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【海外在住エッセイ】もしもの時のために。遺言書より先に指示書を書いてみた。

シアトルはパンデミック以降、犯罪率が増加しています。

Seattle Timesの記事によると、ワシントン州の殺人件数がパンデミック前と比べて、89%増加したというから驚きです。


私が住んでいるのはシアトルからフリーウェイに乗って車で40分くらい離れているところの住宅街で、中心地とは雰囲気も異なり安全な地域と言われていますが、そうは言っても起こる時は起こりますからね。

もし、私と夫、同時タイミングで万が一の事があったら……

その時、子供達はまず最初に何をすべきか。。。

そう思うと、筆が止まらなくなって、遺言書まではいかないですが指示書を書きました。

以下、ざっくりですが、私が書いた項目になります。

《まず真っ先に連絡する人》

•祖父母(子どもたちの)の連絡先
•近しい人(アメリカにいる時はアメリカの、日本にいる時は日本の)の連絡先

祖父母はもちろんですが、近しい人とは家族ぐるみでお付き合いのある、子どもたちの事もよく知って下さっている方たち。

《銀行関連への連絡》

•銀行名(アメリカ、日本)
•電話番号、メール先
•通帳、印鑑のこと
•連絡をして口座を凍結する事

余談ですが……

10年以上前に、家族が亡くなった時に色々分かったのですが、死亡届を出してから預貯金は下ろせないのです。

亡くなった人の財産は相続人みんなの財産だから、遺産分割協議が終わるまでは、触っちゃいけませんよ、って事ですね。

え、でも、葬式費用が……

実はひとりで預貯金の一部を払戻しできる制度があるんです。(2019年7月から始まったそう)

ただし、申請が必要で、書類提出もあり、引き出せる額はこちらで勝手に決める事はできないようです。

その引き出した額は遺産分割によって相続した財産とみなされます。(ただし葬式費用は控除できます)

気になる方は、税理士さんに相談してくださいね。

《保険関係への連絡》

•保険の種類
•電話番号、メール先
•担当者名
•保険証券の保管場所など

「とりあえず有事の時は担当者に、親が亡くなった事を伝えるの」と話しています。

《改めて子供への説明》

「アメリカでも日本でも、もしお父さんとお母さんが同時に死ぬことがあったらさ」

と言い始めると、「いやいや、まだそんな話はいいんじゃないの」とためらう顔をしましたが「いつ死ぬかなんて誰にも分からへんでしょ」と普通に言うと、普通に聞いてくれました。

普通のテンション大事です、うん。

確かに、女性の平均寿命まで、今の自分の年齢の倍以上はある。

けれどいつ何が起こるかなんて誰にも分からない。

だからと言って、こんな指示書で準備万端とまでは行かない。

行かないけど、あとは子どもたちのチカラで何とかできる、と信じたい。

あと、親として彼らに遺せるものは何だろうか?

結局、私はこれに尽きました。

《一緒に哲学する時間をもつ》

今や世はVUCA(ブーカ)の時代。

V➡︎Volatility 変動性
U➡︎Uncertanity 不確実性
C➡︎Complexity 複雑性
A➡︎Ambiguity 曖昧性

つまり、
世の中はすぐ変わるし、何が起こるか分からないし、ごちゃっとしてハッキリしない!

という時代。

ゆえに、「考えるチカラ」を身につけて欲しくて、いろんなトピックを一緒に哲学しております。

例えば…

•お金のこと、
•投資の意味
•ものの値段の意味
•働くって何
•人との距離感
•良いとか悪いとか誰が決める
•目標は何のためにあるのか
•もし〇〇だったら
•日本とアメリカの学校の違い
•戦争はだれが起こすのか
•日本の始まりは
•世界の宗教のこと

など枚挙にいとまがないですが、話し合います。

最近は子どもたちの方が現役で学んでいるから故、アメリカ史などを逆に教えてもらっております。

とにかく彼らに望むのは、誰かが言ったことを鵜呑みにしないで欲しい!ということ。

そして、時に自分の脳をも疑って欲しい!ということ。

だって、人にはバイアスという思考フィルターがかかっているから。

私もその一人。

子どもと話していると、
「あ、自分が思考の罠に引っかかってる」なんて事よくありますからね、恥ずかしながら。

自分を客観視しながら考える。そして仮説を立てて、実践によって答えを見つける。また考える、仮説を立てる、実践する。

時にロジカルに、時にアナロジーに、時にクリエイティブに、考えて欲しいな、なんて願うばかりです。

さて、そんな子どもたちと昨日はSeattle-Tacoma International(SEA)へ。

別にどこか行くわけでもないのですが、ビジターパスを申請して空港内へ入らせてもらいました。

これはSEA Visitor Pass Programといって、友人や家族を迎えたり見送ったり、見学したい時に申し込めるパスらしいです。 

専用サイトでのオンラインでの事前予約が必要で、当日も写真付きの身分証明書(パスポートが無難かな)は必須。 

搭乗する人と同じようにスクリーニング検査を受けます。

何十回と経験しても、ここは毎回緊張します。。。

無事、通過できれば、あとはゲート内を探索したり、飛行機を眺めたりして過ごすのです。

今回は、数ヶ月後に日本に一時帰国する際、
いつもとは違う航空会社を使うので、当日焦らないように下見に来させてもらいました。

天気がすごく良くて、綺麗なマウントレーニアを拝む事ができました😌

本日も最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

※私が書いた指示書は法的効力はありません。あくまで手順を書いたものです。

法的な要件を満たしていない文書は、遺言書としてみなされませんゆえ、遺言書を書かれたい方は税理士などの専門家からの指示を仰ぎ、正しく書くことをおすすめします。

現在は自筆証書遺言と公正証書遺言が主流なようです😌

しゃろん;

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