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「得意だけど嫌いなこと」をし続けると心が疲れる話

先日こんなツイートをした。

ありがたいことに、多くの人にいいねを貰った。ありがとねぇ。
僕タイプの人は結構多いだろうなー思っていた予想が確信に変わった。

皆同じようなことで悩んでる。辛いよねぇ。

だから、今日は前回のツイートの続きを書いてみようと思う。

「得意」と「スキ」は違うよってお話。


◇◇◇

まずは言葉の定義から。おしえてコトバンク先生。


<得意>

1 自分の思いどおりになって満足していること。「得意の絶頂」⇔失意。
2 誇らしげなこと。また、そのさま。「得意な顔」「得意になる」
3 最も手なれていて自信があり、じょうずであること。また、そのさま。得手(えて)。「得意な競技種目」「得意中の得意」
                       (参照:コトバンク)

<スキ>

1 心がひかれること。気に入ること。また、そのさま。「好きな人」「好きな道に進む」⇔嫌い。
2 片寄ってそのことを好むさま。物好き。また、特に、好色。色好み。「幹事を買って出るなんて、君も好きだねえ」「好き者」
3 自分の思うままに振る舞うこと。また、そのさま。「好きなだけ遊ぶ」「どうとも好きにしなさい」
                        (参照:コトバンク)



「得意 ≒ 人よりできること」
「好き ≒ できるかわかんないけど何か気になる。やってみたいと思うこと」

みたいな解釈で僕は思っている。


直観タイプの方からすれば、

「何言ってるの?やりたいことするのなんてあたりまえでしょう」

と思うかもしれない。

ただ、僕みたいな「スキ」をベースで動いていないタイプは、中々直観的に物事を好きになれない。

もっと言えば、自分が何が好きかよく解らないし、やりたいことなんてものも特にない。

もちろん、興味があるものはたくさんある。
ただ、「それが自分が背負いたいものですか?」と聞かれると、僕は首をかしげる。


◇◇◇

幸いにして、僕は仕事に必要な能力、コミュニケーション能力はそこそこ高くて、割と何をやっても普通にこなせる。

だから、基本的に自分が得意なことをして生きてきた。

新卒で入社した会社もそう。

僕は就職活動をしている時、営業という職業を知って、自分の天職だと思った。当時はなぜか自信があったので、人と話すことに妙に自身があったのです。今ではこれっぽちもないけど(笑)


ただ、その自信は入社直後すぐに、違和感に変わった。


「これは本当に僕がやりたいことなのか?」


違和感とは裏腹に、営業をすれば結果がでる。
営業は数字で成果が出るからわかりやすい。

営業に向いている
君はいい営業マンになれる


などと先輩や上司に褒められ、どんどん自分自身が解らなくなっていった。

やれば結果が出る分、営業が嫌いな自分を認めたくなくて、自分は営業が好きなんだと自分自身に言い聞かせていた。

そんなある時、心がぽっきり折れてしまって、週末は家から出れなくなってしまい、しまいには体調を崩して入院をした。


僕は何をやっていたんだろう。

◇◇◇

皆、得意なものを「自分が好きなはずだ」と信じたい。
自分が選んだ道は間違っていなかったと証明したい。

だけど、それは回りまわって自分を苦しめる可能性がある。
自分の「得意」は時には自分を苦しめる。

知らないうちに自分の心をすり減らす。

だからこそ、「できる(得意)」と「やりたい(スキ)」は分けて考えて、2軸で今の環境を整理した方が良い。

「得意だけどこれは本当に好きなことなのかな?」
「今はできないけど、これは好きかもしれない」


それをメタ認知できるだけで、随分楽になる。
割り切った人間は意外と強い。

「嫌いですけど、まぁ得意ないんで僕がやりますよ」感覚だ。
そう思うとなんかかっこいい。


◇◇◇

キャリア論的には、「やりたい」と「できる」が重なるところを探すのがいいんだろう。

でも、そんなものを見つけるのはなかなかどうして難しい。


だから、今自分のスキが見当たらない人は、少しづつ自分のできることの幅を広げていくのが良いと思う。

その先にはもしかしたら、自分のスキが待っているかもしれない。

そして、できることの幅が広がってきたら、「得意だけど嫌いなこと」のウェイトを減らしていくのが良いと思う。できることが増えたら取捨選択できるようになるしね。

大事なのは自分の心に嘘はつかずに、「嫌いなこと」は明確にしておくこと。

◇◇◇

ああ、いつか僕にも自分の言葉で、「これが好きです」とキラキラした目で言える日がくるだろうか。


道は長い。

でもやっぱり僕は、何でもできるジェネラリストではなくて、自分が好きなものを自分で語れるスペシャリストになりたいと思う。

(ばいばい)


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