見出し画像

声優さんの本気に感銘を受けつづけている話

家電から声優さんの声が聞こえてくる!
大好きなキャラが話しかけてくる!

2021年10月、COCORO VOICE(ココロ ボイス)のサービスを発表して以来、


購入されたお客様やSNS上で皆さまから

「この声優さんも入れてほしい!」
「こんなセリフをしゃべってほしい!」

と、ありがたい怒涛のリクエストをいただいております。




家電ボイスの一覧を見ていただきたい


今、ご参加いただいている声優さんや作品の顔ぶれは、ぜひCOCORO VOICE公式サイトでご覧いただきたいです。

こんなに贅沢な面々でいいのでしょうか。
サンプル音声も再生できるので、聞いて身悶えしてほしいです。

もし声優さんのお名前を聞いたことがなくても、一度お名前をググってみてほしい。あのキャラクターか!あの作品か!と喜んでいただけると確信しています。



声優さんからのつぶやきで


 
サービス開始から半年が過ぎた頃、ある声優さんがTwitterでこんなことをつぶやいてくださいました。


諏訪部さん!

 

後出しジャンケンに見えるかもしれませんが、実はこの時、私たちはすでに、諏訪部さんにアタックしようとプランを練っていました。

 

お客様からも諏訪部さんをリクエストする声が非常に多く届いていて、何度もお名前が上がってきていた事実もありました。

 

そこに、このツイート!

正しくは、諏訪部さんのファンと思われる人が、シャープの公式アカウントにリツイートしてくださいました。

 

夜中のツイートに気づいたのは、次の日の朝だった。

10分後、私はシャープTwitterの中の人に電話していた。

 

そして、午前7時31分。

 

私たちがまさにアプローチしようとしていたタイミングで、声を上げていただいたのは、奇跡の偶然なのか、必然の出会いだったのか。


その日、早速私たちは正式オファーへと舵を切りました。

それから3カ月後。



諏訪部さんのみならず、新たに参加してくださった声優さん6名による新しいカスタムボイスが発売へ。



こういうのがやりたかった


 
諏訪部さんだけでなく、それまでにお仕事をした何人もの声優さんのほぼ全員から、異口同音に「こういうの、やりたかったんです」というお声がけをいただいています。
 
皆さん、売れっ子の声優さんたちだけに、そのお声はいたるところで耳にする機会があります。

それなのに、なぜ???


理由をちゃんとお聞きしたことはないので、私の憶測に過ぎませんが………

家電製品は、生活にどっぷり溶け込んでいます。
そこに、ご自分たちの声があり、まるで一緒に住んでいるかのように、家電を通じて使う人に寄り添ったり、励ましたりできる。
 
家電ボイスによって、エンターテイメントの世界から飛び出して、ファンの方たちの日常生活に入っていけることが、声優さんたちにとっても大きな喜びになるのかもしれません。

 
だから、でしょうか。

ボイスの収録現場には、火花がバッチバチに飛び散っています。



 

誰一人として妥協しない


 
声優さんも、ディレクターさんも、ご自分たちがつくりあげたボイスが家電からお客様にどう聞こえるか、どう届くかということに徹底的にこだわられるので、収録中、誰一人として妥協がありません。
 
私たちが声優さんにお会いするのは、ボイスの収録現場が初めて、というケースがほとんどです。作品が変われば、ディレクターさんともほぼ初対面になります。
 
声優さんやディレクターさん、ときには作品のプロジェクト責任者さんが来てくださることもあり、そんな初めて尽くしの現場に同席する私たちは、プロフェッショナル同士の妥協なき闘いに、ただただ圧倒されています。


全員、超一流。


トップを極めた人たちのこだわりは、私たち常人の予想を大きく上回っていました。
 



例を挙げてさせてください。
 
たとえば「おはようございます」というセリフがあります。

家電ボイスのある生活
おはようございます(ヘルシオ)

家電ボイスのセリフは私たちが台本を書いていますが、書いた時点で、そのセリフを声優さんにどんなニュアンスで言ってほしいか、ある程度のイメージは持っています。
 
元気なキャラクターなら当然、元気よく「おはようございます!」。
(もう少し深く考えてはいますが、ここではシンプルな話にさせてください)
 

ところが、です。

 
その「おはようございます」のたった一言をどんなシチュエーションを想定して、どんな気持ちで発するのか、声優さんと音響ディレクターさんの意見がわずかでも食い違うと、双方が納得するまで激しい意見の応酬が繰り広げられるのです。

「この『おはようございます』は、こんなトーンで言ったほうがいいよね」
「いやいや、こっちの言い方のほうが伝わりやすい」
「違いますよね?普通はこっちですよ」

私たちの目の前にいるのは、「声」だけで感情やシーンを描きだす仕事に誇りを持ち、だからこそ全く妥協しない人たちでした。

 
まさにプロ中のプロ。
 
 



 

信頼しているから言い合える


 
こういってはなんですが、激しくやり合う人たちを見て、私はすこしうらやましかった。大いに感銘も受けていました。だって相手を信じていないと、こんなに思いっきり言い合えないじゃないかと。

 
声優さんだって、ディレクターさんだって、プロジェクトの責任者さんだって、できることであれば「いやいや、これはダメです。やり直しです。こうしてください」なんてこと、言いたくない。

言わないで済めば一番いい。

でも、お客様やファンの人たちを感動させるためには必要だと思うこと、良かれと思うことに関しては、決して後ろには引かない。みんなが「自分が信じること」「自分が感じたこと」を自由に発言していました。


 
きっと心理的安全性が確保されているから、思いきり本音をぶつけあって、高みをめざしていけるのでしょう。この信頼関係がないと、うわべだけで「言われたことだけやります」みたいな変な現場になってしまう。だが、この現場はそうではありませんでした。
 
そして、結果として毎回すばらしいボイスが完成していきます。


収録が終わると、声優さんから必ず聞かれるのが

「これ、いつ発売開始ですか?」

というご質問です。ご本人たちも楽しみにしてくださっているんですね。ありがたくて涙がこぼれます。
 





私たちの想定を超えて


 
台本に書かれた文字が、生きた言葉として構築されていく様子にも衝撃を受けました。
 
私たちは、どんなセリフを家電にしゃべらせるか、
「こんな言葉がいいんじゃないか」
「このキャラクターなら、こんなことを言うだろう」
と一生懸命に議論し、推敲を重ね、台本を仕上げます。
また、キャラクターの場合は、版権元様とも協議を重ねて、台本を仕上げていきます。
 
そんな台本を手にした声優さんたちは、必ずと言っていいほど、私たちの想定を蹴散らして、私たちが想像していないレベルでボイスをつくってくださいました。

「おはようございます。いいお天気ですね」

と、ヘルシオが話す言葉を、一言一句変えることなく、読み方だけで印象をダイナミックに変えていく。2案、3案と候補を作ってくださって、どれも良すぎて私たちを悩ませてくださいます。


例えば、

今日は寒いですね。熱々のマカロニグラタンはどうですか?」

というセリフが、ヘルシオのボイス台本にあったと仮定します。

グラタン


 
まず、自然な感じで音声を収録した後、ディレクターさんが少しテイストを変えて 「風邪を引いた時に、優しい恋人が料理を作ってくれた、そんなイメージで、ちょっと照れた感じを出してみてください」と指示をする。
 
それに応えて声優さんが、微妙にニュアンスを変えながらセリフを言う。
 
このやり取りを経たテイク2のセリフは、最初に録音した音声とはまた違った感情の入った素晴らしいものになっていく。

まさに声を通して情景が目に浮かぶとはこのことか!と感嘆させられる。

 


いい意味で私たちの想定どおりじゃないアウトプットの連続に、そして「ファンの人たちに喜んでいただきたいから」とあふれんばかりのサービス精神に、私たちは胸を打たれました。

 
メーカーにいると、自分たちで作った仕様書や設計書をもとに発注し、寸分の狂いもなく指示どおりに作ってもらうことが「是」。

だけど、ボイスの収録現場では、それは必ずしも「正解」ではないことがある。その場でしか出てこない「生の音」がある。

 

業界素人の私たちがびっくりしたことは、他にもまだあります。






丸暗記と下調べ


 
声優さんたちには、収録前に台本をお渡ししているのですが、収録当日には、「それって丸暗記されてますよね?」レベルで台本を読み込んでこられます。
 
セリフが100本あっても、ほとんど間違えることがない。
ご自分の声のクオリティに納得がいかないからやり直すことはあったとしても。

 
しかも「このキャラクターだったら、このセリフはこういうふうに言うだろう」と、事前に頭の中で台本への赤入れも済ませていらっしゃるようでした。
 
さらに! ご自分で納得してセリフを言うために、言葉の背景まで調べてくださる方もいらっしゃっいました。
 

 
私たちが書いたセリフは、

「油淋鶏とナムルで、エスニック料理のセットでもいかがですか?」

もちろん私らも油淋鶏(ユーリンチー)とナムルについて調べています。

油淋鶏(ユーリンチー)


ナムル

油淋鶏は中華料理、ナムルは韓国料理のカテゴリーに入るけれど、それを「エスニック料理」でくくれるのだろうか?

 
なになに? エスニック料理とは、民族料理のこと。特に東南アジアやアフリカ、中南米など、それぞれの土地で愛されている民族を象徴する料理のことを、エスニック料理という。。。

「油淋鶏とナムルで、エスニック料理のセットでもいかがですか?」


正しい。間違ってない。
 
けれども、ある声優さんが収録前の打ち合わせで、セリフについての疑問をぶつけてくれた。
 
「日本では、油淋鶏はエスニック料理というより中華料理だと認識している人が多いんじゃないでしょうか。ナムルも、韓国料理として親しまれていますよね。なので、ここは辞書どおりじゃなくて、変えた方が絶対みんなわかりやすくなりますよ!」

「油淋鶏とナムルのセットでお楽しみいただけませんか?」

文字が、現実に即したリアルなセリフへと変わっていった。
 
声優さんたちは、セリフ一本一本にここまでの手間と時間とプロセスをかけて、熱量を持って臨んでくれていた。これが一流と呼ばれる所以なのかと。
 


そもそも家電製品がキャラクターの名ゼリフや、人を元気にするセリフを話しかけてくるなんて、ほとんど聞いたことがありません。「家電」の枠にとらわれない異色のサービスを、私たちシャープチームは企画してチャレンジしていると思っています。

 
同時に、これはオファーされる側の声優さんたちにとってもチャレンジだろうと思います。

前例がない。教科書がない。こういうふうにやればうまくいく、こういうふうにやるとお客さんが喜んでくれる。そんなお手本もない。マニュアルや教科書どおりの仕事をしている人たちには務まらない仕事なのだろうと。


 
そんなチャレンジングな仕事のオファーを受けて、前日まで台本を読みまくり、下調べまでして、当日こうしたほうがいいんじゃないか、と意見もくださいます。

声優さんたちと一度でも一緒に仕事をすると、もう好きにならずにはいられません。尊敬や、感謝や、いろんな想いが入り混じって「大好き」が止まらなくなるんです。 


その声優さんを前にして、私たちは絶対に手を抜いてはいけない。
机上の空論のような言葉を書いてはいけない。
一言一句に真剣に向き合い、リアルな感情を描き出さなくては、
と心に強く誓っています。



 

COCORO VOICEをきっかけに


すでにCOCORO VOICEを使ってくださっているお客様を、SNS上で見つけるのも私にとってはこの上ない喜びです。

キッチンでお料理していたら、ヘルシオからプリキュアの声がして、子どもがキッチンで大喜び!

ホットクックで朝ごはんを作っていたら、プリキュアの声で子どもが起きてきた!

そんな微笑ましいシーンが、日本中のご家庭で起こり始めています。これまでキッチンに寄り付かなかったお子さんが、一緒におやつを作ったり、サンドイッチに旗をさしたり。料理をしなかった人が肉じゃがを作ったり。

 
COCORO VOICEをきっかけに小さな変化が起こっていることを、私たちは小さな自信にかえて、今後も家電ボイスを育てていきます。


ぜひ、あなたにも、私たちと一緒に家電ボイスを育ててほしいと思っています。あなたが選ぶ 欲しい家電ボイスランキングにアツい想いの投票をお願いします。
(2023年2月3日追記)
応募受付は終了しました

(2023年2月8日追記)
【あなたが選ぶ 欲しい家電ボイスランキング】
最終結果発表を公開しました!!

※本ランキングの結果が、必ずしも家電ボイス商品化になることはお約束できませんが、本ランキングの結果を今後の家電ボイス商品の参考にさせていただきます。

※※キャンペーンにご応募いただくには、COCORO MEMBERSへの会員登録(無料) と ログインが必要になります。登録がまだの方は、こちらから新規にご登録の上、ログインした状態でご応募ください。


【COCORO VOICEご購入者限定キャンペーン 開催!】

(2023年4月25日追記)


 また、もしこの記事が少しでもお役に立ちましたら、
ハートマークの「スキ」ボタンを押していただけると励みになります。
よろしくお願いいたします。






【最新情報】2023年3月21日追記
2023年3月17日(金)から映画 「五等分の花嫁」とのコラボレーション商品の販売をCOCORO STOREにて開始します。




【関連ブログ】

(注)一部の空気清浄機向け、梶裕貴さんの着せ替えボイス販売は、2023/1/17で終了しました。なおすでに購入された梶裕貴さんボイスは、引き続きご利用できます。



【関連note】



【関連記事】


この記事が参加している募集

私のイチオシ

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!

最後までご覧いただきありがとうございます! LINEでも定期的に情報を発信しています。