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風刺画から見る中東情勢 #11

2019年9月14日にサウジアラビアのアラムコの製油所がドローンによって攻撃されました。

それにより、原油価格は急上昇。次のアルジャジーラの記事では、過去28年間で、石油価格が最も上昇したと述べています。(上昇率20%)

https://www.aljazeera.net/news/ebusiness/2019/9/16/أسعار-النفط-تشتعل

攻撃が誰によるものか?

次のアルジャジーラの記事では、フーシー派が犯行声明を出したこと、またフーシー派が新たな攻撃をいつでもできるとほのめかしていること、また一方でアメリカのCNNによると攻撃はイラクかイランから行われた可能性があると報道していることが書かれています。

イラクからの攻撃であった場合、それは昨年にサウジの支援によって行われたイスラエルによる攻撃への報復である可能性があるようです。

https://www.aljazeera.net/news/politics/2019/9/16/أميركا-السعودية-أرامكو-هجمات-العراق-إيران

フーシー派が犯行声明を出したとはいえ、イラクやイランという説もあり、実際誰が、どこから攻撃したのかはまだ断定することはできません。

次のal-Araby al-Jadeedのサイトに掲載された風刺画を見てみましょう。

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(出典:al-Araby al-Jadeed 2019/9/15)

イエメンを攻撃するサウジアラビアでしたが、自らの戦車に火が移ってしまっています。この風刺画は「今回のサウジへの攻撃は、サウジのイエメン介入への報復である」ということを前提に描かれています。

また次の風刺画を見てみましょう。

画像2

(出典:al-Araby al-Jadeed 2019/9/16)

イランの箱から飛び出たマッチ棒によって、サウジの石油が燃えています。今回の攻撃がドローンで行われましたが、その安価で小さなドローンの攻撃をマッチ棒にたとえています。マッチ棒であっても、サウジに大ダメージを与えられるということが今回明らかになってしまったのです。この風刺画では「今回のサウジへの攻撃はイランによるものだ、あるいは背後にイランがいる」ということを示唆しています。

引き続き、新たな情報が出てくるのを待ちましょう。

それではまた!




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