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【猫カフェMOCHA(モカ)】立川店だけじゃない!過去のパルボウィルス感染をいまだ隠蔽、従業員の対策案を拒否して多数の猫が死亡…被害事実を認めてください!

全国展開する猫カフェ「モカ(MOCHA)」で以前勤務していた元店長のAさんと元アルバイトのBさんに加え、新たに元社員のCさんがブラック企業ユニオンに加盟し、運営会社であるリポット(旧:ケイアイコーポレーション)に対して、未払い残業代や猫の扱いなど当時の働き方の事実を認め、改善するよう団体交渉をしています。記事の第一弾、第二弾は次のリンクからご覧ください。

病気の猫を病院に連れて行くのは自己負担? 猫カフェ「MOCHA(モカ)」の元従業員たちが、団体交渉を始めました!

【猫カフェMOCHA(モカ)】真菌に感染する猫が続出 感染で全治2ヶ月の従業員に治療費もなし

今回は、モカ(MOCHA)で蔓延し、猫を死亡させたパルボウイルスの被害と、従業員たちの必死の訴えを無視して利益を優先した会社の対応についてご説明します。

○致死率90%のパルボウイルス発生、生まれて間もない子猫7匹死亡

 2018年夏、猫カフェモカ立川店で起きた事件が、ネットメディアやテレビ報道、週刊誌など各種メディアで取り上げられ反響を呼びました。その事件とは、パルボウィルスというとても感染力の強い病原菌が猫カフェモカ立川店で発生し、多大な被害を及ぼしたというものです。
 パルボウイルスは、致死率が90%とも言われており、また発生したら死滅させるのが困難で6ヶ月ほど生き残るといわれています。発見時は即受診すべきですが、この病気は感染力が強いので、「動物病院へ事前に電話をしてから向かいましょう。」と注意があるほど、猫を飼っている方や動物病院から恐れられているウイルスです。
 立川店では、パルボウイルスの発生後、生まれて間もない子猫が合計7匹も亡くなりました。(7匹死亡のうちパルボが5匹、陰性だがパルボ疑惑が2匹。会社発表では「5匹以外にパルボ陽性の猫はいない」とし、2匹の死亡については隠蔽しています。)

立川店で生後4 ヶ月の前に亡くなった小

↑猫カフェMOCHA(モカ)立川店にて、生後4ヶ月を迎えられずにパルボウィルスで亡くなった子猫。

○立川店だけじゃない!パルボウイルスが多数の店舗で蔓延

 このパルボウイルスが発生した時期について、モカ発表では2018年7月26日の夜に検査で発覚した、とされています。
 しかし、同社は明らかにしていませんが、実はパルボウイルスの発生は立川店が初めてではありません。立川店での発生より以前にも、多数の店舗でパルボウイルスが発生し、被害が出ていました。
 最初の発生は、2016年にまで遡ります。2016年6月に当時系列店であった秋葉原の「僕と猫」というお店(現在は別系列)で、パルボウイルスが発生しています。その後、2017年11月には新宿店で4匹(こげぱん、おじゃる、親方、みそ)、原宿竹下通り店では1匹(ちゃば)がパルボウイルスにより死亡しました。そして2018年5月31日には、渋谷店(1号店)であんぱんという猫がパルボウイルスで亡くなっています。公表がされていないので正確なところは不明ですが、組合員が確認しただけでも、以上のような実態がありました。

新宿店SVのLINE(2017年11月23日)のコピー

竹下でもパルボ

パルボが次々明らかに

↑当時の従業員のラインのスクリーンショット。会社が公式発表をするずっと前から、しかも立川店以外で、パルボウィルスが蔓延していました。当時の従業員たちの混乱が伺えます。この感染の事実を会社は隠蔽してきました。

こげぱん

↑猫カフェMOCHA(モカ)新宿店でパルボウィルスに感染して亡くなった、上記のソマリという猫の種類の「こげぱん」。

スクリーンショット 2019-10-04 12.14.32

MOCHA(モカ)のホームページ。あたかも立川店でしかパルボウィルスが発生しなかったかのような声明を発表しており、過去にも大量の感染が発生していたことは伏せられています。このような不誠実な隠蔽をしている会社の今後の対応を信じられるでしょうか。


○「どれだけ売り上げがマイナスになるのか、お前は計算しているのか」猫の命よりも売り上げ優先の社長

 会社としては、2018年夏の立川店の事件しか公表していませんが、実際には2016年6月に始まりその後数店舗で被害を出してきていました。なぜ、これほどにもウイルスが広がり被害が拡大してしまったのか。会社はどのような対応をしてきたのか。以下にみていきます。

 2016年6月に「僕と猫」でパルボウィルス感染が初めて発覚して以降、全店舗の猫管理を担っていたAさんは、再三にわたって会社に問題提起をしてきました。
 同じブリーダーから購入した猫で病気が多発していたため、Aさんが購入先の変更を求めると、当時の社長の岩崎氏は「うちが悪いの? ブリーダーが悪いの? はっきりしなきゃ何もできない」として、原因を調べるために対策が必要であるにもかかわらず、対策を拒みました。
 また、岩崎氏に対して、「猫を休ませて、原因を探りたいから、1週間でいいから店を閉めさせてほしい」と求めたところ、岩崎氏は「どれだけ売り上げがマイナスになるのか、お前は計算しているのか」と答え、聞き入れませんでした。

 Cさんも感染防止について問題提起しています。猫カフェを「卒業」してもらわれて行った猫たちを猫カフェに呼び戻すイベントの打ち合わせの際に、「感染症の発⽣している店舗には猫を呼び戻さない⽅が良いですね」と言ったところ、岩崎⽒は「何を⾔ってる? うちには感染症など発⽣していない。発⽣していたとしたら保健所が来て営業できなくなる。うちは健全で、きちんと基準を守っている。客や、関係ない⼈間が⾔うなら分かるが、社員がそんなことを⼝にするな!⾵評被害だ!⼆度と⾔うな!」と怒りました。
 猫の命より売り上げが優先される中で、Aさんが再三対策の必要性を訴えていたにもかかわらず、パルボウイルスへの会社としての対応は実質何も行われませんでした。

○当時のパルボウィルス感染の公表をいまだに拒むモカ

 パルボウイルスの恐ろしさは、その強力な感染力です。

"猫パルボウイルス感染症は他の猫への感染力も高く、感染した猫に触れたり、感染した猫の便や尿、嘔吐物などで汚染されたものに接触したりすることでも感染します。
 さらに、便や嘔吐物で汚染されていなくても、猫パルボウイルス感染症の猫が使っていた毛布やおもちゃに触ることでも、感染する可能性があります。
 猫パルボウイルスは猫の体外でも長期間(数週間~1年ほど)生きることができるため、人間の手や服などを通して関節的に猫に感染することもあります。
 パルボウイルス感染症は感染力が高く、猫から猫へは高確率で移りますが、人間や他の動物に感染することはありません。"
(引用元:PetSmile news http://psnews.jp/cat/p/44470/)

 「猫パルボウイルスは猫の体外でも長期間(数週間~1年ほど)生きることができる」とあるように、発生したら洗浄をしない限り、ウイルスは長期間生き続け、猫に感染するリスクはなくなりません。
 2016年の最初の発生時、洗浄はもちろん行われていません。この時に何も対策を行わなかったことが、後の立川店に至るまでの被害につながっているのは明らかです。
 会社は、パルボウィルスの対応についての反省を口にしていながら、立川店以外のパルボウィルスの感染について、現在も社外に公表せず、店内の洗浄も行なっていない状態です。このため、立川店以外の猫がパルボウィルスに感染するリスクが全くないとは言い切れません。
 また、当時パルボウィルスが発生したことについて、当時一切公表せず、いまだに公式には認めていないという事実からすれば、今後また同様に感染症が発生した際にも、モカが自発的に公表するかどうかは、大いに疑問符がつきます。

○人間が「運び屋」になり、ウイルスがばらまかれてしまった可能性

 上記でも見たように、パルボウイルスはかなり感染力が強く、また「人間の手や服などを通して関節的に猫に感染することも」あります。つまり、人間がウイルスの運び屋になってしまう可能性があるのです。最初の発生店舗で洗浄が行われなかったことで、スタッフ、お客がウイルスの運び屋となってしまったことは否定できません。また、猫自体の店舗異動も頻繁なため、ウイルスが広がるのは必然と言えます。
 実際、会社のパルボウイルスに対しての認識は甘く、店内洗浄を行わなかったばかりでなく、2017年11月の発生当時(新宿店、竹下通り店)には、会社は、複数の店舗を回る業務である猫管理者のAさんとは別のスタッフに対して、パルボウィルスに感染した猫の、自宅への持ち帰りを許可したのです。このスタッフは、パルボウィルスを自宅から複数の店舗に感染させてしまった疑いがあります。
 これは、積極的に、会社みずから対策を放棄し、パルボウイルスを全店舗にばらまいたと言っても過言ではありません。

2017年11月の連絡帳

↑Aさんが当時記していた社内共有の連絡帳。自分の権限でできる限りのパルボウィルス対策を訴えたが、当時の社長である岩崎氏が抜本的な対策を無視したため、感染拡大を防ぐことができなかった。

○元従業員たちの訴え

 モカが、従業員の訴えにもかかわらずパルボウィルス対策を無視して、大勢の猫たちを死なせてしまった事実を、Aさんたちは会社に認めさせようとしています。Aさんたち自身も、これらの事実により、著しい精神的苦痛を受けています。そして今後のパルボウィルスに対する対応を改めるように、ユニオンでは求めています。また、従業員に対する労働問題や、こうした猫の環境について、モカの店舗前で宣伝活動を続けています。

顔隠し原宿店上まで見える

顔隠し原宿店反対側

顔隠し原宿店

↑猫カフェMOCHA(モカ)原宿店前。雨の降る中、チラシをまいて宣伝。

顔隠し竹下通り店ゲート前

顔隠し竹下通り店ゲート前裏

顔隠し竹下通り店ゲート横

↑猫カフェMOCHA(モカ)原宿竹下通り店前でも宣伝しました。

顔隠し秋葉原店

顔隠し秋葉原店2

顔隠し秋葉原店3

↑強い日差しの中、猫カフェMOCHA(モカ)秋葉原店前でも宣伝。

 次回の記事では、声を上げた元従業員たちに会社がどのような「脅し」を仕掛けてきたのかを紹介します。猫カフェで働く人たちのために、猫たちのために、ぜひ、ユニオンの活動への応援をよろしくお願いします。

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