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足るを知る自然農

庭で始めた家庭菜園。
自然農をする事になったきっかけは、前回記述の友人、宮崎、日之影町のシャンティ農園。

そして、引っ越してから出会った、川口由一さんの赤目塾の叡智を受け継いでいる、熊本、山鹿のアルモンデの自然農塾。

まだ初心者そのものですが、自然農について言葉は聞いたことがあるけど、どんなものかは知らない、という方もいると思うので、私なりにまとめてみました。


1.自然農の定義とは

2.農薬、除草剤って必要?

3.私の方向性と自然農

シャンティ農園の田んぼの畦の草刈り



1.自然農の定義とは…

 自然農塾で最初に教わったものは三原則。

・耕さない
・持ち込まない、持ち出さない
・草や虫を敵としない


 これって、自然の摂理をなるべく損なわないといこと。
 土の中には、私たち人間が計り知れない世界があります。我が家の庭で言うと、微生物や虫や小動物たちの営み。
 自然というのは、人の手では介入しきれない、素晴らしい営みがあり、パーフェクトなものだと思うのです。我々も、自然の一部であるけれど。

 耕すことや、外から土や肥料を持ち込むことでその営みを崩してしまう。良かれと思ってするのは人間のエゴなのかもしれない。
 庭で土に触れていると、草があるからこそ、その場の土がバランスをとって整っているように見えてきて、私たちの動きに合わせて、草の生え方、生態系も変化してきました。虫たちでさえ、バランスをとって役割を持って生きているのだということが、少しずつ見えてきました。(虫は時々、怖いし、気持ち悪いけど。笑)


2. 農薬、除草剤って必要?

 私は家庭菜園初心者で、最初から自然農の方法を教わっているので、我が家はもちろん、農薬不使用、肥料も不使用ですが、大地がスクスクと食べ物を育ててくれていて、虫喰いだらけ、ということもないのです。本当に、土とお日様と水のお陰様。

 だから、消毒(農薬)しなきゃ、とか、肥料あげなくちゃダメ、という概念はありませんが、そうせざるを得ない、と思ってやっている方も沢山いらっしゃると思います。

 実は、また後日書こうと思っていますが、我が家の一角には、田んぼの水稲ではなく、土そのもので育てる陸稲にチャレンジしています。もちろん、無農薬、無肥料です。特に虫がついていることもなく、草も沢山生えていますが、スクスクと育っています。

 自然農を知らない方は、自然農的に言うといわゆる「草が敵」と思って、草を抜いたり、除草剤を使う場合もあると思いますが、近くで除草剤を使うと作物の根が除草剤を吸い上げているのではないかと心配に思います。

 スーパーで売られている野菜って、すごく綺麗だけど、どんな育て方をされたのかはわかりません。
 可能であれば、見た目はそんなに良いものでなくとも、育てる過程が見えるもの、育てた方がどんな人なのかわかるものをできたら買いたいし、食べたいな、と思うようになりました。
(一番はやはり自分の作ったものを食べたいな)

我が家の陸稲のハッピーヒル


3. 私の理念と自然農

 元々、私は、「頑張る」事が嫌い。楽しくて集中して気づいたら没頭していた、という状態はよくありますが、それは頑張っていた訳ではありません。頑張るという事は、自分のエネルギーの無駄遣いをしてしまう、と思うのです。

 つまりは、省エネ。

 例えば、身体の使い方。いかに無駄な動きをせずに、持久率、効率を上げるか、は私のテーマなのです。

 逆に、ボチボチ、適当に、あるもので、という類の言葉は大好きです。

 自然農は、そんな私にフィットする訳です。無駄に耕さず、肥料を使ったり漉き込んだりしない。草の丈はバランスを見て草刈りをしますが、それも草に対して、水分を保ってくれたり、作物のお布団(草マルチ)になってくれるからありがたいという思いで向き合っています。

 もちろん、我が家は夫婦二人で食べる分ができれば充分なので、できたらラッキー、という気持ちでやっていますし、大量生産する必要もない。「足るを知る」の家庭菜園です。

 そんな心のゆとりがあるからかもしれませんが、多くの人が、昔のように、自分で食べるものの多くは自分たちで、というのが当たり前になったならば、農薬や除草剤がもたらす人体や環境への影響も減って行くんだけどな、と思うのです。

 その為には、「豊か」という定義がお金や物ではないところに意識が向いていかないといけないのでしょうね。

 最低限、必要な分はあるけれど、必要以上なお金や物の為に仕事に明け暮れるのではなく、自給自足や野菜をシェアし合えるコミュニティを作ることで、お金をそんなに必要としない生活になるんじゃないかと。自然との触れ合い、人との触れ合いが、心に生まれる豊かさなんだと、今、感じています。

 暮らしの為に(農作業などで)時間を取れるように生活スタイルをシフトチェンジしていく事が大切だと思って、今、少しずつ実践しているところなのです。

 まだ数ヶ月とはいえ、庭のある暮らしになって、心がとても満たされています。

我が家の曼荼羅ガーデン前にて

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