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今までの縫製工場がやってきた営業

営業といえば、会社の顔として『商品』『サービス』を提供するためにいわゆるセールスをしていくのが基本の仕事だと思っています。

様々な営業があると思いますが、
車屋さんの営業なら『車』という商品を、保険屋さんなら『生命保険、入院保険』などのサービスを営業していくことでしょう。

もちろんアパレルの営業であれば取り扱う様々な『商品』を営業していくことになるでしょう。

どの業種でも、扱っている物をただ『買ってください』では通用しませんから、様々な提案や、顧客に対して与えるメリットをアピールしながら営業をしていきます。

ここからがタイトルにある、縫製工場は今までどんな営業をしてきたんだ?
という内容になります。

大なり小なり営業という部署、機能、人材はあるのかもしれませんが、
基本的に縫製工場であれば顧客に対して提供していくのは、
『技術』が大半なのではないでしょうか。
ちなみにここで言うところの顧客と言うのは『エンドユーザー』ではなく、
BtoBで取引をしているメーカーや商社などを指しています。

そこで顧客に提案しているのは、
・品質で提供しますよ。
・納期は守りますよ
・これくらいの単価で仕事しますよ。

くらいだったんじゃないでしょうか。

・こんな最終商品が作れます!
・こんな革新的なものができます!
・他では絶対に実現できない価値を提供します!

といったような良い意味での差別化の提案は全くなく、
人間関係や既存の顧客に対しての「クレクレ体質」※仕事くれ仕事くれと言うだけの体質の造語(勝手に作りました)が関の山。

今までの仕事で得てきた信頼のみで仕事をしていることが多く、
新たに価値を生み出すような提案は出来ない状況が多いように感じます。
言ってみれば、納期や品質管理に関しては「良いコトが当たり前」で、当たり前のことを連呼しているだけ。
他との差別化が難しいからこそ、結果的に価格の安さを提案/提供することでメリットを押し出すような営業方法になっているのではないでしょうか。
だから今の現状があると言っても過言ではないように感じています。

それでも成り立つのであればいいように思いますが、
結果的にその多くが利益を生み出せていない。

近年、人件費/エネルギーコストなどの経費は上昇傾向にあり、
SPAや海外生産の波に飲まれて、今までの手段が通用しなくなって、
慌てふためいている縫製工場は多々存在しています。

提供することで対価が発生するのが仕事の基本です。

それが実際の「物」なのか「サービス」なのかは様々ですが、
縫製工場が提供する「技術」も立派な商品ではあります。

技術はカタチのあるモノではないかもしれません。
言い換えれば縫製工場も「サービス業」なのかもしれませんね。

「素材」に「技術」を加えて「商品」を作る、というサービス業。

捉え方を変えることが具体的な解決策になるかどうかはわかりませんが、
現状を打開したいのであれば、自分たちの提供していることに、
どんな「価値」があるのかを考えることが重要でしょう。

それをブラッシュアップして「言語化」してみたり実際に人に話してみるなどの「アウトプット」を繰り返していくことが、
新しい価値を提供するための「営業」に繋がるのではないでしょうか。

そんな中で、まず今すぐにできることの一つとして聞いてほしいのは、
とりあえず「FAXしか対応できません」と言うのはやめませんか?

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