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「【図解】始まりの科学」矢沢サイエンスオフィス

ここ最近紹介してたような本とはターゲット層が違うとは思うんですが、たまにはいいですかね。コンビニで見つけて、さっと読めるし、写真が多い本は好きなので買ってみました。

宇宙の始まりにはじまり、生命の始まり、人類の始まり、日本人の始まり・・・と色々な「始まり」について解説しつつ、最後には「遺伝子を編集された人工人類」と対立する社会とか、SFチックなテーマを取り上げています。

学術書ではなく、ムック本と教科書の中間みたいな感じで出典ゆるめ。誰それがこう言っている、みたいなことはちゃんと書いてくれてるけども。入門書、というよりも、この一冊の内容である程度完結させるニュアンスの本ですね。ていうかこれ教科書にしたらいいんじゃないかな。「地学」「生物学」「日本史」とかジャンル分けがあんまり意味ないよな、ということを感じました。

私は今ちょうど民俗学の文脈から「日本人の始まり」を探りはじめてますが。この本ではいくつかの生物学的アプローチについて解説しています。このあたりだいたい重なるんじゃないかな。

こうした宇宙史、生物史というようなものを調べていると、人類は実は人類に進化する前の記憶を持ってるんじゃないかな、というようなことを感じます。人間が蛇をすぐに認識できるのは、もっと小さくて蛇に捕食されていた時代の名残だ、なんて話もありますね。人間以外の生物も大なり小なりコミュニケーションをとっているので、それらが持つ「情報」が進化の過程で持ち越されていてもおかしくないよな、ということは思います。

無生物の時代の記憶もどこかにあるのかも知れない、と思うのは私が日本人、あるいはアニミズムの中にいる存在だからなのでしょうか。

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