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「客側」と「店側」の立場

まるで店員を奴隷のように使ったり、怒鳴りつけたりするような態度を取る人を見かけたりします。

何らか、引き金になるようなことがあってそういった行動になっているのだとは思いますが、それにしてもヒドイと感じるような罵詈雑言を浴びせているケースもあります。

見かけることがしばしばあるということは、一定数そういった横柄な態度を取る人が居るということなんでしょうか。

ここから、

発注側(客)=お金を支払う側→強い
受注側(店)=お金をもらう側→弱い

という感覚的な関係性が見えてきます。

確かに発注側としてみれば、支払う対価に相当する価値の提供を求める権利はありますし、逆に受注側も提供する義務はあります。

しかし、これを上下関係として考えてしまうとややこしくなるのではないかと考えます。

店側に対して、
『客の言うことが聞けないのか!?ゴラァ!!』
みたいなのもおかしいし、見ていて気分が悪い。
逆にお客に対して、
『売ってやるんだから、感謝して買えよ』というのは明らかにおかしいですし、違和感も感じます。

あくまで需要と供給は対等。

それを認識しておく必要があるのではないでしょうか。

当然、様々なケースがあるでしょうから、
クレーム=悪というイメージで言っているわけではありませんし、
店側の不手際や受けて当然のクレームもあることでしょう。
それも認識しておかないといけません。

上記のような、BtoCのビジネスモデル(飲食や小売り)は普段の生活で利用することもあるし、接する機会が多い分、見かけることも多いですが、
BtoBのビジネスモデル(企業間取引)は普段、表に出てこない分、見えてくることはあまりありません。
しかし、表には出てこない分、当たり前のように理不尽なことが起きているケースが多々あります。

そんな中で、SNSの投稿に出会いました。

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※そこそこ長い文章ですが冒頭のみ。
※気になる人は画像クリック

アパレルに関係していて、縫製に深くかかわっている若い女性の投稿です。

違和感を感じる人もいらっしゃるかもしれませんが、
現実を捉えていて、なおかつ素直で等身大な内容だと感じて、正直心に刺さりました。

この方の書いている内容から読み取れる関係性としては、

デザイナーやメーカー=客側
筆者(縫製士)=店側

です。
もちろん、上記の肩書を持ったすべての人がそういったことをしているわけではないと思いますが、少なからず存在しているということは私も感じています。

筆者の方は具体的な金額を書いていたりもしますが、仕事内容や状況によってそれぞれな部分はあります。
※正直、わたしは何千円という加工費の中に居ないので高いなと感じましたが、これは否定しているわけではないのでご理解ください。

アパレル業界だけではなく、どういった職種においても、
普段表に出ないようなBtoBのビジネスモデルの中ではこういったことは起きています。

あくまでビジネスです。
お互いが利益を創出するための交渉は必要ですが、一方がマウントを取って力ずくの関係性になっていることが多く、なかなか納得のいく関係性が築けていないのが現実です。

そうなって不利に立たされているのは、ほとんどが下請け企業です。

以前の記事にも書かせていただきましたが、
今は公正取引委員会だったり、下請けの駆け込み寺とか下請けGメン、転嫁Gメンとかいう監視体制はあるようになっていますが、
そういったところに相談できる人なんてほとんどいません。

だって、そんなところに行ってしまうと、
既存取引の停止をされたり、業界から総スカンを食らうようなことだってあるかもしれません。

そんなリスクを背負ってまではできないというのが現実です。

内容がブレてしまいそうなので戻しますが、
もちろん、正当なクレームというのは存在しますが、
何とかして支払った対価以上の利益を取ってやろうという悪意のあるクレームをしてくる輩はもはやモンスターです。

あくまで、需要と供給は対等であるということを念頭に置いていなければなりません。

私も店側にクレームを入れたことがないわけではありませんが、
声を荒らげて威嚇するようなことをしたことはありません。
※先日は記事を書いてくださった新聞社に対して些細なことですが、個人情報の取り扱いについて一言、申し伝えました。

客だと横柄な態度を取るのも違うし、
提供してやるんだからありがたく思えと偉そうにするのも違います。

仕事をしている時間も・・・
買い物をしている時間も・・・

みんな時間に限りがあります。
時間を削っているということは『命を削っている』ことと同義です。

おおげさにに言うなら、

買い物とは、命を支払って命を受け取ること。
売るとは、命を受け取って命を提供すること。

だからこそ、お互いが尊重し合い、
誠心誠意求め、誠心誠意提供することを考えなければならないのではないでしょうか。

わたしも、今までを振り返り、考えていかなければならないと改めて考えさせられました。

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