美醜の考えについて

前述の通り、私はブスである。自覚タイプのブスである。それで高校の時にいじめられたりもしたが、それでも今のサークル、大学に入ってだいぶ大人になってくれたおかげでなんとか楽しくやれていた。
そんなわたしでも一丁前に恋はするもので、恋となるとやはり自分よりも上の人に抱く感情であるために、振り向いてもらえず、私は容姿で振られていた。もはや顔面というよりもいうなれば体格である。私は一般男性より体重がある。とてつもなく肉塊なのだ。これが痩せていたら、など定期的に悩むのだが、食べ物は美味しい。おそらく私が普通の女の子になることはない。
そこで最近起こった話をしたい。

花江〇樹似の男との出会い

私は今、サークルの新歓で1年生のいる正門で声掛けをしている。ほぼ毎日看板をもって行っているのだが、もちろん他のサークルも来る。バンド系はバンド系で固まっていたのだが、その時に花江くんは話しかけてきた。
どうやらうちのサークルにも興味があるらしく、熱心に話を聞いてきたため、連絡先を交換した。毎日頻繁に来るライン、タイプの顔面に私は少し好意を持ち始めていた。
 しかしこの気持ちはあっという間に終焉を迎えた。共通の知り合いから「あいつ迷惑そうにブスが連絡してくるって言ってましたよ」とのことだった。本人からではないから真意はどうかわからない。私に言ってくるそいつもそいつでかなり嫌いになった。しかし、これまでの経験を踏まえると私がどん底に行くまで長くはなかった。その場では笑えたが、体の中に芽生えたなんとなく嫌な感情は消えなかった。

ブスなりの言い訳

私は自覚のあるブスだ。ブス、と投げられることに対しての辛さは少なくなってきた。しかし、優しく見える人が本当はどう思っているのかわからなくなるこの感じは大嫌いだし、慣れないのだ。今つるんでくれている友達たちはどう思っているのか、私を迷惑な存在だと思っていないだろうか。こんなことばかり考えてしまう。もはや花江君はいい。私という存在を傷つけたことを後悔させてやりたい気持ちもあるが、私は大人だ。たかがクソガキが何をわめいているのやら、と涼しげにやり過ごしてやる。
 そんなわけない。無理だ。私の権力がある限り、奴をうちのサークルには入れないし、入ってきてもなんとなく湿っぽくて居心地の悪い気持ちにさせてやる。ざまあみろ。今いるサークルでも不満があるといってたけど、オマエみたいな小せえやつ、どこ行っても余されるだろうな!!!悪いのは環境じゃなくて、オマエのその微妙なプライドの高さだよ、一生気づかずに無駄にしてしまえ!!!ばーか!

これを本人に直接言いたいけれどダメだからここで書かせてほしい。自由帳だから。
私も人並みに美醜に対して敏感だが、それを発端として友達になるかどうかを決めない。本当の美はそこにはないからだ。
これをブスが言っても言い訳にしかならないのだが。

私の美醜への考え

ここでかの有名な歌手、椎名林檎のキラーチューンから歌詞を引っ張ってこようと思う。

贅沢するにはきっと妬まれなきゃいけないね
絶対美しいのは計れないの 溢れ出すから

椎名林檎(東京事変) キラーチューン

ここで言う「贅沢」が何を示しているのか私にはわからないが、私にとってここの贅沢は「私が私でいること」にした。人に恵まれ、それなりの才能にも恵まれた私は「贅沢」で、だからこそ妬まれて普通の人ならスルーされるであろう外見にヤジを飛ばされるのだ。可哀想にも。
美しいのが計れないのは、様々な美しさがあるからで、私は外見での美しさは持っていないけれど、内面からあふれる美しさがある。花江くんと私は持っている美しさが違ったのだ。同じ美しさを持っている人とうまくやっていってくれたらいいな、と思う。私も、同じ美しさを持っている人とうまくやっていきたい。

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