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ごまたまご

小さいころ、
お母さんが生け花を習いに、年に2回東京へ通っていた。
そのとき、毎回お土産にごまたまごを買ってきてくれた。

ごまたまごは、東京土産のお菓子で、
卵の形をしてて、周りがホワイトチョコでコーティングされてて、
中にはゴマの餡とゴマのとろっとしたソースが入ってる美味しい食べ物。

小さいときは、年に2回食べられる特別なお菓子で、
めちゃくちゃ大好きだった。

だけど、自分が小学校高学年になってからは、
食べる機会がなくなって、
最後にごまたまごを食べてから10年くらい経った。

最近、羽田空港を使って東京に行ったとき、
お土産がいっぱい売ってあるエリアで、ごまたまごのお店を発見した。
懐かしい気持ちになって、思わずごまたまごを買った。

お家に帰って、早速食べようと袋を開けたらびっくりした。
自分の思い出の中にあったごまたまごの何倍も小さかったのだ。
思い出の中のごまたまごは本当の卵くらいの大きさだった。
でも、実際は片耳くらいの大きさだった。

自分が大きくなった嬉しさと、
ごまたまごが小さくなった寂しさを感じた。

肝心の味はというと、思い出の中のごまたまごと同じ味で、
とても懐かしくて、特別な味がした。
ごまたまごはこれからもずっと特別な食べ物なんだろうなぁ。

p.s
ごまたまご以来、自分はごま餡にはまり、
ごま餡のお菓子を探し求めていた。

ある日、お饅頭好きの両親のために、
近くのお饅頭屋さんに寄ったら、なんとごま餡大福があった。

ごまたまごのもちもちバージョンで最高に美味しかった。
誰かが喜ぶことをするといいことがあるもんだなぁ。

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