【栄光運輸】「暴行の初犯なんだから」有罪判決の加害者を適正処分なく庇う会社

6月中旬、以下のような問題がある運輸会社「栄光運輸」(東京都豊島区)へ労災ユニオン(http://rousai-u.jp/)が団体交渉の申し入れを行い、2019年7月11日に第一回団体交渉を行いました。

しかし会社側は以下の事項のほぼ全てを認める事なく話し合いは平行線のまま終わりました。

運輸業界全体に広がる問題も多数ありますので、ぜひ、ご覧いただき、応援をお願いいたします。


◆過酷な仕事内容 長時間労働・違法駐車・過積載など

私は栄光運輸に、2019年4月25日まで勤務しておりました。仕事内容は主に、業界最大手のヤマト運輸、業界大手出版会社の下請け業務です。

私のメインの仕事内容は、午前は2t車で大手デパートに高級菓子の搬入、午後は4tロングワイドボディ車で、ヤマト運輸の下請けのドライバーとして、お客様の元へ行き集荷作業をして運送する仕事を行なっていました。

特に午後からのヤマト運輸の労働内容は過酷であり、法違反を幾度となく余儀なくされていました。

ヤマト運輸の仕事内容の実態は、違法駐停車での積み込み、過積載で公道を走らされる、さらに日によっては全く休憩が出来ない状況でした。

ヤマト運輸の配車係からはこれらの事に関して「皆やっている、そんな事言っていると仕事なくなるよ?君なら大丈夫」等を言われました。

そんな状況で事故を起こせば、行政処分、刑事責任、民事責任を問われるのはドライバーであり、毎日の業務は冷汗物でした。

そのほか、栄光運輸は法で定められている運行管理者よるアルコールチェックを用いた対面点呼を行わないなどの問題もありました。会社は、この点について最近行政処分も受けています。


◆膝の労災認定、さらに後遺症障害認定、パワハラほか暴行事件で有罪判決を受けても加害者は処分なし

私は2018年2月業務中に膝を負傷し、労災認定され、現在は後遺症の認定もされました。
現状、階段や自転車、自動車のペダルを踏むと言った安易な事も痛みが常に伴っている状況です。

2018年6月には、休憩が取れない日々が続いていたため、実態の通り日報の休憩時間欄を空白で提出したところ、上司E氏は「(取れていたと)書けって言ってんだろ、おい、こら、田舎者」などと言い放ち私に詰め寄り、業務には関係ない悪口(パワーハラスメント)を言ってきました。

2018年9月には先輩のF氏から業務中に業務連絡をしたところ、F氏は突然キレ出し、会社駐車場で、暴行傷害の被害を受けました。暴行を受ける一連の流れがドライブレコーダーに録画されており、被害届を提出して刑事告訴、罰金刑が課せられました。

その事件で私は全治2週間の怪我を負わせられ、遂には精神的に崩壊し、半年以上経過した現在も精神科へ通う日々になってしまいました。
当然労務不能となり、傷病手当金でなんとか生活をしていますが、病院代、働けない期間の給与等、失った物はとても大きいです。

就業規則には、「会社は、従業員が次の各号のいずれかに該当する場合においては、諭旨解雇又は懲戒解雇する。」とあり、該当項目に「刑事事件を起こし被害届を出されたとき。」とあります。

この事を会社幹部へ指摘しましたが、幹部K氏・F氏は「就業規則は会社の都合で変わる」と言い放ち、加害者のF先輩に対し、会社は何の処分もせず、今もそのままヤマト運輸の荷物をドライバーとして変わりなく運んでいます。

この事に対し会社は、「会社の就業規則がおかしいのではないですか?」、「暴行の初犯なんだから」と言い放ちました。
加害者を庇い被害者を非難する会社はどうかしていると思います。


そんな状況では職場復帰出来るはずも無く、精神的病も治らず、私は退職に至りました。現在、精神疾患について、労災申請もしています。
このように問題だらけのいわゆるブラック企業ですが、私はユニオンの仲間と一緒に、失った労力や時間、金銭を取り返すべく戦っていきたいと思います。

総合サポートユニオンの活動を応援してくれる方は、少額でもサポートをしていただけると大変励みになります。いただいたサポートは全額、ブラック企業を是正するための活動をはじめ、「普通に暮らせる社会」を実現するための取り組みに活用させていただきます。