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【京華商業】京華商業幹部は「珍回答」をやめて誠実に回答してください。

3月25日の団体交渉では、長時間労働や休憩未取得、残業代不払いについても話し合いました。

労働時間の管理をしていなかったこと、休憩の未取得があったことは、労働基準監督署も是正指導をしています。

それを踏まえて交渉をしましたが、学園側の回答からは、問題に真摯に向き合っていない様子がわかりました。

◆労働基準監督署の指導になぜ従わないのか?

もともと、労働基準監督署は2月19日に以下の是正指導を学校にしていました。

①今まで労働者の労働時間を全く把握していないので、未来に向かって把握できるようにすること。

②全労働者に対して、過去の労働時間を洗い出し、実態調査をすること。

③業務負荷が大きく適正に休憩が取れていない可能性が高い。業務負荷の分担をしたり、休憩中に生徒からの相談などがあり休憩が取れない状況を改善するため、隔離された休憩施設を設置する等を検討すること。

改善報告については、3月20日までということでしたが、学校はほぼ何もしていなかったため、労働基準監督署の監督官からは「ゼロ回答」(何もしていない)だと怒られ、再指導されたということでした。

入試や行事があってできなかったと学園は言っていましたが、各教員のパソコンのログデータの抽出程度は一人分数分で終わることですから、1ヶ月間全くそれをやらずに監督官から怒られるというのは、法令遵守の意識の欠如を感じざるを得ませんし、労働基準監督署をバカにしています。

◆「タイムカードは万能ではない」のならよりよい手段は何?

私たちは、労基署からの指導もあったので、改めて教員の長時間労働や残業代不払いの改善、健康管理のために「タイムカード等の客観的に労働時間を把握できる仕組み」を導入するように求めました。

というのも、現状では、「出勤簿」にハンコを押すだけで、いつからいつまで働いていたのか客観的な数字がわからないからです。

それに対する学校の回答は、これまでの通り「タイムカードは万能ではない。多くの教員がタイムカードに縛られたくないと思っている」ので導入はしないというものでした。

タイムカードよりも良いシステムとは何なのでしょうか?少なからず、「出勤簿」よりはタイムカードの方が客観的に労働時間を把握できるのではないでしょうか?別にタイムカードは労働者を縛るものではなく単に労働時間の把握をしないと健康管理上のリスクなどもあるので必要ではないでしょうか?

等々、疑問は尽きません。なぜすぐに導入しないのか、謎です。

◆休憩時間の確保のための改善案は「ノーアイデア」?

労働基準監督署は、休憩を法律通り取れる環境を整備する様に求めていましたが、学園の回答は、まず休憩室の設置などは物理的に無理ということでした。

さらに、では今後どうやって休憩を教員に取らせていくのかを問うと、現状「ノーアイデア」(何も改善案なし)ということでした。

是正指導から1ヶ月以上経って、「ノーアイデア」というのは、一体何を考えているのでしょうか?1つくらい案が出てこないのでしょうか?

労基署からの是正指導を真摯に受け止めているとは到底思えません。

◆部活は「責任を持ってやってほしいと学校が指示しているボランティア」?

この間、部活は教員の長時間労働の主たる原因の1つとして、内田良氏(http://www.dadala.net/)が部活問題に警鐘を鳴らし、教員たちが「部活問題対策プロジェクト」(http://bukatsumondai.g2.xrea.com/)という団体を作り改善の取り組みをしてきました。

その影響もあり、文科省も部活問題の改善に動き出しています。

それにもかかわらず、以前の団体交渉でも言っていたのですが、京華商業では、部活動は教員が好きでやっていることなので労働時間ではなく「ボランティア」ということでした。

正直、時代の流れや社会情勢を全く認知していないことに呆れました。

そのような主張をしてくるので、「では、ボランティアで労働時間ではないというならば、もう教員は部活をやらないで帰ってもいいのですね?」と問うと、「それはダメだ。部活動は責任を持ってやってほしいと指示してやってもらっているボランティアだ」と主張してきました。

「責任を持ってやってほしいと指示してやってもらっているボランティア」??日本語として意味不明すぎます。

ボランティアは自発的なものではないのでしょうか?責任を持ってやれと指示していたら、労働時間なのではないでしょうか?

単に、労働時間と認定されると、長時間労働の現実を指摘されたり、賃金を支払わなければならなくなったりするので「ボランティア」だと無理な主張をしているだけです。

このような回答が、世の中で通ると思っているのでしょうか?

◆「教研手当」は、求人票、契約書、賃金規定、口頭全てにおいて残業代の性質があると説明してないが、固定残業代

労働契約は労働者と使用者の「合意」によって成立します。

今回、学校側は、「教研手当」を固定残業代だと主張してきましたが、求人票、契約書、賃金規定、口頭全てにおいて残業代の性質があると説明していませんでしたし、それ自体は学校も認めています。

では、「教研手当」を固定残業代だとどのようにしたら教員がわかるのかと問うと、「学園は教研手当は固定残業代だと認識して支払っていたから。教員もそのように思っていると思っているから」と回答してきました。

学校の「認識」を労働者へ具体的に説明していないのに、どうやって労働者はそれをわかったらいいのでしょうか?テレパシーで理解せよとでもいうのでしょうか?

もう支離滅裂な主張に辟易します。

◆教員・学校として恥ずかしくないのだろうか

以上のように、京華商業は、労働基準監督署に真剣に対応せず、組合にはトンデモ回答を繰り返しています。

今回学校が雇い止めした教員たちを本当にバカにしています。

生徒・保護者・世の中の皆さん、以上の状況を見てどのように思われますでしょうか?

これが、普段、皆さんの前に立っている学校幹部たちの回答です。音声も提供可能です。

私たちは、このような学校の姿勢を許すことができません。

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