Share Study 2018振り返り&2019以降の展開―つくり続けるために進む道について

Study Noteは回復のための場であり、飛躍のために日々の生活の中で"ゆらぎ"ながらも"あそび"を忘れず、軽やかなステップを踏み、時に重々しい足を奮い立たせ、自己へと"むすび"、他者へと"ひらく"ための空間として機能させるために文字を走らせる。

Share Study 2018の前半は3月末に行ったACADEMIC CAMPから始まり、これまでの情報発信をFacebookからnoteに移行し「教養系ラジオ Study Talk」を開設、後半からは「人と知のネットワーク化 Share Studies」を試験的に実施し最後には「ADVENT CALENDAR」なる寄稿イベントを開催。

「Share Study」「Share Studies」「Study Talk」「ACADEMIC PARTY」「ACADEMIC CAMP」「ADVENT CALENDAR」にこの「Study Note」とShare Studyを取り巻く記号が増えてしまった。それぞれ実施してきた積み重ねとしての意味はあるが、まだまだ相乗効果としてわかりやすい見立てにはなっていないと思っている。しかし、やっとこさロゴを設けられたのはうれしい。ロゴの意味についてはまた今度。

来年からはさらに各まちで実施することができる「Study Town」をはじめる。ここでは、「学術系コミュニティーやネットワークの調査・分析」「サイエンスコミュニケーションの実践と分析」といったことを目標に、実際に研究論文をはじめとした成果にしていくことを若手中心に集える仕組みを作ろうとしている。まずは試験的につくばや東京で実施する予定だ。

これまでShare Studyでは、いわゆる「コミュニティー」や「共同体」をつくっていくというスタンスをあまり出さずに、個人ベースで人を取り上げる傾向にあった。なぜなら僕が「たむろう」ことがあまり好きではないからだ。単にたむろっていることが格好いいわけではないし、論破する基準や変な自信を持つ基準が低いままそれっぽいこと言って満足するようなものにしたくないという意思を強く持ってShare Studyを実施している。

だから、ADVENT CALENDARに書かれた記事を無批判に"良い"とは思っていないし、そう思うだけになってしまうのなら、異質な人たちが関わり経験するベースを生み出そうとするShare Studyの取り組みをあまり上手く伝えられていない、理解されていないということだろう。より一層、「成果」として意味付け・価値づけする必要があると感じているが、それこそ時間がかかることだ。焦らずじっくりと構築していきたい。

ADVENT CALENDAR 2018は特にテーマを設けずに個別に「こんな記事を書いてみるのどうですか」という声かけで記事を集ったが、正直、思っていた以上に大変だった。2019年も継続して行うつもりだが、もっと「さわやか&軽やかに」取り組めるように整えたい。具体的には「テーマを絞る&字数制限を設ける」ことをし、書き方や簡易的編集のフローを運営側でも明確にする。

「視養」に関する追記的議論と意義

ADVENT CALENDARの最後にて僕から「思想β 2018ー教養と視養:学術的探究と交流を紡ぐ概念に向けた試論」なる記事を執筆させてもらった。これも正直、ちょっと難しい話をしてしまったと反省していてもっと軽やかな内容にすべきだったかもしれない。他の人の記事に引っ張られて良い意味でがんばってしまった。思うに、こういった相互作用としてまさに関係性の中で「視養」されている側面があるように感じている。

視養とは「自己と他者の相互的・重層的な関係性や社会文化的立ち位置による関心/利害を軸にしたそれぞれの視点を養うこと。」と暫定的に定義した。このような定義に、「視座とは何が違うのか」というツッコミをもらい、個人的にはひどく困惑したのだがその批判にきちんと答えたところ納得してもらったのでよしとする。

批判の趣旨としては、既存のことばに「視座(視座を高める)」があり、かつ似たような主張に知識社会学におけるマンハイムの「視座構造」という概念があるのにそれらに対する言及がないのはおかしい、といったものだった。「ディスコース」を主な対象に語用論的(言語学メインのコミュニケーション論・談話分析)にだけじゃなく社会学・人類学的な言説分析(ディスクール)を専門的に扱おうとしている自分としては、知識社会学的な論点がどのようになっているのかも当然抑えるように努力をしていたところだった。今の結論で言えば「社会問題をはじめとしたものを扱い、社会の変動や意識を中心にしつつも、質・量による多元的な社会調査を志向する社会学」、「理論的基盤や論理的一貫性を担保しづらい社会学」という分野において安易に「知識社会学では○○だから△△だ」ということはベターではないと考えている。

そもそも隣接領域を扱っているが僕は「社会学」の専門家ではない。あくまでも「ディスコース」そのものを専門に研究するスタイルを取っている。だからこそ、この「視養」という概念を単に社会文化歴史的なものとしてマクロに捉えるというよりも、よりミクロな語用論的なレベルからも捉えることができ、かつメゾ・マクロとも関連する理論的志向性を持つ言語人類学の観点から意味づけていった。まさにこれらの志向性や前提の違いなどが、「オリゴ」という視点の転移の中で表出した事例であったと思う。

上記の内容は社会学・人類学をはじめとしたものの相違点をしっかりと抑えないと論じることは難しい。今回の記事ではあくまでも「教養」との対比にこだわった内容として論を展開したこともあり、ほとんど言及はしていなかった。手垢がついてしまった教養概念もめんどくさいし、社会学・人類学の細かな議論に当たることも同様になかなかめんどくさい、センシティブな話だと思っている。

Share Study 2019の展開

Share Studyの運営を展開していく上でのメタ的な概念として「教養」ではなく「視養」を提起するひとつのきっかけになる内容を書けたとは思うが、引き続き、議論をしっかりと展開できるように勉学に励みつつも、実際の行為の中、つまりShare Studyの運営やこれから実施するStudy Townのシェアスタゼミの中で意味付けを与えられるようにしていきたい。

2019年の簡易的なロードマップをまとめると
1月~3月 Study Town構想「プレ・シェアスタゼミ」実施
2月5日 Study Talk LIVE「まちづくりのエスノグラフィ出版記念イベント」@つくば
3月8日~10日 ACADEMIC CAMP 2019 part1
4月 Study Town「シェアスタゼミ」正式スタート
5月 ACADEMIC PARTY mini(交流・勧誘イベント)
7月 ACADEMIC CAMP 2019 part2
12月 ADVENT CALENDAR 2019

のようになると思われる。

その他、メタ若手の会との連携など水面下で調整していることもある。僕は休学し、研究をメインの軸に据えつつもShare Studyの活動をいったんは第一期としてたたむ方向性で動く予定だ。相も変わらず、Share Studyを拡張していくように見えるかもしれないが、個人的に休学をするのは「余白」をつくってこれからに備えるため、というのが大きい。正直、いくら騒いでも楽観的に良い結果を得られるようになるとは思っていない。

やることは継続してやるが、これからの数年で大事になるのはあくまでも地道にでも継続して活動できる仕組みとしての強度を上げることのはずだ。どうしてそのように考えるかなど、このStudy Noteで僕の個人的なまなざしを言語化していきたいと考えている。

ではでは、今年はこれで仕事納めということで。よいお年を!

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