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【プレゼン資料公開】病院広報アワード 中小病院ホームページ部門 まちだ丘の上病院


中小病院ホームページ部門の最優秀賞を受賞


こんにちわ。普段は病院で人事やら経営企画やら訪問診療やらに携わっている加納一樹です。

先日、私が勤めるまちだ丘の上病院が、CBnewsさん主催の第1回病院広報アワードの中小病院ホームページ部門の最優秀賞を受賞しました。総エントリー数が176あったみたいなので、なかなかに頑張りました。

▼CBnewsさんの記事はこちら

▼受賞サイトはこちら

その後、最優秀賞6病院で「オンライン」と「モダンホスピタルショウ」で4分半のプレゼンを2回行いました。そのプレゼン内容を基に、視聴者投票で病院広報アワード大賞が決まるわけですが、、、、見事に負けました!!

大賞はHITO病院さんでした。どの病院さんも本当に素晴らしい活動ばかりで、刺激をたくさん頂きました。来年第2回もあるみたいなので、チャレンジし直したいと思います。

せっかくですので、本病院広報アワードで発表した、実際の4分半のプレゼン資料を使用して、発表内容のご紹介します。
※ちなみに2回の発表内容はかなりプレゼン内容を変えましたので、両方を混ぜてプレゼン資料をご紹介します。

当院は78床の小さな病院でして採用にかなり苦戦をしています。広報の専門部署を置く余裕もありませんし、真正面から勝負をすると周辺の大病院さんに採用負けしてしまいます。

そこで医師採用を目的として、作成したのが今回の医師採用サイトでした。

同じような悩みを抱えている中小病院さんに届けば嬉しいです。
よろしければご覧ください。

プレゼン内容紹介

はじめまして。まちだ丘の上病院です。まちだ丘の上病院は東京都町田市小野路町にある、病床数78床、職員数116名の病院です。中小病院というよりも、小病院というくくりに入るかと思います。

慢性期医療、障害児者ケア、在宅医療の3つのサービスを提供しています。

目指しているものは「あなたらしい生き方を大切にする丘の上」です。病気や障害があっても、自分らしく生きていける場所になることを目指して運営しています。

小さな病院ですので、患者さんのために機動力高い柔軟な取り組みができることが当院の最大の強みです。他院ではマネしづらい様な、患者さんのエピソードが当院にはたくさん詰まっています。

一方で、採用課題は端的に申し上げて、目に見える強みが少ないということです。建物は古いですし、最新設備はありません。東京都内ですがアクセスが非常に悪く、車がないと通勤が困難です。知名度も低く、通常の地上戦では、周辺病院さんに採用で負けてしまいます。

私はこれまで多くの病院や企業の採用を見てきました。その経験から、「普通に採用を活動すると、知名度やブランドが高い病院、綺麗な病院が当たり前に普通に勝つ」。というのを目の当たりにしてきました。

我々の様な小さな病院には小病院なりの戦い方、魅せ方が必要です。コンセプトを深堀り、オリジナリティ(その病院らしさ)を出していく。そんな一工夫が必要です。

そんな時に、医師採用を目的として作成した採用サイトが今回受賞いただいたサイトです。当院では長らく、紹介会社経由でも常勤医のエントリーがありませんでしたので、訪問診療事業を立ち上げるために、常勤の訪問診療医を採用することが喫緊の課題でした。

コンセプトは臨床×地域×○○です。一般的な医師採用は、自身の専門の臨床分野のみを追求する、縦のキャリアアップの採用活動が基本です。今回の採用企画では、臨床に加えて、地域活動、さらに病院経営や公衆衛生といった本人がやりたいこと、+αの部分も法人がサポートしますという内容です。最近ではMBA、MPHに興味を持たれて大学院に行くお医者さんも増えてきました。その様な+αに興味を持たれている方が対象です。

想定ターゲットはキャリアに悩んでいる後期研修医、病院経営に興味があり一度裁量権を持って病院経営をしたいと考えている人、3年後ぐらいにお父さんのクリニックを承継することが決まっていて、その3年の期間に組織運営の修行をしておきたい方などです。自分自身のキャリアの腕試しフィールドとして、当院を活用いただけないかと考えました。

※ここでサイトを画面に実際に写し、採用サイトの説明をする。

説明ポイント
①トップページのエフェクト。キャリアの選択肢を表現
➁余白を大事にしたレイアウト。情報を詰め込みすぎない
③特徴は5つに絞り、伝えたことに的を絞る
④外部インターンシップ先との連携
⑤地域の方々からのメッセージも載せており、地域に根差している病院であることを伝える。

実際の効果です。半年間で3件の応募があり、2名見学、1名が入職に至りました。見学に来てくれた2名のお医者さんは本当に素晴らしい方で、本採用サイトからのマッチング度の高さを感じました。採用費が浮いたことはもちろんですが、何よりも当院に理念に共感をしてくださる方が、当院に関心を持ってくれたことが大きいと思っています。

入職いただいた先生の声です。家族の転勤を機に、就職先を探していたところ、当院の採用サイトを見つけていただいたようでした。大変ありがたいご縁だと感じていますし、楽しそうに働いてくださっていて、当院にとても大きな影響を与えてくださっています。

今回のエントリーとは異なりますが、当院では他の広報戦略にも力を入れています。昨年リニューアルをしましたグランドホームページは日本Web大賞とWEBグランプリを受賞しました。

パンフレット、チラシもホームページと同様のデザインとし、思いを込めて作っています。

各種SNSでも積極的に発信を行っています。

当院ではどの媒体を見ても、同一の印象を持っていただけるようにコンセプト、デザインに統一感を持たせたトータルプロモーションに力を入れています。

運営体制です。これは小病院あるあるですが、広報に専任の担当を付けることもできませんし、人件費もなければコンサルタントを雇うお金もありません。私自身も人事、経営企画、地域医療部を掛け持ちで、どうしても広報活動が片手間になってしまいます。ですので、その分裁量権を持たせてもらうことで、確認・相談のフローを限りなく簡略化し、スピード感を持って作成できる体制を整えています。本採用サイトは約1ヵ月で作成しました。

広報物を作成する上で、大事にしていることはたくさんありますが、その中でも制作会社さんとの関係性を大事にするということが一番だと思います。当院では全広報物を同じデザイナーさんにお願いをしており、何度も意見交換を繰り返しています。業者に外注、丸投げという発想ではなく、制作会社さんと一緒に仲間として作り上げていく。そんな意識が広報物のクリエティブに大きく影響すると私は思っています。

制限があるからこそ生まれるクリエイティブがあると思いますし、中小病院もクリエイティブの力でまだまだできることがあると思います。これからも、病院の魅力をもっと発信していきたいと思います。最後に、制作パートナーの合同会社うとねさんに感謝を申し上げて私の発表とさせていただきます。ご清聴ありがとうございました。


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