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田舎の猫と都会の猫

何の縁だかよくわからないが、何故だか横浜市西区にて保護猫施設のお掃除オバサンのボランティア活動をしている。
うん。仕事の延長だな。会話をするのは動物だけ。1人でお掃除。
自分の性格上、役所との交渉やら、お見合いなんんぞは出来ない。
だって、人間。怖いもん。

果たして、自分は本当に猫好きなのだろうか?
そんな葛藤と戦う日々。
保護猫施設にいる猫たちは可愛いと思うのだが、都会で育った人たちの常識が私には身についていないのだ。
何しろ、山の中で、おやつはその辺に実っている木の実やら、イタドリやらを幼馴染たちとの遊びのさなかにつまむ。

小学校時代は、ここをよく走った。

町に暮らす殆どの家には猫がいたが、それはペットとして飼っているというよりも、ネズミを捕ってくれる家畜扱いだったのだ。
もちろん、トイレなんぞ家の中にはなかった。中と外と自由に出入り出来る家で好き勝手に猫たちは暮らしていたのだ。
年取った人間と年取った猫とのんびりコタツで。
なんていう、人生お疲れ様!というのが、ペットと化した猫の姿だったと思う。


かつて住んでいた家は、このダムの下に

だいたい、獣医さんは何軒かあっても、牛や豚しかわからないと言われたのだ。狂犬病予防注射は保健所で決められた時に家族が車で連れて行ったのは憶えている。が、猫のワクチン接種、不妊手術などは殆どの家でなかった。

中学の先輩が、この活動を始めた時には、秩父では「え?」と思う人も多かったようだ。

日帰り温泉を利用していた兄は、猫嫌いなもんだから
「俺、もう行かない」と言っていたのだ。

先輩の活動は秩父で受け入れられるのに時間がかかったのではないだろうか?と、勝手に思っていたりする。

そんな私は、猫のトイレ掃除、キャットフード、何か異常があったら獣医さんに行き、薬を。などなど、都会での暮らしになかなか慣れないでいる。
山の中で、普通に猪や熊が出る環境だったからね。
真菌って何?猫の感染症って何?
あまりにも無知すぎて、不快に感じさせてしまった方もおり、申し訳ない。


秩父・十輪寺の猫と和尚さま

外で見かけても、こんな感じで誰にでも人懐っこく、みたいな猫しか知らないできたもので、威嚇する猫にも慣れていないし、ケージで暮らす猫というのは施設だけだろうと思っていたのだ。

あるYou tubeライブでは、よく慣れた飼い猫をずっとケージでだったのだ。
多分、現代の人間中心の世界では、こんな飼い方が当たり前なんだろう。

こんな婆さんになってからの考え方の切り替えなんてえのは、なかなか難しいもんだ。だから、うちで迎えた保護猫は、最初からケージがなくても大丈夫な猫だけだ。
というか、物が多すぎてケージを置くスペースがないのだ。

都会の猫は人間の住む環境に合わせるものなのだろう。多分。
人間様にキャットフードを貰い、トイレの世話をしてもらい、家の中でぬくぬくと。
ちと、羨ましいぞおおおお。
私なんぞ、台風でも雪でも、外で合羽を羽織りながら仕事してるんねん。

まあ、無知な己を自覚し、色々と他のメンバーに教えを請いながらお掃除オバサンをするのみだ。


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