必然的に人口は若くなるし改革に協調的だ。リベルランドやカタルーニャ、ベネズエラやジンバブエ、またはナイジェリアをはじめとするアフリカ各都市なんかがマッチしそうだ。福岡に住んでいてはがゆいのは、特区なのでいろいろできるのだが、金融の法律だけは管轄外だということだ。アメリカでは州ごとに、スイスでは郡ごとに金融の法律は異なるため、はがゆい。国という単位ではなく、都市という単位で試行錯誤する余地がほしい。

このあたりをブロックチェーンをやっている身としては大変面白いと思うし、こういった思想的な面の議論が進んでこそ技術の価値が高まるので、人文系諸氏にはぜひ本気を見せてほしい。

また、学術的バックグラウンドのある人にぜひマサカリを投げてほしい。

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sg

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