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【ヤマト運輸】「ヤマト運輸だけの問題ではない」 裁判初回期日で組合員が意見陳述をしました!

これまで、ブラック企業ユニオンではヤマト運輸と団体交渉をしてきましたが、会社は不誠実な対応を続けてきていたため、私たちは今年5月、変形労働時間制の無効、残業代不払いを求め、大阪地方裁判所へ提訴をしました。

その裁判の初回期日が本日、大阪地方裁判所であり、原告であるAさんが今回の裁判にかける思いを意見陳述しました。

裁判の概要については、提訴記者会見をし、多くのメディアに報道されましたので、以下をご覧ください。


運輸業やサービス業等を中心に変形労働時間制の悪用による過重労働が広がっています。それを運輸業界最大手のヤマト運輸から改善することで、社会全体の過重労働の抑制を私たちは目指しています。

同様の問題を抱える方は、ぜひ、ブラック企業ユニオンまでご相談ください。

以下は、原告Aさんの裁判にかける想いです。

◆原告Aさんの想い 「ヤマト運輸だけの問題ではない」

私はヤマト運輸に入社して22年になる宅配ドライバーです。

2017年のマスコミ報道によるとヤマト運輸グループ全体で、過去2年だけで200億円を越える残業代の未払いがありました。この事案からも分かるように、それ程ヤマト運輸ではサービス残業が日常化していました。具体的にはタイムカード打刻前の仕分け作業、してもいない休憩をしていることにする、タイムカード打刻後の明日の業務の用意などです。

忙しい時期などは一日15時間以上働くこともありました。心身共に疲れ果て、唯々機械的に働く日々でした。

しかし、サービス残業在りきの長時間労働よりも私を苦しめていたのは勤務シフトがコロコロ変わることでした。眠い目をこすりながら出勤しても突然休みになっていたり、朝から昼までの勤務シフトが朝から晩までの終日のシフトに変更されたり、安心して病院の予約も出来ませんでした。私の母は老人ホームに入居しているのですが、勤務シフトの変更により、約束の日に会いに行けないことを伝える度にガッカリする母の声を聞くのは、とても辛かったです。

ヤマト運輸では一ヶ月単位の変形労働時間制の不適切な運用が長時間労働の温床となり、ドライバーの疲弊を生んでいます。

この裁判はヤマト運輸だけの問題ではなく、変形労働時間制の不適切な運用をしている全ての企業に対しての抑止力となり得る非常に重要な裁判です。裁判官には公正な判決をお願い致します。


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