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2019.5.3 鈴木雅之 taste of martini tour 2019 "Funky Flag Love Parade" @松山市民会館

【ネタバレ注意】記事の最後にセットリストを載せています。

『かぐや様は告られたい』第1話オープニングの衝撃から4ヶ月。
ついに「アニソン界の大型新人」(本人談)のライブにくることができました。

愛媛での公演は、前回の還暦を迎えたツアー以来2年ぶりと。それはしらなかった。
やはりアンテナを張っていないと、興味外のことは目にはいらないものですね。
興味をもつと、いままで見えてなかったものが目のなかに飛びこんでくるというか。

さて会場に入ると、BGMは「スタンド・バイ・ミー」「男が女を愛する時」など、マーチンが影響をうけたであろう50〜60年代のポップス(の女性カバー)。
ステージは中央に階段をおいた2階だて。
木々や家が白い書割でつくられ、窓の部分が色とりどりに光っています。

オープニングSEとなった(1)でナレーションがはいり、いよいよ開演。
「盛大な拍手でお迎えください!King of Love Song!Masayuki Suzuki!」
パッ!とステージ2階にライトがあたり、瞬時にマーチン登場!
最新作『Funky Flag』の写真で着ていた、あのピンクのジャケットで!

「こんばんは!鈴木雅之です!」
『Funky Flag』の曲順でしばらく展開したとおもったら、
そこから(4)のイントロで、客席から「おお〜!」というため息と歓声が。
サビの箇所になると、最前列上手の女性客のまえにひざまづき、手をのばして握手。
2番で下手へいき別の女性客へ(隣席の男性とはハイタッチ!)。
最後はなんと一輪のバラを手にし、やはり女性客に手わたしたのでした。
これは落ちるわ…まちがいなく目が♡になるヤツや…。

「えー、私がラブソングの王様、鈴木雅之です!このオシャレな松山に来られて、皆さんにお会いできてうれしいです。どうもありがとう!」
「なにせきょうは、令和最初のライブだからね!絶対忘れませんよ。『令和になって最初は…ああ松山だ!』ってなりますよ」

そういえばそうでした。
こういうお客さんをのせるテクは、さすがエンターテイナーですね。

「きょうのキーワードは “Funky” です。そして合言葉を決めます。私が “Funky!” と言ったら、皆さんは “Flag!” と返してください。これ、きょう何回かやりますから、覚えておいてくださいね」

ハイテンションではじまった序盤から、ややクールダウンする方向へ。
(7)では階段ですわりながらうたい、頭上にはそっと光る三日月(のセット)が。

「今回の『Funky Flag』では、一曲一曲にプロデューサーを立てて、ひとりのボーカリストとして、原点に立ち返って歌ってみようと思いました」

「いろんなプロデューサーが参加してくれました。布袋寅泰は、ソロの1stアルバムにギターで参加してくれていたんです。BOØWYがブレイクする少し前です。それから33年ぶりですね」

「高見沢俊彦…タカミーは、曲も服装も派手でしたねえ。スタジオで『よう、久しぶり!』ってハグしたら、服に金粉がついてた(笑)。レコーディングが終わって帰っていったら、床にも金粉が落ちてました」

「萩原健太さんは、米米CLUBのプロデューサーでもあり、大瀧詠一さんとのつながりもありますね。『どんすた』は作曲が米米のフラッシュ金子、作詞がいとうせいこうのラテンフェーバーな曲です。それじゃあこの曲で、この松山市民会館をダンスフロアにしようと思いますが、いいですか!?」

生演奏できく「どんすた」は、なるほど米米の新曲といわれても違和感がない。
「東京ドンピカ」や「Co-Conga」といった、あの頃の延長線上な曲ですね。
(9)や(10)は、ベストアルバムでもきけない、90年代初期のアルバム曲。おお、レアな。

ここで(おそらくライブ恒例なんだろうなあ)ツアーグッズ紹介のコーナー。
「あんまりやりすぎるとオレ、ジャパネット鈴木って言われちゃうんだよな…」
などとこぼしながら、軽妙洒脱なかたり口でつぎつぎとグッズを販売、いや紹介するマーチン。
バンドメンバーの仕込みも、じつに堂に入っているというか。

「いま見たことはすぐ忘れてください。でも、ロビーに出て物販コーナーを見たら、必ず!思い出します!」

コマーシャルが終わったところで(笑)、椅子にすわってつぎのコーナーへ。
「ソロ初期の作品は、大沢誉志幸、山下達郎、小田和正…といったプロデューサーと作りました。その方々の、グループ時代の曲を歌ってみたいと思います」

予想もしていなかったカバー曲(CD音源も存在しない!)で、本当にびっくり。
(11)の後半では「♪松山のLove Paradeが〜」とご当地用に歌詞をかえて。
(そういえば数年前に、坂本真綾さんのバージョンもライブできいたっけ)
(12)は長年小田さんの声でしかきいてなかったけれど、
「こういう解釈もありだなあ」と目からウロコといいますか、すごいものを見たなあ。

インスト曲をはさみ戻ってきたマーチン、今度はまっ白なジャケット。
(15)では紫色の照明が、作曲者である西寺郷太さん好みのプリンス的でニヤリ。
(16)〜(17)にかけては、まさかのタオルをブンまわし!
えっ、そういうのもあるの!? や、そんなイメージがなかったものだから。

からの、ラッツ&スターのナンバー連発で、もう記憶が飛びそうになるほど大興奮!
「Everybody, C’mon!」と客席にマイクをむける回数もどんどんふえてきて、
もう声が枯れんばかりにはりあげて歌ってきました。もちろん「めっ!」も。

「平成の30年間に、阪神淡路大震災、3.11震災、北海道や熊本の地震…災害もテロもありました。その中でオレは、皆さんに愛と勇気を届けるために、歌い続けているんだと思っています」

本編ラスト(21)の前には、2012年に亡くなった佐藤博さんの話が。
「佐藤さんの遺した未発表曲が、スタッフを通じて届いたんです。これは佐藤さんが『オレもプロデューサーで入れてよ』と言っているんだと思いました」

しっとりと終わった直後からまきおこるアンコール。
満を持しての(En.1)。待ってました!
この日のために、可能なかぎりフリを完コピしてきたのですから。
MCでもふれてましたが、配信チャート1位、おめでとうございます!

そして、まさかくるとはおもってなかった(En.2)と(En.3)で「おおおー!」と絶叫。
(En.2)で入っていたシンセ音が、マルーン5「Moves Like Jagger」っぽかったのは、最近のリアレンジってことでしょうか?

「松山市民会館は、シャネルズの頃から使ってきた会場です。あの頃は、客席の前から半分は暴走族でしたね…熱い街だなあ(笑)」

「前回のツアーで還暦になって、それがゴールだと思っていました。でも違いました。リスタートだったんです。ここからまた新しいスタートなんですね」

「人間は、年をとるのが怖いんじゃない。目標を見失うのが怖いんです。だから、また新しい目標を立てていくことで、リスタートするんです」

「来年はグループデビューから40周年です!いろいろやりますからよろしく!」

アンコールラストは、シングルのC/Wにもなった、いきものがかりのカバー曲。
最後のブレイクで、なんとアカペラで「Liberty」の一節をいれこみ(マイクとの距離!)、
「最後に一言だけ言わせてください。きょうみんなに会えて、最高に…♪嬉しいな〜」
鳥肌が立ちました。最後の最後になんと凄まじいものを見せてくれたのでしょう。

終わってみれば、2時間半があっという間。
ノドも身体もクッタクタ。じつに密度の濃いライブでした。
つぎに行くときは、できるだけ前の席で、あのサングラス越しの眼光に撃ちぬかれたい…。

【セットリスト】
1. Love Parade
2. 愛のFunky Flag
3. シークレット・ブギー
4. 恋人
5. もう涙はいらない
6. スクランブル交差点
7. Turn off the light
8. どんすた
9. それでもふたり
10. そばにいて
11. DOWN TOWN (シュガー・ベイブ) 〜 パレード (山下達郎)
12. さよなら (オフコース)
13. ガラス越しに消えた夏
14. Instrumental 〜 デリケートな嘘
15. BAZOOKA
16. Sugar Pie Honey Bunch Marching Band
17. Let’s Twist Again (Chubby Checker)
18. ハリケーン
19. め組のひと
20. 夢で逢えたら
21. ぼくについておいで

(アンコール)
1. ラブ・ドラマティック
2. Dry・Dry
3. 違う、そうじゃない
4. 帰りたくなったよ

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