オナラことわざ辞典__3_

【オナワザ】#23 猫舌火傷を負わず

今日はお昼から自由が丘へ出かけて、有名な「焼き小籠包」のお店へ行きました。
食べログでも★3.54という驚異的な評価を受けるこのお店は、無くなり次第終了なので平日でも夕方には閉店してしまうのだとか。実際、12:00時点で既に数組のお客さんが列を成しており、私の期待はぐんぐん高まりました。


そして出てきた「焼き小籠包」がこちら。


中をあけると、こう。


味は期待を遥かに上回るものでした。

まるで特大の真珠にも見えるつややかなボディの中には、アツアツのスープがたっぷりと入っており、焦げた油の香るそれはやみつきになるほど味わい深い。
そして内側でどっしりと構えた肉塊は噛めば、一気に肉汁が溢れ出し、一滴も逃すことなく黄金色のスープと調和していきます。

私は箸を止めることなく、小籠包をほおばり続けました。
すると隣で食べていた友人が一言。

「猫舌なのに食べるの早いね」


私は彼女の瞳の奥に「卑下」を感じ取りました。
つまり、これは【猫舌】=【熱いものが食べられない下等動物】という方程式が成り立っているが故に発せられる言葉であり、反撃するクリリンに対してフリーザが「人間のクセになかなかやるじゃないですか」と蔑むことに何ら違いないのです。

いいですか、事実を歪曲して解釈してはなりません。
フラットな目で事実と向き合いましょう。


まず、私はまごうことなき猫舌です
ラーメンやうどんなど汁物はもちろん、チャーハンやホットケーキなど比較的水分が少ないものにもフーフーし続けます。湯豆腐に至っては中心部をいち早く冷ますために豆腐に細かな切れ目を入れて対応することもしばしば。

そんな私が、アツアツの焼き小籠包を素早く平らげたのです。
これは『猫舌が奇跡を起こした』のではありません、『猫舌が故に早かった』のです。

つまり『猫舌は熱いものの食べ方が発達している』ということです。

これまで猫舌は「熱いものが苦手」という側面だけをフューチャーされてきましたが、裏を返せば「温度に関して人より感度が高い」ということになります。
すると普通の人が食べる以上に温度に関して注意深く食事をしなければならないので、より慎重で繊細な舌遣いや箸づかいが要求されます。すると食べ方のレベルが自ずと上がっていくことは明白でしょう。

これは人類の「進化」です。


かつてキリンは地上に食物が無い過酷な環境下を生き抜くために、首を伸ばす進化を遂げました。同じようにゾウは体を大きくし、チーターは速さを手に入れたのです。
つまり誰よりも過酷な状況にあったからこそ、進化を遂げ動物として1つ上のステージに立つことができるのです。

一方でぬるま湯に浸かり続けた動物は現状に甘んじて、進化することを怠ります。そして、必死に生きようとする動物を嘲笑うのです。まさにジュラ紀の恐竜に近いと言えるでしょう。
その後、恐竜がどうなったかはみなさんご存知の通り。隕石の衝突によって環境が劇的に変化すると彼らは絶滅し、結果生き残ったのは新たな環境に適応するための「進化」が出来た動物でした。


つまり猫舌は新人類であり、それ以外の人間は旧人類です。旧人類ということは、もはや猿から進化していない「猿舌」の持ち主です。
そして「焼き小籠包」は旧人類をふるいにかけて選別する、1つの「隕石」なのです。

<結論>
×:猫舌は「熱いもの」が食べられない下等動物
○:「熱いもの」を食べるために進化した上等動物

もし猫舌のみなさんが今後「お前猫舌やなあ〜^^」と嘲笑された場合、すぐさま「笑っていられるのも今のうちだ猿舌め」と言ってやりましょう。
そして猫舌では無いみなさん、そこそこ熱いものを食べられる程度でタカをくくってはいけません。最後に笑うのは「進化」を遂げたものなのです。

というわけで、本日のことわざはこちら。

猫舌火傷を負わず

【意味】
猫舌は普段から熱いものに注意を払っているので火傷しないということ。

【例文】
昔から怖いもの知らずだった君は起業してついに破産か。
昔は僕も臆病だと言われ続けたけど、猫舌火傷を負わずで良かったよ。

サポートされたお金は恵まれない無職の肥やしとなり、胃に吸収され、腸に吸収され、贅肉となり、いつか天命を受けたかのようにダイエットされて無くなります。