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不倫ドラマについて語らう19歳梅雨

私には、かれこれ約15年の付き合いになる幼馴染がいるのだが、彼女とよく話題に挙がる事柄がある。
それは「不倫ドラマ」についてだ。
ここで特筆しておきたいことがあるとすれば、我々は不倫ドラマが格別好きという訳でもなく、これといって恋愛経験も無いという点だ。

つまりは耳年増まっしぐら小娘たちである。
ここから先の見解はあくまでも耳年増まっしぐら小娘たちの戯言だとご理解いただきたい。

さて、今回のテーマは「なぜ不倫ドラマの旅行先は毎回温泉なのか」というものである。

買い物中にふと疑問に思い、帰りのバスに揺られながら幼馴染の彼女にLINEをしてみた。

彼女の返信はこうであった。

「たとえ本当の気持ちを持って不倫相手のことを好いていても、所詮は体の関係ありきだから」

なるほどな、と腑に落ちたものである。

まず大前提として、我々の議論の矛先はフィクションの不倫である。
ノンフィクションの不倫カップルは、ディズニーランドやUSJなんかにも行くかもしれないし、何なら体の関係がないカップルもいるかもしれないが、そんなことは知ったこっちゃない。
フィクションの不倫カップルは大概温泉に行くのである。
そして、そこで愛を育んでしまう訳である。
それはつまり、不倫という題材と濡れ場が絶対的にセットであることが所以なのではないだろうか。

思い返してみると、不倫を題材にした有名作品は濡れ場も有名であるケースが多いように感じる。
失楽園にしろ昼顔にしろ、テレビでそこまで見せちゃうの⁉︎的な濡れ場でお茶の間を沸かせたものだ。
つまり、不倫ドラマに世間が期待しているのは、その濃厚な人間関係とギリギリのエロスなのだろう。

そうすると、遊園地や水族館といった普通のデートスポットでは健全すぎてしまうのだ。かと言ってラブホテルばかりだと、不健全が過ぎてしまう。
そこで、大人な旅行先である上、あくまで健全なスポットで、しかも宿泊がベースにあるという温泉が最適解なのである。

まあ知らんけど。

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