第27話 ジャパン・ハンドラーズ

 属国日本を操る米国の指導者をジャパン・ハンドラーズという。
中田安彦著『ジャパン・ハンドラーズ―日本を操るアメリカの政治家・官僚・知識人たち』にて、具体的な組織と人名が列挙されている。目次を紹介する。その日本側の弟子をカウンターパーツという。
(引用開始)
第1章 日本を背後から操るジャパン・ハンドラーズ(ジャパン・ハンドラーズとは何か?
古代ローマ帝国とアメリカ帝国 ほか)
第2章 アメリカの日本管理戦略と対日研究家たちの変遷(アメリカの対日政策とジャパン・ハンドラーズの変遷
ジャパン・ハンドラーズの世代的分析)
第3章 アメリカの大学・シンクタンクに巣食うジャパン・ハンドラーズ(アメリカの大学とジャパン・ハンドラーズ
アメリカのシンクタンクとジャパン・ハンドラーズ ほか)
第4章 暗躍するカウンターパーツと骨抜きにされる日本(二〇〇四年に起きたカウンターパーツの世代交代劇
新勢力・宮内義彦とはいかなる人物? ほか)
第5章 世界を動かすインナー・サークルと国際金融資本の正体(欧米エスタブリッシュメントとクラブ社会
「インナー・サークル」とは何か? ほか)
(引用終了)
 下記がその面々である。
 googleの「ジャパンハンドラーズ」画像検索

米国へ憧れさせる理論=ソフトパワーで有名なジョセフ・ナイ
戦争大好きのレポートで有名な強面 アミテージ
安倍総理の上司 マイケル・グリーン
 などがいる。

 そして、彼らの忠実なしもべ(日本人の家来)を「カウンターパーツ」と呼ぶ。

 関連サイト
【全国民必見!】安保法案、原発再稼動、TPP参加=全ては米国 #ジャパンハンドラーズ の指示通り
 https://matome.naver.jp/odai/2144066944068569901
中日新聞の記事より
(引用開始)
米国のアーミテージ元国務副長官やナイ元国防次官補ら超党派の日本専門家が三年前に発表した報告書がにわかに脚光を浴びている。集団的自衛権の行使容認に原発再稼働、環太平洋連携協定(TPP)交渉参加…。「二流国に転じてもいいのか」と恫喝(どうかつ)交じりで突きつけた「提言」が、安倍政権の主要政策と酷似しているのだ。アーミテージ氏ら「ジャパンハンドラーズ」の跋扈(ばっこ)は今に始まった話ではないが、中国の台頭など世界情勢が激変する中、いつまで要求に応じるのか。
 十九日、安全保障関連法案に関する参院特別委員会。生活の党の山本太郎共同代表は、「アーミテージ・ナイ報告書」の内容と安保法案の類似点を列挙したフリップを示しながら皮肉った。「ほとんど重なっている。完コピって言うんですよ、完全コピー」
 日本のタンカーが通過する海上交通路(シーレーン)の保護、掃海艇のホルムズ海峡への派遣、日米共同の南シナ海監視…。なるほどうり二つではないか。
 集団的自衛権については「禁止は同盟にとって障害」と断じる一方、「平和憲法の変更は希求されるべきではない」と付言した。憲法解釈の変更による行使容認を促しているとも読める。
 中谷元・防衛相は「結果として重なる部分もあるが、わが国の主体的な取り組み」と反論したが、山本氏は「米国のリクエスト通り。いつ植民地をやめるんだ」と切り捨てた。
 報告書の正式名称は「米日同盟-アジアの安定のために」。米国の保守系シンクタンク「戦略国際問題研究所(CSIS)」が民主党政権時の二〇一二年八月に発表した。アーミテージ、ナイ両氏の共同執筆による報告書は〇〇年、〇七年に続く第三弾だ。
 第一次では、米英の関係をモデルに、日米同盟の再構築を提案した。第二次では、中国、インドなどの新興国の台頭によるアジアの秩序変化を念頭に、日米同盟強化と米国のアジア回帰路線の強化をうたった。
◆威圧的提言
 民主党政権下の第三次報告書はどうか。「日本は一流国であり続けることを望むのか、二流国家に転じても不満はないのか」「二流国の地位で満足なら本報告書に用はない」と威圧した上で、「日本が(米国の)完全なるパートナーになる」ことを迫った。
 第一次、第二次と比べると、第三次では、経済を色濃く絡める。エネルギー戦略では「原発を慎重に再稼働させるのは適切」と強調。貿易問題でも、発表時は交渉参加前だったTPPについて「交渉入りの遅れを食い止めることが、日本の経済安全保障上の利益にかなう」とせかした。
 事実、日本は一三年にTPP交渉参加。原発の再稼働も、九州電力川内原発(鹿児島県)が先陣を切った。民主党政権へのメッセージのはずだが、安倍政権の政策マニュアルかと見まごうばかりだ。
 それもそのはず。安倍晋三首相は、政権復帰から間もない一三年二月に訪米した際、CSISで講演。「日本は今も、これからも、二級国家にはなりません」と、第三次報告書の履行を暗に宣言した。集団的自衛権の行使容認を閣議決定した直後の昨年七月中旬には、CSISのジョン・ハムレ所長やアーミテージ氏らが来日し、安倍首相を表敬訪問している。
ところで報告書に名を冠したアーミテージ、ナイ両氏はどんな人物なのか。
 アーミテージ氏はアナポリス海軍兵学校を卒業後にベトナム戦争に従軍。共和党の大統領候補にもなったボブ・ドール上院議員のアシスタントを経て政界に近づき、共和党政権下で国防次官補、国務副長官を歴任した。現在は自ら起こしたコンサルタント会社の代表に就いている。ナイ氏はハーバード大で博士号を取得した国際政治学者。母校で教える傍ら、民主党政権下で国務副次官、国防次官補を務めた。
◆ハンドラー
両氏ら日本専門家は、米国では「ジャパンハンドラーズ」と呼ばれている。その呼称を元外務省国際情報局長の孫崎享(うける)氏は「侮辱的」と表現する。「ハンドラーとは馬や犬の調教師を意味する。米国は日本を調教する相手と思っている」

 ハンドラーズは戦後史の随所で活躍してきた。典型例は一九八九年に始まった日米構造協議である。繊維、鉄鋼、自動車と日本の対米輸出が膨らむ中、米国は「日本市場は閉鎖的。規制を緩和し、開放すべきだ」と主張。大規模小売店舗法(大店法)の見直しや内需拡大のための公共事業の拡大など、内政干渉まがいの対日要求を繰り返した。
 その後、同協議は九三年から日米包括経済協議に衣替えして継続され、九四年には、相互に規制緩和を求める年次改革要望書がスタートした。相互といっても、米国からの要望項目が圧倒。日本の国民生活に大きく影響した郵政民営化や銀行の不良債権処理も同要望書に記載されていた。
 「戦後、日本は軍事的には米国に守られ、対米輸出で豊かになった歴史がある。敗戦の劣等感もあって、米追従が習い性。かなりの要求に応えてきた」と孫崎氏は打ち明ける。もっとも、そんな従属構造を日本側も利用してきた。「政治家や官僚が施策実現のために米側から要求してもらうことがままある。第三次アーミテージ・ナイ報告書の『原発再稼働』は日本の原子力ムラから働き掛けたのだろう」(孫崎氏)
 不思議なのは、現在は民間人のアーミテージ、ナイ両氏が民間団体のCSISから出した報告書が、安倍政権が「完コピ」するほどの影響力を持っていることだ。孫崎氏は「CSISのようなシンクタンクは国務省や国防総省とも親密で人材の交流も盛ん。ジャパンハンドラーズは超党派の集まりなので、政権交代しようと影響力は変わらない。今回の報告書は安全保障に関わる人たちの総意といっていい」とみる。
◆中国の台頭
もちろん、米国の要求は、日本の国益と必ずしも一致しない。いつまでも対米従属でいいのか。
 群馬県立女子大の野口和彦教授(国際関係論)は「米国から見れば、冷戦終結後、日本の戦略的価値が低下している。今の日本政府には、同盟国としてきちんとした対応をしないと、米国から見捨てられるという恐怖心がある」と指摘した上で、安保から経済まで網羅した第三次アーミテージ・ナイ報告書について「安保だけでなく、経済やエネルギー面でもより米国の期待に応える方向で政策決定がなされているのではないか」と解説する。

 日本の地盤沈下は、軍事的にも経済的にも存在感を増している中国を抜きには語れない。
 元駐レバノン大使の天木直人氏は「上海株の暴落といった中国発の経済事象が世界に影響するようになっている。米中は相互関係を強めていて、経済危機には日本抜きに米中で対応するようになる」と説く。
 孫崎氏も「外交は親米か、反米かという単純な話ではない。米国との関係は大切だが、中国や韓国、東南アジア諸国連合(ASEAN)など周辺国とも戦略的に相互関係を強化しておかないと、米中に挟まれて日本が翻弄(ほんろう)されるといった事態にもなりかねない」と警鐘を鳴らした。
(引用終了)

 孫崎氏の言う通りである。アメリカとの関係は大切だが、いつまでも忠犬アメポチを続けていればよいわけではない。調教師のジャパン・ハンドラーズは既にトランプ政権から左遷された。アメリカで大事な調教師は、日本ではなく中国を相手にするだろう。イランを見捨てるように、日本もいずれ見捨てられるだろう。アメリカが生き残る道は、日本の成長を利用したように、中国の成長を利用することである。日本は駒として利用されるだけだろう。
 21世紀はアジアの時代である。世界覇権国家は、アメリカから中国へ移行していく。アメリカと徐々に距離を取りながら、アジアとの平和共存を目指すことこそ、日本が生きる道である。

 なお、第4次「アーミテージ・ナイ報告書」は以下の内容になっている。

 第4次アーミテージ・ナイ報告分析 さらなる日米一体化への要求(猿田佐世) http://www.nd-initiative.org/research/6411/

 トランプ政権は、世界の警察を止めて、東アジアは日本の自衛隊にまかせようと考えている。そのことを簡単にまとめたのが、下記の記事だ。その通りだろう。しかし、これは危険である。軍事力よりも、平和力で中国との友好関係を維持すべきと筆者は考える。

 「もう米軍に頼るな」“子供部屋”からの独立を迫られた日本
 https://shuchi.php.co.jp/voice/detail/6634?

 なお、彼らジャパン・ハンドラーズはヒラリー派(=軍産複合体派)なので、トランプに嫌われているので、アメリカでの影響力は衰えている。日本への影響力はどうなのだろう?いずれにしても、中国の台頭を警戒している内容である。

 子供部屋でいいではないか?心が穢れた大人達が、殺人や強姦を起こす。戦場では、それが普通になる。
 世界中の子供達を運動場で遊ばせたら、肌の色とか言葉など関係なく、すぐに友達になれるだろう。戦争なんてしなくていい。
 75年以上、他国の国民を一人も殺していない自衛隊は、純粋無垢な誇るべき軍隊だ(日航ジャンボ事件以外は)。世界中の軍隊がそうなればよいだけだ。米国の軍産複合体を倒産させろ。それだけで、戦争は5分の1に減るだろう。

 ともかく、毎回、同じことを書いて、話を終える。
 自衛隊の憲法明記は、中国を無駄に刺激し、愚かな戦争への導火線となる亡国の道である。