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アイデアは道に迷うが道理。

アイデアが出ない。
発想が広がらない。

私を含めそんなことに悩む人は少なくないはず。
同じ悩みを抱える人たちに、私が先日いただいた先輩からの金言をご紹介したいと思います。

その先輩とは、弊社の社長である山根シボル氏です。

株式会社人間の「アイデアマン」として、ほぼ全ての案件に携わり、企画からクリエイティブディレクション、時にデザインまでを担う人です。
先日も「dotFes2019」というイベントにて「クリエイティブ大喜利」に登壇し、佐藤ねじさんなど錚々たるメンバーと肩を並べて企画提案をしていました。

そんな山根さんと、もう1人の社長である花岡さんと、難波からオフィスに帰っていた時のこと。
難波に疎い私は、スタスタと歩く花岡さんの金魚の糞さながらにただただついて回っていました。すると山根さんが一言。

「こっちであってる?」

花岡さんは「いや、絶対こっちやって、なあ?」と私に同意を求められました。その場所はオフィスの最寄駅ホームだったので、さすがに私でもどっちがオフィス方面かは分かります。

「こっちで合ってますね」

そう伝えると「そう」とだけ言って、また山根さんは最後尾を歩き始めました。

え、それで終わり?
絶対的に間違っているという自負があったんじゃないの?
呼び止めて確認したにしては、案外あっさり終わりすぎでは?

そんな疑問を微かに残しながら歩いていると、さっきまで最後尾をテクテク歩いていた山根さんがいつのまにか先頭に立っています。
そのまま地下鉄の出口を上り地上に出たところで、先頭の山根さんはキョロキョロとあたりを見回して立ち往生しています。

もう一度言います。
そこはオフィスの最寄駅です。

もう働き始めて何年にもなるオフィスの最寄駅を出たところで立ち往生している山根さん。花岡さんは噴き出してしまい「いや、こっちやって!」と笑いながら歩き始めました。

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「山根さんはホンマに地図読めないんですよ」
「え、そうなんですね」

それにしても、地図が読めないのレベルなのでしょうか。
考えてみてください、何年も通った職場の最寄駅の出口から職場への行き方が分からなくなるでしょうか?小学校3年生が登校中に道に迷うでしょうか?

すると、すこしムッとした山根さんがこう言い放ちます。

「アイデアマンは前提を疑うんですよ」



どういうこと?


ポカンとしていると。

「見慣れた場所であっても、常にどの方位も確認しておく。前提を疑ってかかる姿勢が発想を広げるんです」

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なるほど、だから最寄駅で立ち往生していたんですね。
最初の「こっちであってる?」も前提を疑っているという意味では、納得がいきます。

見慣れた街並みであっても、方向を疑う。
それは何度も蛇行する非効率な道程かもしれませんが、発想を広げ、良いアイデアにたどり着くためには必要な“道理”かもしれません。

そんな山根さんが昨日の深夜に会議中「どうしてもみて欲しい」と言って、会議が終わるや否や見せてきたツイートがこちらです。

これをみていて、スタバで笑いが止まらなかったんだとか。

だいぶ道に迷っていらっしゃるようで、安心しました。

サポートされたお金は恵まれない無職の肥やしとなり、胃に吸収され、腸に吸収され、贅肉となり、いつか天命を受けたかのようにダイエットされて無くなります。