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SHADOWTIMES 2013/12/19 Vol.55


Post.27
「伊勢のあまちゃん」 勝又公仁彦

冬は大気がよく澄み天体観測に適した季節である。先週末に極大日を迎えたふたご座流星群や先月のしし座流星群などを寒空の中眺めたことがある方も多いだろう。

この冬はそれら毎年の流星群に加えてアイソン彗星が現れるということもあり、コンビニのレジにも観測グッズが置かれるなど密かに盛り上がろうとしていた。ところが11月30日に太陽の近くで崩壊してしまったことが判明。予測されていたこととはいえ関係者と天文ファンを意気消沈させた。

彗星はその有無により周期彗星と非周期彗星に分けられる。アイソン彗星は一度限りの非周期彗星で、今回消滅しなかったとしても、二度と現れることはなかった。一方、数年おきに再来する周期彗星の代表ハレー彗星の周期は約76年である。

(伊勢神宮の社叢。豊かな森が海を育む)

周期といえば日本では2013年は式年遷宮の年にあたった。伊勢神宮では20年、出雲大社では60年の周期である。式年遷宮のある他の神社、住吉大社や下鴨神社(賀茂御祖神社)などでは社殿の国宝指定などにより、遷宮を行わなかったり、必要に応じて修理するというように時代に応じた変化がなされているところもある。

先日、伊勢神宮周辺をまわってきたが、さすがにたくさんの人で賑わっていた。駐車場が満杯で内宮の参拝は断念したほどだ。

伊勢神宮の参拝順序は外宮から内宮と決まっているが、外宮の前に二見浦の二見興玉神社に参拝し、海で禊をすることになっている。今は禊の代わりに身体を浄める海塩が売られている。

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